はじめに
本ドキュメントの目的
本ドキュメントは「ホームページをまるごと一枚の画像として撮影・保存する方法」をわかりやすくまとめたガイドです。検索キーワードの分析をもとに、よく使われる手順や注意点を整理しています。初心者の方でも操作できるよう、具体例を交えて説明します。
こんな場面で役に立ちます
- ウェブページの全体を記録しておきたいとき(保存・証拠)
- デザインやレイアウトを比較するとき
- オフラインで内容を閲覧したいとき
本書で扱う内容(章構成)
第2章:スクリーンショット撮影とまるごと保存の基本
第3章:ブラウザ搭載機能で撮る方法
第4章:拡張機能を使う方法
第5章:OSの機能を使う方法
第6章:Chrome開発者ツールを使う方法
事前の準備と注意点
- 最新のブラウザを用意してください。動的なページはスクロールや読み込みに注意が必要です。
- 保存形式はPNGが高画質、JPEGは軽量、PDFは配布向けです。
- 個人情報や著作権に配慮して撮影してください。
最初の一歩のアドバイス
まずは短いページで練習して手順を確認してください。プライベートウィンドウを使えば余計なログイン情報を残さず試せます。次章から具体的な操作手順を順にご案内します。
ホームページのスクリーンショット撮影とまるごと保存の方法
まず目的を決める
何のために保存するかで方法を選びます。見た目をそのまま残したいなら画像、あとで文章を検索したいならPDFやMHTMLが便利です。資料配布ならPDF、オフライン閲覧ならまるごと保存(MHTMLやHTML+画像)をおすすめします。
主な保存方法と特徴
- ブラウザの印刷機能でPDFに保存
- 手軽でレイアウトが保たれます。複数ページの長い記事も一つのPDFにまとめられます。
- ブラウザ搭載の「フルページキャプチャ」機能
- ページ全体をひとつの画像として保存できます。長いスクロールがある場合に便利です。
- ブラウザ拡張機能
- ページを分割して保存したり、注釈を付けたりできます。細かい設定が好みの方に向きます。
- OSのスクリーンショット機能
- 画面に映っている部分を素早く保存できます。部分的な確認や短時間での共有に向きます。
- まるごと保存(MHTML、完全なHTML保存)
- 画像やスタイルを含めてオフラインで再現します。ウェブページをそのまま保存したいときに便利です。
選び方のポイント
- サイズと画質:画像で保存すると容量が大きくなりがちです。画質設定を確認してください。
- 編集性:あとで文字を検索・編集するならPDFやHTML保存が良いです。
- 再現性:動的なコンテンツ(動画やスライド)は完全に再現できない場合があります。重要な部分は別途保存してください。
実用的なコツ
- 長いページは分割して保存すると扱いやすくなります。
- 保存前に不要なポップアップやサイドバーを閉じると見た目がすっきりします。
- 個人情報やログイン状態が表示されないか確認してから保存・共有してください。
ブラウザ搭載機能を使用した撮影方法
概要
主要ブラウザ(Google Chrome、Microsoft Edge、Firefox)は、追加ソフトなしでスクリーンショットを撮影できます。ここでは各ブラウザの操作手順と注意点をわかりやすく説明します。
Google Chrome
- フルページ撮影: メニュー(右上の三点)→「その他のツール」→「デベロッパーツール」を開き、表示エリアを右クリックして「フルサイズのスクリーンショット」を選びます。もしくはデベロッパーツールのコマンドパレット(Ctrl+Shift+P)で「screenshot」と入力し選びます。
- 表示範囲撮影: ウェブページを表示した状態でスクロールを含めずに画面をキャプチャしたいときは、OSのスクリーンショット機能を併用します。
- 保存形式: PNGで保存されることが多く、画像編集ソフトで圧縮やトリミングが可能です。
Microsoft Edge
- ウェブキャプチャ機能: ページ上で右クリック→「ウェブ キャプチャ」を選びます。表示範囲をドラッグで選ぶか、「フルページ キャプチャ」を使ってページ全体を保存できます。
- ショートカット: Ctrl+Shift+Sでウェブキャプチャを起動できます。
- 備考: 注釈ツールがあり、キャプチャ後に簡単に書き込みや切り取りができます。
Firefox
- 右クリックメニュー: ページ上で右クリック→「スクリーンショットを撮影」を選びます。表示領域を選ぶか「ページ全体を保存」を選べます。
- アドレスバーのメニュー: アドレスバー右のメニューからもスクリーンショットを起動できます。
- 保存と共有: PNGで保存したり、クリップボードにコピーして別アプリへ貼り付けできます。
共通のポイントと注意点
- 長いページは縦に長い画像になるため、保存後に閲覧や共有しやすいサイズにリサイズすると便利です。
- 動的に読み込まれるコンテンツ(スクロールで後から表示される要素)は、完全に読み込ませてから撮影してください。
