はじめに
この章では、本記事シリーズの目的と進め方をやさしく説明します。
対象読者
- 日本語でAWSの学習を始めたい方
- 公式の無料コンテンツから学びたい方
- 何から始めればよいか迷っている初心者の方
なぜ公式の無料コンテンツがよいか
公式コンテンツは正確で体系的にまとまっています。たとえば入門コースやハンズオンラボは、実際に手を動かして学べるよう設計されています。費用を抑えたい方は「無料利用枠」を活用すると安全に試せます。
このシリーズでできること
- 第2章:初心者向けの公式チュートリアルを紹介します。
- 第3章:手を動かすハンズオン形式を用意します。
- 第4章:学習のロードマップを示します。
- 第5章:効率的な進め方と注意点を解説します。
- 第6章:用途別におすすめチュートリアルを一覧で示します。
使い方のコツ
短い時間で少しずつ進めることを推奨します。まず公式の入門を1つ終えてから、ハンズオンに移ると理解が深まります。疑問はメモして、章を進めながら解消していきましょう。
初心者向け公式チュートリアル
概要
AWSを初めて学ぶ方向けに、公式のオンデマンド講座や日本語対応の入門コンテンツを紹介します。全体像をつかみたい方や、手を動かす前に基礎知識を固めたい方に向いています。
おすすめ公式チュートリアル
- AWS Cloud Practitioner Essentials(日本語版)
- 内容:クラウドの基本、主要サービスの役割、料金とセキュリティの基礎を体系的に解説します。
- 長所:講義形式で学習しやすく、動画とスライドで理解を深められます。クラウド未経験でも取り組みやすいです。
- Cloud for Beginners/AWS Cloud Quest: Cloud Practitioner(日本語コンテンツ)
- 内容:ゲームや動画を使った学習で、楽しみながら基本を学べます。
- 長所:飽きずに続けやすく、概念の定着に役立ちます。無料で始められる点も魅力です。
学習の進め方とポイント
- まず全体像をつかむ:Cloud Practitioner Essentialsを通して、用語とサービスの関係を把握します。具体例として、S3はファイル保存、EC2はサーバーをイメージしてください。
- 動画やゲームで確認:Cloud Questなどで学んだ概念を繰り返し学習します。短時間で区切って取り組むと継続しやすいです。
- ハンズオンに備える:公式チュートリアルで概念を学んだら、次は実際にコンソールを触る段階へ進みます。
よくある質問(簡潔に)
- 所要時間は?:Cloud Practitioner Essentialsは数時間〜十数時間が目安です。ペース次第で変わります。
- 無料で始められる?:多くの入門コンテンツは無料で利用できますが、実際にAWSを操作する際は無料枠の利用や課金に注意してください。
ハンズオン形式のチュートリアル
はじめに
AWSのハンズオンは、短い動画と手順書を組み合わせて実際に操作しながら学べます。画面を見て同じ操作を繰り返すため、初心者でも理解が早くなります。
代表的なハンズオン(EC2入門の例)
「Amazon EC2 の使用を開始する」チュートリアルは日本語で手順が整理されています。主な流れは次の通りです。
- AWSアカウントの準備(無料利用枠の確認)
- コンソールでインスタンスを起動(AMIとインスタンスタイプを選択)
- キーペア作成とダウンロード(SSH接続用)
- セキュリティグループ設定(SSHやHTTPのポートを開放)
- インスタンスに接続して簡単な操作を実行
- 終了後はインスタンスを停止・削除して料金を抑える
進め方のコツ
- 動画を一度見てから手順書を開き、画面に従いながら実行してください。短いセクションごとに止めて進めると理解しやすいです。
- 最初は公式の推奨設定で進め、慣れてきたらインスタンスタイプやOSを変えて比較してください。実際に違いを体感すると学習効果が高まります。
よくあるトラブルと対処法
- SSHが接続できない:キーファイルのパーミッションを確認(chmod 600)し、正しいユーザー名を使います。セキュリティグループで22番ポートが開いているか確認してください。
- 公開IPがない場合:サブネットやパブリックIPの設定を確認します。
- 権限エラー:IAMユーザーに必要な権限があるか確認します。
注意点
