目次
はじめに
この文書の目的
このガイドは「wp パンくずリスト プラグインなし」で検索する方のために作成しました。WordPressでプラグインを使わず、軽量にパンくずリストを実装したい方向けに、必要な知識と手順を分かりやすくまとめます。
誰に向けているか
- 自分でテーマをカスタマイズしたい初心者〜中級者
- プラグインを増やしたくないサイト運営者
- 表示やSEOを自分で最適化したい方
本書で扱う内容（概要）
本書は全7章で構成します。基本的な概念、導入メリット、プラグインを使わない場合の長所・短所、実装手順、functions.phpへのコード例、テンプレートへの組み込み方法、最後にCSSでの見た目調整までを順に解説します。
前提と注意点
直接テーマファイルを編集するため、作業前に子テーマの利用やバックアップを推奨します。コードは環境に応じて微調整が必要です。
パンくずリストとは？設置するメリット
パンくずリストとは
パンくずリストは、今見ているページがサイト内のどの階層にあるかを示すナビゲーションです。一般的には「ホーム ＞ カテゴリ ＞ 記事タイトル」のようにテキストやリンクで表します。ユーザーが自分の位置を一目で確認でき、上位ページに戻りやすくなります。
主なメリット
- ユーザビリティの向上：現在位置が分かるため迷いにくく、直感的に操作できます。特に階層の深いサイトで効果を発揮します。
- 回遊率アップ：関連する上位ページやカテゴリへ移動しやすくなるため、他のページも見てもらいやすくなります。
- SEO（検索対策）への貢献：パンくずがあるとサイト構造が明確になり、内部リンクが増えて検索エンジンに把握されやすくなります。
- モバイルやアクセシビリティの改善：狭い画面でも場所が分かるため使いやすく、スクリーンリーダー利用者にも優しい設計になります。
WordPressでの注意点
WordPressには標準機能がないため、プラグインを使う方法とテーマに自作のパンくずを組み込む方法があります。次章以降でそれぞれの利点と手順を詳しく説明します。
プラグインなしでパンくずを自作するメリット・デメリット
メリット
-
パフォーマンスと管理の軽さ
プラグインを増やさずに済むため、サイトの読み込みや管理が軽くなります。余分な処理や設定画面が増えないので、問題発生時の切り分けも簡単です。
-
出力HTMLの細かなカスタマイズ
自分で関数を書くと、生成するマークアップや構造化データ（schema.org）を自由に調整できます。デザインに合わせたクラス付けや、不要なタグを省くことができます。
-
テーマに合わせた柔軟な分岐処理
カスタム投稿やタクソノミー、アーカイブの扱いをテーマ構造に応じて細かく制御できます。たとえば投稿タイプごとに表示を変える処理を簡単に組めます。
デメリット
-
PHP編集のリスク
functions.phpなどに直接書くため、編集ミスでサイトが真っ白になる可能性があります。実運用で作業する際は、ローカル環境やステージングで確認してください。
-
テーマ変更時の再実装
パンくずをテーマに組み込むと、別テーマに切り替えた際に同じ処理を移植する必要があります。共通化したい場合は子テーマや独立した関数ファイルに分けると便利です。
-
メンテナンス負担とセキュリティ
プラグインは更新で互換性や脆弱性対応を受けますが、自作だと自分で保守します。将来のWPバージョン変化に注意してください。
実用的な対処法（短く）
- 変更前にバックアップを取り、ローカルでテストする。
- 子テーマや独立ファイルに分け、バージョン管理を使う。
- 単純化した実装から始め、必要に応じて拡張する。
プラグインなしでパンくずリストを実装する全体の流れ
全体の流れ
実装は大きく3ステップです。1) functions.phpにパンくず用の関数を追加する、2) 表示したいテンプレートに呼び出しコードを入れる、3) CSSで見た目とアクセシビリティを整える。各ステップで安全性とテストを意識します。
ステップ1：functions.phpに関数を追加
・breadcrumb()やcustom_breadcrumb()など名前を決めます。0レベルはホーム、カテゴリ／親ページ、投稿・固定ページなどを判定して出力します。\n・HTMLは
