初心者でもわかるwebで使うMicrosoft 365の基礎知識

目次

はじめに

目的

本資料は、検索キーワード「web 365」に関する調査結果を分かりやすくまとめたものです。Microsoft 365のWeb版(ブラウザーで使えるサービス)を中心に、無料版と有料版の違い、主要機能、セキュリティ機能、関連サービスとの違いを丁寧に解説します。

対象読者

ITに詳しくない方、導入を検討している中小企業の担当者、個人で利用を考えている方など、幅広い読者を想定しています。専門用語はできるだけ避け、具体例を使って説明します。

本資料の構成

第2章から第8章まで順に、基礎から比較、セキュリティ、関連サービスの違いまで扱います。各章を順に読むことで理解が深まる作りです。

注意点

本資料は一般的な説明を目的としています。導入の最終判断や詳細な設定は、公式のドキュメントや専門家の相談も併用してください。

Microsoft 365とは

概要

Microsoft 365は、Microsoftが提供するサブスクリプション型のクラウドサービスです。Word、Excel、PowerPointといったおなじみのOfficeアプリに加え、OneDrive(オンライン保存)、Teams(チャット・会議)、SharePoint(社内ポータル)、Exchange(メール)などをまとめて利用できます。2020年にOffice 365から名称を変え、セキュリティ機能を強化しました。

主な特徴

  • 常に最新のアプリが利用できます(例:Wordの新機能が自動で配信されます)。
  • ファイルはクラウドで共有・同期できます。たとえば、OneDriveに保存すれば別の端末からすぐ開けます。
  • Teamsでチャットやビデオ会議を行い、共同編集で作業をスムーズに進められます。

利用形態(サブスクリプション)

個人向け・法人向けなど複数のプランがあります。月額や年額で契約し、ユーザー数や利用できる管理機能でプランが分かれます。

利点と導入のポイント

中小企業から大企業まで幅広く導入されます。利点は、作業効率の向上、リモートワーク対応、管理者による一元的な設定です。導入時は、既存ファイルの移行やユーザーの権限設定をあらかじめ計画すると導入がスムーズになります。

利用シーンの例

  • 社員が遠隔で会議を行い、議事録を共有して同時編集する。
  • 営業が外出先でスマホから提案書を修正して即送付する。

以上がMicrosoft 365の基本的な説明です。より詳しい機能やプラン別の違いは次章で説明します。

Microsoft 365 for the webの特徴

概要

Microsoft 365 for the webは、ブラウザだけで使えるOfficeの軽量版サービスです。Microsoftアカウントでサインインするだけで、Word、Excel、PowerPoint、OneNoteなどの基本機能を無料で利用できます。作業中のファイルはOneDriveに自動保存され、別の人と同時に編集できます。

主な特徴

  • 簡単なアクセス:インストール不要で、どの端末からでもブラウザで利用できます。例:カフェのノートPCや学校の端末でそのまま編集可能です。
  • 自動保存と共有:ファイルは自動でOneDriveに保存され、リンクを共有すればすぐ共同作業が始められます。
  • リアルタイム共同編集:複数人が同時に編集でき、誰がどこを編集しているか表示されます。コメントやチャットでやり取りできます。
  • 基本機能が揃う:文書作成、表計算、プレゼン作成など日常的な作業はほとんど行えます。

利用シーン(具体例)

  • 学生がグループでレポートを同時編集する。
  • 出張先でスライドを修正して共有する。
  • 家計簿や出欠表を家族やチームで共同管理する。

注意点

  • デスクトップ版の高度な機能(複雑なマクロ、高度なグラフなど)は利用できない場合があります。
  • 基本的にオンライン環境が必要です。回線が不安定だと編集に影響します。
  • 商用で大量の機能が必要な場合は、有料プランやデスクトップ版の検討をおすすめします。

Microsoft 365とMicrosoft 365 for the webの違い

概要

有料のMicrosoft 365は、デスクトップ版アプリとWeb版の両方が使えます。無料のMicrosoft 365 for the webはWeb版のみで、主な編集・共同作業機能に絞られます。用途や予算に応じて選べます。

機能面の違い

  • デスクトップ版はExcelやWordの高度な機能(マクロ、高度な分析、アドイン)が使えます。大きなデータ処理や細かい書式設定を行う人に向きます。
  • Web版は基本的な編集・コメント・共同編集に適します。ブラウザだけで手早く作業できます。

セキュリティと管理

  • 有料版はデバイス管理、データ損失防止(DLP)、詳細なアクセス制御など企業向けの管理機能を備えます。
  • Web版は基本的な暗号化やサインイン保護を提供しますが、管理機能は限定的です。

オフラインや更新

  • デスクトップ版はオフラインで編集できます。アプリはローカルで動作するため、大容量ファイルの処理が早いです。
  • Web版は常に最新の状態で使えますが、オフライン機能は限定的です。

利用シーンの目安

  • 毎日高度な作業や企業での運用が必要なら、有料のMicrosoft 365が適します。
  • 簡単な書類作成や共同編集、個人利用ならMicrosoft 365 for the webで十分です。

選び方のポイント

コスト、必要な機能、セキュリティ要件、オフラインの必要性を比較して決めてください。まずはWeb版で試して、足りなければ有料版へ移行する方法もおすすめです。

Microsoft 365とOffice 365の違い

歴史と名前の変化

Office 365は2011年に始まった、主にWordやExcelなどのOfficeアプリとクラウドサービスのサブスクリプションです。2020年ごろから、より広い機能を含むパッケージとして名称や構成が進化し、Microsoft 365となりました。

