はじめに
目的と対象
この章は、100円ショップだけでビーズアクセサリー作りを始めたい方向けの導入です。材料や道具が手軽に手に入るため、初めての練習やちょっとしたプレゼント作りに最適です。
100均でそろう理由
100均は、ビーズや金具、ワイヤー、糸などを一式そろえられます。種類はプロ向け店より限定的ですが、色や形を試す練習には十分です。費用を抑えて失敗を恐れずにトライできます。
初心者でも安心な点
作り方の基本は単純で、特別な技術は初めは不要です。簡単なネックレスやブレスレット、ピアスの練習なら100均のセットで事足ります。万が一材料が足りなくても、再度買い足しやすい点も心強いです。
この先の章の読み方
第2章以降で主な材料や便利な道具、選び方のコツ、基本セット例を順に紹介します。まずは気軽に材料を手に取って、楽しみながら作る気持ちを大切にしてください。
100均でそろう主な材料
ビーズ各種
プラスチック、ガラス、パール風、ウッド、金属風など色・形が豊富です。サイズは2mm〜12mm前後が多く、穴の大きさもチェックしてください。透明感や光沢、模様の違いで印象が変わります。
糸・コード類
テグス(透明で目立ちにくい)、ナイロンコード(結びやすい)、ゴム(ブレス向き)、ワイヤー(形を保ちやすい)があります。用途に合わせて太さを選ぶと仕上がりが安定します。
金具類
丸カン、Tピン・9ピン(ビーズを通して端を加工する)、カニカン、アジャスターなどのセットが揃います。初心者用に種類入りのパックを買うと便利です。
チェーン・チャーム・フレーム
ネックレス用チェーンは細・中・太があり、長さも選べます。ブレスレット用は短めを選びます。チャームやフレームパーツ(レジン用の枠など)で個性を出せます。
アクセサリー専用キット
ピアス・ブレスレット・ネックレスの材料がまとまったキットがあり、初心者向けに道具も入っていることがあります。
選び方のコツと注意点
同じ色やサイズを複数買うと作業がスムーズです。穴の大きさや耐久性を確認し、金属はアレルギー表示があるかチェックしてください。小さな部品は誤飲に注意し、収納ケースに分けて保管すると扱いやすくなります。
あると便利な道具(これも多くは100均)
工具類:丸ペンチ・平ペンチ・ニッパー(3本セット)
アクセサリー作りの基本工具です。丸ペンチは輪っか作り、平ペンチはつぶしや挟む動作、ニッパーはワイヤーやピンの切断に使います。100均では小ぶりで扱いやすいものが多いので、最初はセットで揃えると便利です。刃が甘い場合は力を入れすぎないで少しずつ切ると仕上がりが良くなります。
作業台:ビーズマット(フェルトやフォームでも代用可)
ビーズの転がりを防ぎ、紛失を減らします。100均のフェルトやクッション素材で代用できます。色は淡いものを選ぶとビーズが見やすく、作業が楽になります。
切る道具・穴あけ:手芸用はさみ・目打ち・ビーズ針
手芸用はさみは布やリボンの切断に。目打ちは革や厚手の素材の下穴に便利です。ビーズ針は細かい通し作業を楽にします。使い分けることで作業効率が上がります。
収納・整理:仕切りケース(ビーズや金具の小分け・整理用)
小さなパーツを色・形・サイズごとに分けておくと作業がスムーズです。100均の仕切り付きケースは透明で中身が分かりやすく、持ち運びにも向きます。
選び方とお手入れのコツ
用途に合ったサイズを選び、使ったら軽く拭いて乾燥させましょう。刃物は湿気でさびるので保管は乾いた場所で。初めは値段より使いやすさを優先すると失敗が少ないです。
100均での選び方のコツ
初心者は扱いやすい素材を選ぶ
最初は樹脂(プラ)ビーズやガラスビーズがおすすめです。樹脂は軽くて割れにくく、穴が大きめで通しやすいです。ガラスは光沢が美しく仕上がりがきれいですが、重さと割れに注意してください。身につける用途に合わせて選びます。
