はじめに
概要
本ドキュメントは、はてなブログでGoogleサーチコンソールを導入し、効果的に活用するためのガイドです。基本機能や具体的な活用シーン、Googleアナリティクスとの違い、はてなブログ運営者が押さえておくべきポイントまで、実践的にまとめています。
本ドキュメントの目的
サーチコンソールの情報を分かりやすく整理し、日々のブログ運営にすぐ役立てられるようにすることが目的です。検索順位や表示回数の確認、サイトマップの送信など、具体的な操作と判断のしかたを示します。
対象読者
はてなブログを運営している初心者〜中級者向けです。これから導入する方、導入済みだが使いこなせていない方に特に役立ちます。
読み方と次章の案内
各章は実務で使える順に構成しています。第2章でサーチコンソールの概要を説明し、その後に機能と活用法へ進みます。必要に応じて操作画面の確認や設定を試しながら読み進めてください。
注意点
データの反映に時間がかかることや、Googleアカウントが必要な点は事前に準備してください。
Googleサーチコンソールとは何か
概要
Googleサーチコンソール（以下、サーチコンソール）は、Googleが無料で提供するウェブサイトの検索パフォーマンス確認ツールです。自分のサイトがどんな検索語で表示され、どれだけクリックされているかを把握できます。ブログ運営者にとっては検索結果に出る前の行動を知る貴重な情報源です。
何がわかるか（具体例）
- 実際に検索で使われたキーワード（検索クエリ）
- 各ページの表示回数とクリック数
- 検索結果での平均掲載順位
- モバイルやPCでの表示状況、インデックスの問題
例えば「レシピ 簡単」といった語で表示されているのにクリック率が低ければ、タイトルや説明文の改善点が見えます。
ブログ運営での意味
サーチコンソールは訪問前の“生の声”を教えてくれます。どの言葉で読者がサイトを見つけるか分かるので、狙うキーワードの修正やコンテンツの改善に直接役立ちます。
使い始めのイメージ
サイトを登録して所有権を確認すると、数日でデータが集まります。まずは検索クエリとクリック率を確認し、改善点を見つける習慣をつけると良いです。
サーチコンソールでできる主な機能
検索パフォーマンスの分析
検索キーワードごとの表示回数（インプレッション）、クリック数、平均掲載順位、CTR（クリック率）を確認できます。例えば「どのキーワードでアクセスが増えているか」を日付やページ別に絞って見ると、狙うべきキーワードや改善が必要なページがわかります。
インデックス状況の管理
サイト内のページがGoogleに登録されているか（インデックス）を確認できます。サイトマップを送信して登録を促し、ページを更新したらURL検査で再クロールをリクエストします。登録済みページ数やエラーのあるURLも一覧で確認できます。
サイトの問題点把握
クロールエラーや404（リンク切れ）、モバイルの表示不具合、表示速度に関する指標（Core Web Vitals）をチェックできます。セキュリティ問題や手動によるペナルティ通知も届くため、問題があれば修正して再審査を依頼します。
その他の重要機能
・URL検査：個別ページのインデックス状態や最後のクロール情報、レンダリング結果を確認できます。
・被リンク状況：どのサイトからリンクされているかの概況を把握できます。
・ウェブ指標：ページ体験やAMP、モバイル使いやすさなど、検索での見え方に影響する指標を確認できます。
これらの機能を使えば、検索からの流入を増やすための具体的な改善点が見つかります。
サーチコンソールの活用シーン
現状把握（検索順位・表示回数・ユーザーニーズ発掘）
サーチコンソールは、自分のページがどんな検索語で表示されているかが分かります。表示回数や平均掲載順位、クリック率（例：「表示は多いがクリックが少ない」）を見れば、タイトルや説明文の改善点が分かります。検索クエリの一覧から、読者が求める語句や疑問を発見できます。
改善施策の立案（リライト対象ページ発見・必要コンテンツ把握・顧客需要探索）
表示回数が多く順位が伸び悩むページは、リライト対象になります。具体例：検索順位が10位前後で表示は増えているがクリックが少ない場合、見出しや導入文、メタ説明を見直します。検索クエリで「〜比較」「〜やり方」などが多ければ、その形式のコンテンツを追加します。デバイス別や国別で需要の違いも確認できます。
効果測定（リライト結果確認・SEO効果検証）
