はじめに
目的と読者
本記事は、Webサイト制作にかかる費用をわかりやすく整理することを目的としています。企業の広報担当者、個人事業主、起業準備中の方など、これからサイトを作る予定がある方に向けて書いています。
この記事でわかること
・制作費の全体的な相場感
・コーポレートサイト、LP、ECなど種類別の費用目安
・外注先（フリーランス、制作会社、CMS運用サービス）ごとの差
・見積もりに含まれる主な内訳と注意点
サイト制作費が変わる主な要因
目的、ページ数、デザインの凝り具合、機能（決済や会員機能など）、コンテンツ作成の有無で費用が大きく変わります。たとえば、情報だけを掲載する企業サイトは比較的安く、決済機能や商品登録が必要なECは費用が高くなります。
見積もりを比較するコツ
複数社から見積もりを取り、成果物の範囲（デザイン、コーディング、テスト、保守）を必ず確認してください。要件を明確にして、段階的に進める（MVPから拡張する）方が無駄を減らせます。
1. Webサイト制作費用の全体相場イメージ
価格の目安
- 個人〜小規模ビジネス向け：10万〜30万円が一般的。シンプルな小規模サイトなら10万〜20万円で作れます。
- 中小企業向けコーポレートサイト：30万〜100万円。ページ数やCMS導入で100万円近くになることがあります。
- 大規模・高機能サイト：100万〜300万円以上。多機能のECサイトや会員制ポータルは100万円超が多いです。
制作費を左右する主な要素
- ページ数：ページが増えるほど作業量が増えます。
- デザイン：オリジナルデザインは費用が上がります。テンプレートを使えば抑えられます。
- 機能性：お問い合わせフォーム、会員機能、決済機能、検索などで費用が増えます。
- CMS導入：WordPressなどの導入は使いやすくなりますが初期費用がかかります。
- コンテンツ制作：写真撮影や文章作成を依頼すると追加費用が発生します。
公開後の運用費の目安
- 月1万円〜4万円、年間で10万〜50万円程度が目安です。サーバー代、ドメイン更新、保守、定期更新、セキュリティ対策を含みます。
予算を組む際の考え方
- 初期制作費だけでなく、少なくとも1年間の運用費を見込んでください。必要な機能を絞ると無駄を省けます。テンプレート活用や段階的な機能追加で費用を抑えられます。
2. サイトの種類別：費用の目安
以下は代表的なサイト種別ごとの費用目安と、金額が変わる主な理由です。実例を交えて分かりやすく説明します。
コーポレートサイト（企業サイト）: 30万〜150万円
- シンプルな企業サイト：30万〜100万円程度。テンプレートや既存のCMSを利用し、5〜10ページ程度で制作する場合の目安です。小さな会社や支店紹介などに向きます。
- オリジナルデザイン・多ページ：100万〜150万円。独自のデザインや採用ページ、社内向け機能などを追加する場合に費用が上がります。
ランディングページ（LP）: 5万〜50万円
- フリーランス制作の簡易LP：5万〜15万円。短期間で1ページだけ作るケースです。
- 広告用の高品質LP：20万〜50万円。コピーライティングやA/Bテスト、計測ツール導入を含む場合の目安です。
ECサイト（ネットショップ）: 50万〜300万円
- 小規模ショップ：50万〜100万円。既存のECプラットフォームを使い、商品数が少ない場合です。
- 中〜大規模：100万〜300万円。独自機能（会員制度、在庫連携、決済代行、配送連携）や商品点数が多い場合に費用が増えます。
オウンドメディア（情報発信サイト）: 30万〜150万円
- 記事更新のしやすさ（CMS導入）やデザイン数、最初のコンテンツ制作量で変動します。多くの記事を準備する場合は費用が増えます。
ポータルサイト・大規模サービス: 50万〜300万円以上
- ユーザー登録、検索機能、データベース連携など複雑な機能を持つ場合は高額になります。外部API連携やマルチユーザーの管理機能が要因です。
各価格はあくまで目安です。まずは目的と必要な機能を整理して見積もりを取ると、無駄を抑えやすくなります。
3. 依頼先別：費用相場の違い
概要
依頼先によって費用は大きく変わります。ここでは代表的な選択肢ごとに、相場と特徴を分かりやすく説明します。
フリーランス
- 相場例：小規模サイトで10万〜30万円、ランディングページ（LP）は5万〜15万円程度。
- 特徴：費用が抑えられ、直接やり取りできます。納期や品質は個人差があるため、実績やレビューを確認してください。修正回数や保守の有無を事前に決めると安心です。
中小規模制作会社
- 相場例：30万〜100万円が一般的。中規模サイトでは80万〜150万円のケースもあります。
- 特徴：企画・デザイン・コーディングまで複数人で対応します。品質管理や納期の安定性が期待できます。法的対応やアクセシビリティ対応も相談しやすいです。
大規模制作会社・コンサル系
- 相場例：100万〜300万円以上。案件によっては200万〜400万円以上になることもあります。
- 特徴：戦略設計やマーケティング支援、アクセス解析など制作以外の付帯サービスが充実します。複雑な要件や大規模な運用に向きます。
自作（CMSやサービス利用）
- 相場例：0円〜数万円（テンプレート費用や有料プラグインなどを含む）。レンタルサーバー代やドメイン代は別途必要です。
- 特徴：費用を最も抑えられますが、作業時間や保守は自分で行います。セキュリティやアップデート管理に注意してください。
選び方のポイント（簡潔）
目的・予算・運用体制に合わせて選びます。費用だけでなく、実績、サポート体制、見積もりの内訳を必ず確認してください。
4. Webサイト制作費用の主な内訳
1) 企画・要件定義・サイト設計
サイトの目的や必要な機能を決める工程です。中規模サイトの例では企画・設計だけで約40万円前後かかることがあります。マーケティングやSEO設計を含めると、追加で50〜200万円程度かかるケースもあります。
2) デザイン費用
トップページと下層ページの見た目を作る費用です。例としてトップページデザインで18万円という見積もりがよく見られます。ページ数やカスタム性で費用は増えます。
3) コーディング（実装）費用
デザインをブラウザで動く形にする作業です。具体例として15.6万円という金額が出ることがあります。レスポンシブ対応やアニメーションで費用が上がります。
4) CMS導入・機能追加
WordPressなどの導入、EC機能や予約機能は別途費用が必要です。決済連携や在庫管理などは工数が増え、見積もりが大きくなります。
5) テスト・公開・保守
動作確認、公開作業、運用保守（更新やセキュリティ対策）は継続費用になります。月額や年額での契約が一般的です。
6) コンテンツ制作
文章作成や写真撮影、動画制作は別費用です。外部に依頼する場合は見積もりで大きく変わります。
見積もりを取る際は、要件をできるだけ具体的にまとめ、改修回数や納期、保守範囲を明示すると費用のブレが小さくなります。