含まれるサービスの違い(具体例)

Office 365:Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneDrive、Exchangeなどのクラウド版アプリが中心です。
Microsoft 365:上記に加えて、デバイス管理(Intune)、ID管理(Azure ADの高度機能)、Windowsライセンスや追加のセキュリティ(Defender、情報保護)を含むプランがあります。例として、多要素認証やメールの自動暗号化が利用できます。

セキュリティと管理面の違い

Office 365は生産性ツールに重点を置きます。Microsoft 365はエンドポイント管理やデータ保護を組み合わせ、企業の運用負荷を下げる設計です。たとえば、社用スマホを遠隔で管理したり、重要データの外部流出を防ぐ設定が可能です。

誰を選ぶべきか(判断の目安)

  • Officeアプリとメールだけで十分なら、シンプルなプランで事足ります。
  • セキュリティや端末管理、Windowsの統合が必要ならMicrosoft 365を選ぶと効率的です。

移行についての注意点

プランごとに含まれる機能やライセンスが異なります。契約前に必要な管理機能や利用端末数を確認し、テスト移行を行うと安心です。

Microsoft 365のセキュリティ機能

多要素認証(MFA)

Microsoft 365はログイン時に複数の確認手段を求めます。パスワードに加え、スマホの通知やワンタイムコードで本人確認します。万が一パスワードが漏れても、不正ログインを防げます。

データ損失防止(DLP)

メールやファイル内の機密情報を自動で検出し、誤送信や公開を防ぎます。例えば「顧客の個人番号」が含まれる添付ファイルを送ろうとすると、送信をブロックしたり注意を促します。

暗号化と権限管理

ファイルやメールを暗号化し、閲覧や編集の権限を細かく設定できます。特定の人だけ閲覧可能にしたり、印刷や転送を禁止したりできます。

デバイスとアプリのセキュリティ

Intuneなどで端末やアプリの状態を管理します。会社支給のPCやスマホだけアクセスを許可する設定が可能です。紛失時は遠隔でデータを消去できます。

脅威対策(Defender)

攻撃メールや不審なファイルを検出して隔離します。ランサムウェア対策や疑わしいログインの検出も行い、被害を最小限に抑えます。

これらを組み合わせることで、リモートワーク時でも安全に利用できます。設定は管理者が行い、利用者は基本的な確認作業を心がけると安心です。

Microsoft 365の主要サービス

Teams(チームの連絡と会議)

チャット、音声・ビデオ会議、画面共有を一つの場所で行えます。たとえば朝の短い打ち合わせはTeamsで行い、資料をそのまま共有して共同編集できます。グループごとのチャンネルで話題を整理できます。

OneDrive(個人用ファイル保存)

個人のファイルをクラウドに保存し、どの端末からもアクセスできます。ファイルの共有リンクを作成して外部と安全にやり取りする例がわかりやすいです。

SharePoint(組織の情報共有基盤)

部署やプロジェクトごとのサイトを作り、文書管理やポータルを運用できます。社内手順書やテンプレートを集約して、誰でも必要な情報にたどり着けるようにします。

Exchange(メールと予定表)

メールとカレンダーを一元管理します。会議招待や共有カレンダーでスケジュール調整が簡単になります。Outlookと連携して使うことが多いです。

Planner / To Do(タスク管理)

チームのタスクを見える化します。簡単なボード形式で担当や期限を設定し、進捗を共有できます。個人のやることはTo Doで管理できます。

Power Platform(業務改善ツール)

専門知識がなくても、簡単なアプリや自動化フローを作れます。たとえば日報の入力を自動化して手間を減らすといった使い方が可能です。

これらのサービスが連携して、リモートでもスムーズにコミュニケーションと共同作業を進められます。

Microsoft 365とWindows 365の違い

概要

Microsoft 365はメールやOfficeアプリ、クラウドストレージなどの業務ツールのセットです。一方、Windows 365はクラウド上で動くWindowsのデスクトップを提供するサービスです。どちらもクラウドサービスですが、役割が異なります。

主な違い(ポイント)

  • 提供内容:
  • Microsoft 365はWordやExcel、Teamsなどのアプリとファイル共有を提供します。
  • Windows 365は完全なWindowsデスクトップをネット経由で使えるようにします。
  • 利用方法:
  • Microsoft 365はブラウザやアプリで作業します。
  • Windows 365はリモートデスクトップのように、デスクトップ全体にアクセスします。
  • 管理と課金:
  • Microsoft 365はユーザーごとのサブスクリプションが中心です。
  • Windows 365は仮想PCごとの料金で、性能(CPU/メモリ)で価格が変わります。
  • セキュリティと更新:
  • Microsoft 365はデータ共有やメール保護機能が充実しています。
  • Windows 365はOSの管理やパッチ適用が容易で、端末にデータを残さない運用ができます。

利用シーンの例

  • 外出先でOffice書類を編集したい:Microsoft 365が便利です。
  • 高性能なソフトを会社のPCでなくても使いたい:Windows 365が向きます。
  • BYOD(私物端末)で社内環境を安全に使わせたい場合はWindows 365が有効です。

選び方の目安

  • 日常的に文書作成や会議を中心に使うならMicrosoft 365を優先してください。
  • デスクトップ環境や特定アプリ(専用ソフト)をそのまま使いたいならWindows 365を検討してください。

注意点

両方を組み合わせることで利便性とセキュリティを両立できます。予算や運用方針に合わせて、必要な機能を見極めてください。

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