はじめに
概要
本書では、ウェブサイトに配置する「ボタン」の作り方と使い方をわかりやすくまとめます。HTMLの基本的なタグの使い分け(a・input・button)、見た目や設置場所のポイント、WordPressでの設置方法、そしてCanvaなどのツールでの作成手順までを扱います。
ボタンが大切な理由
ボタンはユーザーの行動を誘導する役割を持ちます。例えば「お問い合わせ」「購入」「資料ダウンロード」など、目的に応じて目立たせることで成果が上がります。シンプルで分かりやすい文言と配置が重要です。
本書の読み方
第2章でHTMLタグの使い分けを丁寧に解説します。第3章ではホームページで実際に使う際の注意点や素材選びを紹介します。第4章ではCanvaを使った見た目の作り方を手順で示します。実例を交えて進めますので、初心者でも順を追って学べます。
対象と前提
初心者から中級者を想定します。HTMLの基本(タグの概念)を知っているとスムーズですが、初めての方でも実例を見れば実装できます。続きを読みながら実際に手を動かすことをおすすめします。
HTMLでボタンを作成する2つの方法とは?aタグ・inputタグ・buttonタグの使い分け
1. inputタグで作るボタン
フォーム送信やリセットに良く使います。<input type="submit">はフォーム内のデータを送信し、<input type="reset">は入力をクリアします。単純なクリック処理には<input type="button" onclick="...">を使えます。特徴は属性で動作を簡単に指定できる点です。
2. buttonタグで作るボタン
<button>は汎用性が高く、HTMLの中にテキストや画像を入れられます。フォーム送信用にはtype="submit"、単なる動作にはtype="button"を指定します。見た目や中身を自由にカスタマイズしたい時に向きます。
3. aタグで見た目だけボタンにする方法
リンクをボタン風に装飾するときは<a href="...">を使います。ページ遷移が目的ならaが自然です。divと組み合わせて装飾すれば、背景や角丸、影を付けたデザインボタンを作れます。
使い分けの目安
- ページ遷移:
aタグ - フォーム送信:
input[type=submit]またはbutton[type=submit] - JavaScriptでの操作:
button(中身を自由にできる)またはinput[type=button]
例(簡潔)
<!-- inputによる送信 -->
<form action="/send">
<input type="text" name="name">
<input type="submit" value="送信">
</form>
<!-- buttonでクリック処理 -->
<button type="button" onclick="alert('クリック')">クリック</button>
<!-- aタグをボタン風に -->
<a href="/page" class="btn">ページへ</a>
どれを選ぶかは目的と中身で決めてください。初心者は目的ごとに使い分けると混乱しにくいです。
ホームページに使うボタンのポイント3つ!設置方法や素材も紹介
概要
ホームページのボタンはユーザーの行動を促す重要な役割を持ちます。ここでは押されやすいボタンにするためのポイントと、具体的な設置方法や素材の選び方をわかりやすく説明します。
ポイント1:一目でボタンだと分かること
・形状や影、枠線でボタンらしさを出します。例:角を丸くし、薄い影を付けると押せそうに見えます。
・ラベルは短く明確に。「申し込む」「資料請求」「詳しく見る」など行動を示す文言にします。
ポイント2:分かりやすい位置に配置すること
・ユーザーの視線の流れ(上→下、左→右)を意識して配置します。
・重要なボタンはファーストビューや記事末に置くと効果的です。
ポイント3:直感的に操作できること
・十分なサイズ(タップ領域)を確保します。スマホでは指で押しやすい幅を優先します。
・色のコントラストを強め、背景から浮かせましょう。視認性が上がります。
WordPressでの設置方法
・ブロックエディタ:標準の「ボタン」ブロックで簡単に設置できます。ラベルとリンクを設定するだけです。
・MaxButtonsプラグイン:デザインの自由度が高く、ホバーやアイコンの追加が簡単です。
オンラインのボタン作成ツールと素材
・Canvaや無料のボタンメーカーで画像ボタンを作成できます。
・素材はSVGやPNGを使うと拡大・縮小に強く扱いやすいです。
・アイコンはFont Awesomeなどのライブラリを活用すると統一感が出ます。
実践のチェックポイント
・文言が具体的か、色が目立つか、タップ領域は十分かを確認してください。
・アクセシビリティ:代替テキストやフォーカス時の見た目も設定しましょう。
Canvaでボタンを作成する方法
はじめに
Canvaは初心者でも扱いやすく、ホームページ用のボタンを簡単に作れます。ここでは手順とカスタマイズのコツをわかりやすく説明します。
作成手順(初心者向け)
- Canvaを開き、「デザインを作成」→「カスタムサイズ」で幅と高さを指定(例:ボタン幅200px、高さ50px)。
- 左側の「要素」から角丸の長方形を選び、キャンバスに配置します。コーナーの丸みはスライダーで調整します。
- 「テキスト」を追加し、ボタン名(例:お問い合わせ)を入力。中央揃えにして読みやすく配置します。
カスタマイズのコツ
- 色:背景と文字のコントラストを高くして可読性を確保します(ツールで色比を確認)。
- 余白:文字の上下左右に十分な余白を持たせ、押しやすく見せます。
- アイコン:左端に小さなアイコンを入れると視認性が上がります。無料素材を活用してください。
- 影や境界線:軽い影で立体感を出すとクリックしたくなるデザインになります。
書き出しと導入方法
- PNG(透明背景)かSVGで書き出すと便利です。SVGは拡大に強く軽量です。
- ホームページでは画像をリンクにするか、背景画像としてCSSで設置します。画像ボタンは読み込み速度に注意してください。
注意点
アクセシビリティを意識し、十分な色差と大きめの文字で操作しやすくしてください。画像のみだとスクリーンリーダーに伝わらないため、HTMLに代替テキストやボタン要素を用意することをおすすめします。