リライト後は、クリック数や平均順位、CTRを数週間単位で比較します。改善が出ているか、どの検索語で効果が出たかを確認し、さらに手を入れる箇所を決めます。少ない変更で試し、結果を見て次の施策を行うと効率的です。
Googleアナリティクスとの違い
何が違うか
Googleサーチコンソール（以下GSC）は「Google検索での見え方」を測ります。どんな検索語（クエリ）で表示されたか、表示回数（インプレッション）、クリック数、平均順位、クリック率（CTR）を中心に報告します。対してGoogleアナリティクス（GA4）はサイト内での行動を測ります。ページビュー、滞在時間、遷移経路、イベントやコンバージョンを追います。
計測イメージ（具体例）
- GSC: 「料理レシピ 簡単」で検索されて100回表示、10回クリック、平均順位5位。どの検索語で流入したかが分かります。
- GA4: クリックで来たユーザーが平均2ページを見て、滞在時間は3分。目標達成（メール登録や購入）に至ったかが分かります。
ブログ運営での使い分け
- SEO改善→GSCで検索語や順位、CTRを確認し、タイトルやメタディスクリプションを改善します。具体的にはCTRが低ければ見出しを変えてテストします。
- 読者体験改善→GA4で離脱箇所や人気記事、導線を分析し、内部リンクや導入文を改善します。
連携と注意点
両ツールを連携すると検索クエリとサイト内行動をつなげられます。ただしGSCはGoogle検索のみを計測し、データの遅延や集計の違いがある点に注意してください。
はてなブログ運営者にとっての重要性
はてなブログ初心者にとって、Googleサーチコンソール（以下、サチコ）は検索流入を増やすための頼れる基本ツールです。特に次の3点が重要です。
1）サイトの健康状態確認（エラーやペナルティの把握）
サチコはクロールエラーやインデックスの問題を教えてくれます。はてなブログで表示崩れや404が出ていないか、モバイルの使い勝手に問題がないかを早めに知れます。例：内部リンク先を削除していた場合、サチコで発見して修正できます。
2）ユーザーの検索ワード確認（アクセスキーワードの把握）
「検索パフォーマンス」機能で、実際に表示された検索語やクリック数が分かります。例えば特定の記事が予想外のキーワードで見られているなら、タイトルや見出しをその語に合わせて最適化すると流入が増えます。
3）記事のインデックス管理（Google検索への登録確認）
新しく書いた記事がGoogleに登録されているかを確認できます。インデックスされていなければ、URL検査で再クロールをリクエストできます。はてな側でcanonicalやnofollowを誤設定していないかもチェックしてください。
実務的な使い方と注意点
- 初期設定：サイト所有権の確認とサイトマップ（例：/sitemap.xml）の送信を行ってください。
- 定期点検：週に1回、カバレッジとモバイル性能、検索パフォーマンスを確認すると安心です。
- 問題発見時：エラーは優先度高く修正し、修正後に再審査をリクエストします。
サチコは難しい専門知識がなくても使えます。はてなブログを育てるために、まずは導入して日々のチェック習慣をつけることをおすすめします。
ブログ運営への活用ポイント
検索キーワードを元にした改善
サーチコンソールの「検索パフォーマンス」で実際に検索されている語句を確認します。クリック数・表示回数・クリック率（CTR）・平均掲載順位を見て、改善の優先順位を決めます。例えば、表示は多いのにCTRが低い記事はタイトルや要約（ディスクリプション）を改善します。
コンテンツの追加とリライト
検索語句の傾向から関連する見出しや質問に答える追記を行います。検索意図を満たす具体的な説明や手順を足すと順位が上がりやすくなります。順位が低くても表示が増えている語句は新しい記事にして取り込むと効果的です。
内部リンクと導線作り
高評価の記事から新しい記事へ内部リンクを張り、巡回性を高めます。適切なアンカーテキストを使うと検索エンジンと読者の理解が深まります。
技術的なチェック
カバレッジ（インデックス状況）やモバイルの使いやすさ、サイトマップの提出を定期的に確認します。URL検査でインデックスの状態を確認し、問題があれば修正して再送信します。
運用の習慣化
週に一度はキー語句を見て改善点をメモし、タイトルや見出しをテストします。変更後は数週間様子を見て効果を評価します。小さな改善を積み重ねることで検索流入が安定して増えます。