金具は表示をチェック
金属アレルギーの心配がある場合は「ステンレス」「ニッケルフリー」「チタン表記」を探します。ピアス金具は樹脂ポストや金属ポスト、イヤリングはねじバネ式やクリップ式など、実際に耳に合うタイプを確認してください。細部は接合部がしっかりしているか確かめます。
色数と種類を絞る
色は同系色でそろえるとデザインしやすいです。ベースカラー1色+アクセント1色に抑えると統一感が出ます。ビーズの大きさは3〜8mmを中心に揃えると扱いやすいです。
品質チェックのポイント
ビーズの穴の周りに欠けがないか、塗装が剥がれやすくないかを確認します。金具は開閉がスムーズか、丸カンに隙間がないかを見てください。予備を多めに買うと失敗の心配が減ります。
買い物は実物を手に取り、色や重さ、穴の大きさを確かめることが何よりの近道です。
ネックレス・ブレスレット向きの基本セット例
用意するもの(基本)
- ビーズ:好みの大きさ・色を2〜3種類。中心に使う大きめ1種と、脇に小さめを用意するとまとまりやすいです。
- テグスまたはナイロンコートワイヤー:伸縮を抑えたいならワイヤー、柔らかさが欲しいならテグスを選びます。
- 金具セット:丸カン(パーツをつなぐ輪)、カニカン(留め具)、アジャスター(長さ調整用)の入ったセットが便利です。
- チェーン:ネックレス用に短め(40〜45cm)を1本用意すると応用が利きます。
- ペンチ類:丸ペンチ(輪を閉じる)、平ペンチ(潰す・整える)、ニッパー(糸やワイヤーを切る)。
基本の組み合わせ例
- シンプルネックレス:チェーン+大きめビーズ1個+丸カン+カニカン。短時間で作れます。
- ビーズブレスレット:テグスにビーズを通し、丸カンとアジャスターで留める。長さ調整がしやすいです。
ちょっとしたコツ
- ビーズは2〜3色に抑えると上品になります。
- ワイヤーを使うと形が安定します。テグスは結び目をしっかり作ってください。
- 初めは少量セットで試作し、慣れてから材料を補充すると無駄が減ります。
どれも100均でそろいやすいものばかりです。手軽に始められますので、まずは一つ作ってみてください。
ピアス・イヤリング向きの基本セット例
必要な材料
- 小さめビーズ(ガラス、パール風、メタルビーズなど): 軽くて見た目の良いものを選びます。
- Tピン・9ピン: ビーズを通して留めるための細いピンです。Tピンは垂らすデザイン、9ピンは輪を作るデザイン向きです。
- ピアスフックまたはイヤリング金具: 仕上がりに合わせて選びます。金属アレルギー用の素材もあります。
- 丸カン: パーツ同士をつなぐ小さな輪です。開閉してつなぎます。
- チャームやフレーム: ポイントになる飾りを一つ入れると華やかになります。
基本の作り方(簡単ステップ)
- ビーズをピンに通します。余分な長さを残してカットします。
- ピンの端で丸め(丸ヤットコを使うと作りやすい)、輪を作ります。
- 丸カンで輪とピアスフックをつなぎ、丸カンを閉じます。
- 強度を確認して完成です。シンプルな工程で複数作れます。
サイズと見た目のコツ
- 全長は1.5〜3cmが使いやすいです。重さが気になる場合は軽いビーズを選びます。
- チャームをポイントにすると目を引きます。左右でバランスを取ると仕上がりがきれいです。
注意点
- 丸カンはきちんと閉じて落下を防ぎます。
- 皮膚に直接触れる金具は肌に優しい素材を選びます。
- 細いパーツは強く引っ張らないよう注意してください。
応用アイデア
- 片耳だけチャーム違いのアシンメトリーデザイン
- フレームに小さなビーズを詰めて立体感を出す
- 季節や服に合わせてチャームを付け替えると気分が変わります。












