cdn, iijのCDNサービスをわかりやすく解説しJOCDNと比較

目次

はじめに

背景

IIJ(インターネットイニシアティブ)は、自社のバックボーンネットワークに直結したCDN(コンテンツ配信ネットワーク)や動画配信基盤を提供する通信事業者です。動画配信やWebサイト、大きなファイル配布などの用途に合わせ、配信エンジニアによるサポートを含めたワンストップの配信ソリューションを用意しています。

IIJとJOCDNの関係

JOCDN株式会社は、IIJと複数の放送事業者が共同で出資して設立した動画配信向けのCDN事業者です。放送や動画、電子書籍、ゲーム向けに品質重視の配信サービスを提供しており、IIJのネットワーク技術や運用ノウハウを活かしています。

本記事の目的と読み方

本シリーズでは、IIJのCDNサービスの特徴やJOCDNとの関係、他社サービスとの比較を分かりやすく解説します。技術者だけでなく、導入を検討する担当者や運用担当の方にも役立つ内容を目指します。具体例を交えながら、次章以降で詳しく説明していきます。

IIJのCDNサービス概要

概要

IIJは国内でも屈指のバックボーン回線を持ち、その上で安定したCDN(コンテンツ配信)サービスを提供しています。動画配信、Webサイト配信、大容量ファイルの配布に向き、配信品質と到達性を重視する企業に向いています。

主な特徴

  • 広域のネットワークにより遅延を抑え、ピーク時でも安定配信できます。例:企業イベントで多くの視聴者が同時接続しても応答を維持します。
  • 動画配信に最適化した機能(オンデマンド/ライブ)を用意しています。ライブでは低遅延や追従性を重視します。
  • 大容量ファイル配布は、断片配信や効率的なキャッシュで転送負荷を軽減します。

ワンストップの配信ソリューション

配信エンジニアによる設計・運用サポートを含むプランを提供します。配信準備、当日の運用監視、トラブル対応まで一貫して請け負うため、社内にノウハウがなくても利用しやすいです。

導入時のポイント

  • 配信対象(ライブ/オンデマンド/ファイル)を明確にして、最適な機能を選びます。
  • オリジンサーバー設計やキャッシュ設定で費用と性能のバランスを調整してください。
  • サポート範囲やSLAsを事前に確認すると運用が安心です。

JOCDNとの関係

設立の背景

JOCDN株式会社は、IIJと複数の放送事業者が共同出資して設立した会社です。放送や動画配信のニーズに応えるために作られ、映像を安定して届けることを第一に設計されています。設立には放送側の知見とIIJの技術力が活かされています。

サービスの強み

JOCDNの強みは国内配信に強い点です。具体的には、ライブ中継や大容量のオンデマンド配信で遅延を抑え、途切れにくい配信を実現します。電子書籍やゲームの配信など、コンテンツの性質に応じた最適化も行います。オプションで海外向けの配信も用意しており、海外ユーザーを含む大規模配信にも対応可能です。

IIJとの具体的な関係

IIJはJOCDNに対して技術面と運用面で大きく貢献しています。IIJのネットワーク技術や配信ノウハウを基に、JOCDNは高い品質を維持します。共同出資という形での連携により、放送事業者の要望を反映したサービス開発が進められます。顧客は国内向けに最適化された配信を受けつつ、必要に応じてグローバル配信の選択ができます。

導入に向くケース

  • ライブの同時視聴者が多いスポーツやイベント配信
  • 大容量の映像を安定して提供したい動画配信サービス
  • 電子書籍やゲームのコンテンツ更新で高速に配信したい場合
    これらのケースでは、JOCDNの国内配信強化とIIJの技術支援が効果を発揮します。

IIJ CDN関連の比較表

概要

IIJ直営配信サービスとJOCDNを項目ごとに分かりやすく比較します。用途や強みを具体例で示し、選び方の指針も添えます。

比較表(主な項目)

項目 IIJ直営配信サービス JOCDN
主な用途 企業イベント、Webサイト、ソフト配布(国内向け、大容量) 放送局・動画配信事業者向けの映像配信、ライブ・オンデマンド
特長 IIJバックボーン直結で高品質・低遅延、運用性重視 放送局のノウハウとIIJ技術の融合。映像最適化や運用支援が得意
ネットワーク 国内重点(IIJ骨幹網活用) 国内に強み、オプションでグローバル配信可能
メディア特化 一般ファイル・Web中心 動画(ストリーミング、ビットレート最適化、DRM連携など)
対象顧客 企業の広報・イベント担当、システム管理者 放送局、動画配信事業者、メディア企業
サポート・運用 手厚い企業向けサポート、SLA対応 放送運用ノウハウを活かした運用支援や監視体制
料金傾向 トラフィックや機能に応じた従量制が中心 動画向け機能の追加でコスト構造が変わる場合あり
具体例 年次総会の動画配信、大容量ソフト配布 テレビ局のライブ配信、VODサービスの配信基盤

選び方のポイント

  • 国内で高品質な配信とIIJネットワーク直結を重視するならIIJ直営配信サービスが向きます。例えば社内向けの大容量ファイル配布や企業イベント配信に適します。
  • 動画配信を主目的に、放送運用やビットレート最適化、DRMなど専門的な機能が必要ならJOCDNを検討してください。グローバル配信のオプションも選べます。

ご不明な点があれば、配信目的と想定トラフィックを教えてください。具体的な比較でより適切な提案ができます。

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