はじめに
本ドキュメントは、「lp 直帰率 平均」で検索する人の疑問に答えるためのガイドです。ランディングページ（LP）の直帰率の平均値や、基本的な定義・計算方法、目標コンバージョン率（CVR）から導く許容直帰率の逆算、直帰率を下げる実践的な改善策を整理してあります。
本ドキュメントの目的
- LPの直帰率について、具体例を交えて分かりやすく説明します。
- 平均値の見方や自社LPの評価方法を示します。
- 目標CVRを達成するために許容できる直帰率を逆算する手順を提供します。
想定読者
- LPの成果を改善したいマーケターや制作担当者
- 数字の意味を知りたい経営者やディレクター
- 初めて直帰率を扱う初心者の方
本書で扱う主な内容
- LPの直帰率の平均と業種別の目安
- 直帰率の定義と計算（簡単な数値例つき）
- 目標CVRから逆算する方法と注意点
- 小さく始められる改善施策と優先順位のつけ方
使い方
章を順に読むと全体像がつかめます。まず第2章で定義と計算を押さえ、第3章で平均値の感覚をつかみ、第4章で自社の目標に合わせた許容値を算出してください。実務で使える具体的な手順も盛り込みます。
直帰率とは何か？基本の定義と意味
定義と計算式
直帰率は、ユーザーが最初に訪れたページだけを見て、同じサイト内のほかのページに移動せずに離れた割合を示す指標です。計算式は次の通りです。
直帰率(%) = 直帰したセッション数 ÷ 全セッション数 × 100
具体例：100セッション中70セッションが直帰した場合、直帰率は70%です。
直帰率が示す意味
直帰率は「ページがユーザーの期待に合っているか」「導線が分かりやすいか」を知る手がかりになります。高い直帰率は必ずしも悪いとは限りません。例えば、問い合わせ電話番号だけを確認して離脱するユーザーは満足している可能性があります。しかし、目的の情報が見つからず離脱している場合は改善が必要です。
直帰と別の指標の違い
直帰は「最初のページのみで終わるセッション」を指します。一方、離脱（エグジット）はサイト内の任意のページで終わるセッションを意味します。混同しないように注意してください。
計測時の注意点
- トラッキングの設定ミスやページ遷移が計測されない構成（シングルページアプリ等）で結果が偏ります。
- ボットや同一ユーザーの複数セッションが影響します。
簡単なチェック項目としては、ページ表示速度、見出しと本文の整合性、明確な行動喚起（CTA）、内部リンクの設置を確認してください。改善は小さなテストを重ねることが効果的です。
ランディングページ（LP）の直帰率「平均」はどれくらい？
平均値の目安
複数のデジタルマーケティング系サイトの集計では、LP（ランディングページ）の直帰率は一般的に60〜90％、特に70〜90％で推移することが多いと報告されています。サイト種別別の例では、BtoB向けサイトが約25〜55％、ECサイトが20〜45％、LPは60〜90％程度が目安です。
なぜLPは直帰率が高くなるのか
LPは1ページで要点を伝え、申し込みや問い合わせなどの行動を促します。訪問者がページで目的を完結させたり、すぐに離脱したりするため、他の複数ページ構成のサイトより直帰率が高く出やすいです。加えて、広告や検索から直接来るユーザーの期待と合っていない場合は即離脱が増えます。
どう解釈すればよいか（具体例）
直帰率が高くてもコンバージョン（成約）が十分なら問題ありません。たとえば直帰率80％でCVR（成約率）5％、獲得単価が許容範囲ならそのLPは成果を出しています。逆に直帰率が低くてもCVRが低ければ導線や訴求を見直す必要があります。
評価・改善のポイント
- 直帰率だけで判断せず、コンバージョンや滞在時間、スクロール深度も確認する。
- 流入元ごとに直帰率を分けて見る（広告、オーガニック、SNSなど）。
- 広告文やキーワードと着地ページの訴求を一致させる。
- CTA（行動喚起）を分かりやすくし、A/Bテストで改善を図る。
- 直帰率が極端に高く（例：90％以上）かつCVRが低ければ、ページの内容・表示速度・モバイル対応を優先的に点検する。
直帰率の「許容範囲」と、目標CVRからの逆算
考え方
目標のコンバージョン率（CVR）から、どれだけの直帰率を許容できるかは簡単に逆算できます。LP上で直接申し込みが完了するなら、直帰した人以外が全てコンバージョンする前提で考えます。
- 基本式：許容直帰率 = 1 – 目標CVR
- 例：目標CVRが5％なら、許容直帰率は95％です。
フォームが同じページにある場合
同ページに申込フォームがあると、ページ読み直し（リロード）や操作ミスでの離脱も発生します。リロード率を2％想定すると：
– 目指す直帰率 = 95％ – 2％ = 93％
フォームが別ページにある場合
別ページへ遷移してから申込する流れでは、遷移率（T）とフォームでの申込率（S）を掛け合わせて最終CVRになります。式は次の通りです。
- 目標CVR = (1 – 直帰率) × T × S
- これを逆算すると、直帰率 = 1 – 目標CVR / (T × S)
例：目標CVR5％で、ページ遷移率が12％、遷移後の申込率が41.7％なら、非直帰は12％、結果的に直帰率は88％になります。したがって遷移率と申込率が低いほど、許容できる直帰率は厳しくなります。
運用上の注意
- 実際は余裕を持って目標を設定してください（計測誤差や季節変動があるため）。
- 遷移率やフォームの申込率は定期的に確認し、改善施策を行って最適化します。
- 数字だけで判断せず、ユーザー行動（離脱箇所や時間）を合わせて分析してください。