課金が発生しないよう、演習後はインスタンスや不要なリソースを必ず停止・削除してください。
学習ロードマップ系記事
目的と前提
この章は「独学でクラウドを学びたい」「道しるべが欲しい」人向けに作りました。前提はITの基礎知識(OSやネットワークの基礎)があることです。無ければ最初に基礎を補うと効率が上がります。
ステップ別ロードマップ(目安)
- 入門(1〜2週間): 用語と概念を理解。クラウドの利点、請求の仕組みを知る。簡単なハンズオンでコンソールに触る。
- 基礎サービス(1〜2ヶ月): IAM、S3、EC2、VPCを順に学び、各サービスで短い実習を作る(例: S3に静的サイトを置く)。
- 応用(2〜3ヶ月): RDSやロードバランサー、オートスケール、CloudWatchで監視を学ぶ。サンプルアプリをデプロイして運用を体験します。
- モダン運用(1〜2ヶ月): サーバーレス(Lambda)、IaC(CloudFormation/Terraform)、CI/CDを触り自動化を学ぶ。
時間配分の目安
- 理論30%:概念と設計思想を押さえる
- 実践50%:手を動かすことを優先
- 復習・資格20%:理解の定着と必要なら認定を目指す
実践のコツ
- 小さなプロジェクトを作る(ブログ、API、簡単なDBアプリ)
- 無料枠を活用し、コストを確認する習慣をつける
- 障害や料金トラブルの対処方法も学ぶ
よくある質問
Q: どれくらいで仕事に使える?
A: 目的次第ですが、基礎サービスに慣れれば数ヶ月で実務で役立ちます。
Q: 資格は必要?
A: 実務経験が最優先ですが、学習の区切りとして有効です。
おすすめの進め方
はじめに
学習を迷わず進めるための、短く実践的な順序を解説します。初心者でも無理なく続けられる流れを意識しています。
ステップ1:全体像をつかむ(Cloud Practitioner Essentials / Cloud for Beginners)
- 目標:主要サービスの役割や使いどころを理解する。
- 所要時間目安:6〜12時間。
- ポイント:用語を暗記するより「何ができるか」を把握します。例)S3はファイル保存、EC2はサーバー。
ステップ2:コンソール操作で手を動かす(EC2・S3の公式チュートリアル・ハンズオン)
- 目標:基本的な操作を自分でできるようにする。
- 実践例:S3にファイルをアップロード、EC2に簡単なWebサーバーを立てる。
- ポイント:画面を見ながら手を動かすことで理解が深まります。失敗してもやり直せる環境で練習しましょう。
ステップ3:範囲を広げる(資格学習・他サービス)
- 目標:RDSやLambda、VPCなどを学び運用の幅を広げる。
- 進め方:学習ロードマップ記事を参考に、関連するハンズオンを順にこなします。例)RDSでデータベースを作りアプリと接続。
進め方のコツ
- 小さな目標を設定して1つずつクリアする。
- 手を動かす時間を優先する。理解は実践で深まります。
- 疑問はメモして調べる習慣をつける。
この順序で進めると、無駄なくスキルが身につきます。
種類別おすすめチュートリアル表
以下は目的別に分けたおすすめチュートリアルの一覧です。初心者から実践者まで、目的に合わせて選べるようにまとめました。
- 全体像をつかむ(動画・講座)
- AWS Cloud Practitioner Essentials(日本語版)
- 形式:動画講座
-
特徴:クラウドの基本概念や用語を体系的に学べます。短時間で全体像を把握したい方に向きます。
-
超入門(動画・ゲーム)
- Cloud for Beginners / 日本語版 Cloud Quest
- 形式:短い動画やゲーム形式の学習
-
特徴:手を動かす前に基礎を楽しく学べます。クラウドに不安がある方におすすめです。
-
実践ハンズオン(手順書+実機)
- AWS ハンズオン資料 / EC2 入門チュートリアル
- 形式:ステップバイステップの手順書と実機操作
-
特徴:実際に操作して理解を深めます。学んだ内容をすぐに試したい方に最適です。
-
学習計画づくり(解説記事)
- AWS学習ロードマップ系の記事
- 形式:解説記事・計画テンプレート
- 特徴:学習の順序や期間を具体的に設計できます。自分専用の学習計画を作りたい方へ。
用途に応じて組み合わせると効果的です。まずは全体像をつかみ、超入門で慣れたらハンズオンへ進む流れがおすすめです。












