はじめに
この記事の目的
ネット販売やフリマアプリでハンドメイド作品を売るとき、発送方法に悩みますよね。本記事は「送料の安さ」「配達の速さ」「追跡の有無」「補償の有無」といった観点から、主要な配送方法の特徴をわかりやすく解説します。作品のサイズや価格に応じたおすすめも紹介しますので、実際の発送にすぐ役立てられます。
こんな方に向けています
- 初めて作品を郵送する方
- 送料を抑えつつトラブルを避けたい方
- 追跡や補償が必要か判断したい方
- 梱包の基本を知りたい方
本記事の構成(全8章)
第1章 はじめに
第2章 発送でまず考えるべき4つのポイント
第3章 定形外郵便の特徴
第4章 定形外郵便+特定記録(追跡のみ)
第5章 定形外郵便+簡易書留(補償付き)
第6章 宅急便・ゆうパック(早くて安心)
第7章 クリックポスト(薄くて軽い作品向け)
第8章 レターパックプラス(厚みのある作品向け)
まず押さえておきたい考え方
- サイズと重さを必ず測る。送料はここで決まります。例:アクセサリーは薄く軽いので安い方法が使えます。
- 作品の価格に合わせて補償の要否を判断する。高額品は補償付きが安心です。
- 壊れやすいものは緩衝材でしっかり梱包し、追跡や補償を検討してください。
これから各章で具体的な発送方法と使い分けを丁寧に説明していきます。まずはご自分の優先順位(安さ・速さ・安心)を考えてみてください。
ハンドメイド作品の発送でまず考えるべき4つのポイント
発送方法を決める前に、次の4点をまず確認しましょう。優先順位をはっきりさせると、方法選びがぐっと楽になります。
1. 送料(安さ)
送料は作品の価格に直結します。小さく軽いアクセサリーは定形外郵便やクリックポストが安価です。厚みや重さ、梱包材を含めて実際に測り、送料を比較してください。
2. 追跡の有無
追跡があると発送後の状況を確認できます。イベント販売や遠方への発送では、トラブルを防ぐため追跡付きが安心です。追跡がない方法は安い反面、紛失時の対応が難しくなります。
3. 補償の有無
壊れやすい作品や高額品は、補償付きの発送を選びましょう。補償があると万が一の損害に対応できます。発送前に写真を撮っておくと、補償請求がスムーズになります。
4. サイズ・厚さの制限
方法ごとに収まるサイズが決まっています。薄くて軽いものはクリックポスト、厚みがあるものはレターパックプラスやゆうパックが向きます。梱包後の実際の寸法で確認してください。
これら4つを比べて、優先するポイントに応じた発送方法を選ぶと失敗が少なくなります。次章で具体的な送り方を順に説明します。
安く送りたいときの定番:定形外郵便
概要
定形外郵便は日本郵便のシンプルなサービスで、料金は実際の重さで決まります。小さくて軽いハンドメイド作品を安く送るときに向いています。ただし追跡や補償は付かないため、配達リスクを了承できる相手向けです。
どんな作品に向くか
- 布小物、アクセサリー(軽いもの)
- フェルトや紙製のミニ作品
- 平たく折りたためるポストカード類
メリット
- 送料が安く抑えられる
- 郵便局やポストから発送できて手軽
注意点(デメリット)
- 追跡・補償なしで紛失や破損のリスクあり
- 厚みや形で料金が変わる場合があるため、事前に計量が必要
梱包のコツ
- 緩衝材(プチプチ)で中身を保護する
- 折れやすい物は厚紙で補強する
- 防水対策(ビニール袋)をする
- 重さを実際に量って、料金区分を確認する
送る相手や作品の価値を踏まえ、費用とリスクのバランスを考えて選んでください。
定形外郵便に“追跡だけ”付けたい:定形外郵便+特定記録
概要
定形外郵便の安さを活かしつつ、配送状況を確認したいときは「特定記録」を追加します。インターネットで配達状況を追跡でき、配達完了の記録も残ります。補償は付きませんが、安さと追跡のバランスが良い方法です。
向いている作品
- 小さめで価格がそれほど高くないアクセサリーやプリント
- 紛失トラブルを抑えたいが料金を抑えたい場合
長所と短所
- 長所:送料を大きく増やさず追跡ができる。購入者に安心感を与えられる。窓口で簡単に手続きできます。
- 短所:破損や紛失の補償はない。配達スピードは定形外と同じです。
使い方(簡単手順)
- 普通に封筒や箱に梱包し、宛先を記入します。
- 郵便窓口で定形外として差し出し、特定記録を申し込みます。
- 受領した控えの番号を保存し、購入者に知らせます。
- 郵便追跡で配達状況を確認します。
梱包と伝え方のポイント
- 中身が動かないよう緩衝材を入れてください。薄手作品でも封筒が破れないよう二重にすると安心です。
- 商品ページやメッセージで「補償は付いていないが追跡可能」と明記し、追跡番号を発送連絡時に必ず伝えてください。
