内部リンクとアイコンの種類から実装ポイントまで詳解

目次

はじめに

目的

内部リンクにアイコンを付けると、利用者がリンクであることをすぐに理解できます。本章では、なぜアイコンが役立つのか、どんな点に注意すべきかをやさしく説明します。

なぜ重要か

アイコンは視覚的な手がかりになります。たとえば、ページ内の移動や関連記事へのリンクに小さな矢印やチェーンの絵を付けると、クリック先がイメージしやすくなります。見た目が外部リンクと似ていると誤クリックを招くため、内部と外部を区別する設計が大切です。

注意点の概略

  • 視認性:小さくても識別できる形や色にする
  • 意味の一貫性:同じ意味のリンクでは同じアイコンを使う
  • アクセシビリティ:スクリーンリーダー向けの説明を忘れない
  • 実装との両立:HTML/CSSで簡単に扱えるようにする

本書の構成

次章で代表的なアイコンの種類を示し、第3章でデザイン上のポイントを解説します。第4章では実装方法(HTML/CSS)を具体例で示し、第5章でアクセシビリティの注意点に触れます。

代表的なアイコンの種類

この章では代表的に使われるアイコンを3種類取り上げ、用途や使い方のポイントを分かりやすく説明します。

1. 右向き矢印(▶︎、→)

  • 用途: 内部リンクや次のページへの誘導に多く使います。例:「続きを読む」「詳しく見る」。
  • ポイント: 矢印は進行や移動を示す直感的な記号です。テキストの末尾に置くとリンクであることが分かりやすくなります。
  • デザインの注意: 大きさはテキストとバランスを取ること。色はリンクテキストと揃えると統一感が出ます。

2. フォルダ・ページ風アイコン

  • 用途: フォルダやカテゴリ、ドキュメント一覧など階層構造を示すときに適します。例:カテゴリ一覧、資料ダウンロード。
  • ポイント: 視覚的に「まとまり」や「場所」を示せるため、構造を直感的に伝えられます。
  • デザインの注意: シンプルな形にしてカテゴリ名と並べると分かりやすいです。

3. プラス(+)・下向き矢印(∨)

  • 用途: アコーディオンや詳細表示(開閉)のトリガーに使います。例:FAQの展開、詳細スペックの表示。
  • ポイント: 開閉状態で形や向きを変えると利用者に現在の状態が伝わります(例:+→−、∨→∧)。
  • デザインの注意: 押しやすい領域を確保し、状態変化が分かるアニメーションを付けると親切です。

各アイコンは用途に合わせて選ぶと効果が高まります。見た目だけでなく、意味が直感的に伝わることを優先してください。

デザイン上のポイント

なぜ小さなアイコンを添えるか

テキストリンクの直後に小さめのアイコンを置くと、文章の一部ではなく「リンク」であることを視覚的に伝えやすくなります。例:本文中の「詳細はこちら ▶」のように、矢印や三角で動線を示すと分かりやすくなります。読者が直感的に操作先を理解できます。

外部リンクと内部リンクの形の使い分け

外部リンクには斜め矢印など出口を示す形を使い、内部リンクはシンプルな矢印や三角にします。形を変えることでユーザーが混乱しにくくなります。たとえば外部は「↗」、内部は「›」や「▶」といった区別が有効です。

サイズ・位置・余白の基本

アイコンはテキストより少し小さめ(フォントサイズの0.7〜0.9倍程度)にして邪魔にならないようにします。ベースラインに揃えて前後に0.25〜0.5emの余白を取ると読みやすくなります。行間を圧迫しないことが大切です。

色とトーンの使い方

色はリンクカラーに合わせるか、トーンを落として”補助情報”であることを示すと落ち着きます。コントラストが低すぎると見えにくくなるので、可読性は確保してください。

視認性と簡潔さ

詳細な装飾を避け、形を単純にします。SVGなどでシャープに表示すると小さくても認識しやすくなります。ツールチップやaria-labelで補足するのも有効です。

実践的な指針(短く)

  • 目的に応じて形を統一する
  • サイズは控えめに、余白を確保する
  • 色で主従をつけるが可読性は確保する
    これらを守ると、リンクアイコンは目立ちすぎず効果的に働きます。

実装の考え方(HTML/CSS)

概要

リンクにアイコンを付ける実装で最も手軽なのは、リンク本文の後ろにimgやspanでアイコンを追加する方法です。SVG、画像、アイコンフォントが使えます。

基本:img/spanで追加する

例:会社概要
装飾目的ならimgのaltは空にするか、SVGにaria-hidden=”true”を付けます。インラインSVGはcurrentColorを使えば文字色に追従します。

疑似要素で自動付与する

CSSの::before/::afterと属性セレクタを組み合わせると、自動で付与できます。
例:a[href^=”/”]::after{content:” →”;}
ただし疑似要素は補助技術に読み上げられないことがあるので、意味を持たせる場合はテキストやaria-labelを併用します。

ボタン風リンクの表現

ボタン見せにするには、padding・border-radius・box-shadow・矢印アイコンを組み合わせます。例:display:inline-block; padding:8px 12px; border-radius:6px; box-shadow:0 1px 2px rgba(0,0,0,0.1);
矢印は背景画像か::afterで追加し、クリック領域を広げるためにmin-heightやmin-widthを設定してください。

実装上の注意

・アイコンは可能ならSVGで用意し、fillやstrokeにcurrentColorを使うとテーマに合わせやすいです。
・アイコンフォントはフォールバックを考え、読み込み遅延で表示が崩れる点に注意します。
・縦の位置はvertical-alignで調整し、タッチ操作向けに十分なサイズ(40px前後)を確保します。

アクセシビリティの注意点

デコレーションのアイコン

見た目だけの装飾であれば、スクリーンリーダーに余計な情報を与えないようにします。画像の場合は alt="" を使い、SVGなら aria-hidden="true" を付けます。例: <img src="icon.svg" alt="" aria-hidden="true">

意味のあるアイコン

アイコン自体に意味や操作があるときは、必ず代替テキストやラベルを付けます。ボタンなら aria-label="新しいタブで開く" や、視覚的にも見えるテキストを併用します。例: <button aria-label="新しいタブで開く">…</button>

色だけに頼らない表示

色だけで情報を伝えないでください。リンクなら下線や太字、アイコンとテキストの組合せ、ホバーやフォーカスでの変化を加えます。視覚に頼れない人にも伝わる手がかりを複数用意します。

キーボード操作とフォーカス

アイコンをクリック可能にする場合はキーボードでも操作できるようにします。buttona を使い、フォーカス時に視覚的に分かるスタイルを必ず設定します。

その他の配慮

ツールチップに頼りすぎない、コントラストを確保する、スクリーンリーダーでの読み上げ順を意識するなどを心がけてください。できるだけテキストで意味を補うと安全です。

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