- 解像度やフォントサイズを変えて見栄えを確認すると、読みやすい画像になります。
ブラウザ拡張機能を使用した撮影方法
概要
ブラウザ拡張機能を使うと、スクロールが必要なページ全体をワンクリックで保存できます。ここでは代表的な例としてFireShotとGoFullPageの使い方、共通の便利機能、注意点を丁寧に説明します。
FireShotの使い方
- インストール: ChromeやFirefoxの拡張機能ストアから「FireShot」を追加します。権限を確認して許可してください。
- 撮影方法: ツールバーのアイコンをクリックし、「ページ全体をキャプチャ」や「選択範囲をキャプチャ」を選びます。プレビュー画面で不要部分をトリミングできます。
- 保存形式: PNG、JPG、PDFで保存できます。PDFは複数ページに分かれず1つのファイルにまとめられます。
GoFullPageの使い方
- インストール: Chrome拡張機能ストアで「GoFullPage」を追加します。
- 撮影: アイコンをクリックすると自動でスクロールして全ページを撮影します。処理が終わるとダウンロード画面が表示されます。
共通の便利機能
- 遅延キャプチャ: アニメーションやメニューが表示されるまで数秒待って撮る設定があります。
- 注釈・編集: キャプチャ後に文字や矢印を入れられる機能があります。
- 選択保存: 必要な範囲だけ切り取って保存できます。
注意点とトラブル対処
- 権限: 拡張機能にはページ読み取り権限が必要です。信頼できる拡張機能のみ使ってください。
- 大きなページ: 非常に長いページはメモリ不足で失敗することがあります。分割して撮ると安全です。
- 白紙や欠け: JavaScriptで動的に読み込む要素は表示タイミングを調整するか、遅延キャプチャを試してください。
以上の方法で、手軽にウェブページ全体や部分をきれいに保存できます。必要に応じて設定を見直して使ってみてください。
OS搭載のスクリーンショット機能
はじめに
WindowsやmacOSはOS自体にスクリーンショット機能を持ち、ブラウザ以外の画面も簡単に撮影できます。ここでは主要なショートカットと活用法を分かりやすく紹介します。
Windowsの基本操作
- Print Screen (PrtSc): 画面全体をクリップボードへ保存。ペイントなどに貼り付けて保存します。
- Alt + PrtSc: アクティブウィンドウだけをコピー。
- Windows + Shift + S: 領域選択ツールが起動し、範囲を切り取りしてクリップボードへ保存。通知から直接編集できます。
- Windows + PrtSc: 画面全体を画像ファイルとして「ピクチャ\スクリーンショット」に保存します。
- Snipping Tool(切り取り&スケッチ): タイマーや矩形・フリーフォームで撮影できます。
macOSの基本操作
- Command + Shift + 3: 画面全体をファイル保存。
- Command + Shift + 4: 領域選択。スペースでウィンドウ単位の撮影に切替可能。
- Command + Shift + 5: 録画やオプション設定を含むコントロールパネルを表示。
- Controlキーを組み合わせるとクリップボードへ保存できます。
便利な使い方と注意点
- 複数ディスプレイでは撮影範囲や保存先に注意してください。
- すぐにトリミングや注釈を加えたいときは、通知やプレビュー機能を活用すると効率的です。
- 機密情報を含む画面は撮影前に不要な部分を隠す習慣をつけましょう。
Chrome開発者ツールを使用した撮影方法
Google Chromeの開発者ツールを使うと、表示中のページをフルサイズで画像保存できます。ブログの長い記事や縦に長いページを丸ごと保存したいときに便利です。
- 開発者ツールを起動
- Windows: F12 または Ctrl+Shift+I
-
Mac: Cmd+Option+I
右クリックで「検証」を選んでも起動します。 -
コマンドパレットを開く
- Windows: Ctrl+Shift+P
-
Mac: Cmd+Shift+P
コマンド入力欄が開きます。 -
スクリーンショットコマンドを実行
- パレットに “screenshot” と入力します。
-
“Capture full size screenshot” を選択すると、ページ全体のPNGが自動でダウンロードされます。
-
ビューポートを切り替え(任意)
-
Ctrl+Shift+M / Cmd+Shift+M でデバイスエミュレーションを使えます。画面幅を変えてからキャプチャすると、スマホ表示の全体画像も取得できます。
-
注意点とコツ
- ページ下部が遅延読み込み(lazy load)になる場合は、先にスクロールして読み込ませてください。
- 画像は自動的にダウンロードフォルダに保存されます。ファイル名を変更して管理すると分かりやすくなります。
手順はシンプルですぐ使えます。必要に応じて表示幅を調整してから撮影してください。