必要な場合は、補償付きの方法(例:簡易書留)を検討してください。
定形外郵便に“補償も”付けたい:定形外郵便+簡易書留
概要
定形外郵便に簡易書留を付けると、追跡と補償(最高5万円まで)が付きます。送料は宅配便より安く抑えられる場合が多く、高額なアクセサリーや一点物の作品に向きます。
簡易書留とは
郵便局で申し込むオプションです。配達時に受取人の署名・押印を取るため、確実に届けた証拠が残ります。追跡番号で配達状況を確認できます。
利点
- 補償付きなので紛失時の安心感が増します
- 配達の証拠(署名)が残ります
- 単純な定形外より安全で、送料を抑えたいときに便利
注意点
- 簡易書留の手数料が上乗せされます(数百円程度)
- 送料合計が宅急便やゆうパックとあまり変わらない場合があります
- 壊れやすい品は梱包をしっかり行ってください
使い分けの目安(例)
- 高価なアクセサリー1点:簡易書留を検討
- 重さや大きさで宅配便のほうが安ければ宅配便を選ぶ
送るときの具体的な手順
- 作品を緩衝材で包み、箱や封筒に入れる
- 郵便局窓口で定形外郵便+簡易書留を申し込む
- 受領証と追跡番号を保管する
補償請求の準備
紛失や破損があったら、受領証・追跡記録・作品の写真や購入証明を用意して郵便局に相談してください。手続きにより補償が支払われます。
実用的で安心できる方法です。作品の価値や重量を比べて、最適な発送方法を選んでください。
「早くて安心」を重視するなら:宅急便・ゆうパック
特徴
宅急便・ゆうパックは追跡と補償が標準で使えます。配達は土日対応が多く、日時指定や時間帯指定も可能です。発送から到着まで早く、購入者に安心感を与えます。
どんな作品に向くか
高額なアクセサリーや陶器、厚みや大きさがある作品に適しています。壊れ物や箱入りのギフトも安心して送れます。
サイズと補償
ゆうパックは60〜170サイズに対応し、補償の上限は30万円です。宅急便も補償・追跡があり、配送業者によって細かな条件が異なります。
料金と利便性
料金はサイズと距離で決まります。店頭持ち込みや集荷が利用でき、受取人のサインで配達完了となります。追跡で履歴が確認できるのでトラブル対応がしやすいです。
梱包のポイント
中で動かないように緩衝材を多めに入れ、割れ物は二重に保護します。箱の外側に注意書きを付けると配慮が行き届きます。
クリックポスト:薄くて軽い作品に便利な定番
概要
クリックポストはA4サイズ・厚さ3cm以内・重さ1kgまでを全国一律185円で送れるサービスです。追跡がありますが補償はつきません。郵便ポストへ投函できる手軽さと、発送ラベルを自分で印刷する流れが特徴です。
向いている作品
- 薄手の布製品(ハンカチ、薄手のスカーフやコースター)
- 紙もの(ポストカード、シール、フライヤー)
- 軽い小物(布製のヘアアクセ、平らなアクセサリー)
壊れ物や厚みがあるもの、補償が欲しい品は避けたほうが安心です。
送る手順(簡単)
- サイズと重さを確認(A4・3cm・1kg以内)
- 薄く丁寧に梱包する(封筒やスリーブで保護)
- オンラインでラベルを作成・印刷
- ラベルを貼ってポストに投函または窓口へ
追跡番号は必ず購入者に知らせましょう。
梱包のポイントと注意点
- 厚さ3cmの制限を超えると受け付けられません。折りたたみで対応できるか事前に確認してください。
- 印刷物は厚紙で補強すると曲がりを防げます。薄手の布は防水の袋に入れると安心です。
- 追跡はありますが補償はないため、壊れやすい物や高額品は補償付きサービスを検討してください。
厚みがある作品向け:レターパックプラス
特長
レターパックプラスは全国一律料金で、専用封筒に入れば厚さの制限を気にせず送れます。配達は対面受け取りで追跡もできるので、購入者に安心感を与えます。
料金・扱い方のポイント
- 料金は定額(専用封筒を購入して使います)。
- 専用封筒に入るサイズなら厚みは問われません。A4程度の平たいものや厚みのあるニット類に向きます。
- 追跡番号を購入者に伝えれば配送状況を確認できます。
こんな作品に向くか
- 冬物(マフラー、手袋、厚手のセーターの一部)
- クッションや中綿の入った小物
- 箱は不要だが厚みのある手作り品
梱包のコツ
- 壊れやすい部分はプチプチや紙で保護してください。
- 形が崩れやすいものは薄い段ボールや厚紙で補強すると安心です。
- 宛名・追跡番号が見やすいように記入・管理してください。
注意点
- 専用封筒に無理に押し込むと中身が傷みます。入らなければ別の配送方法を選びましょう。
- 補償は限定的な扱いのため、高額な作品は発送方法を検討してください。
活用すると、厚みを気にせず手軽に送れる便利な選択肢です。












