はじめに
本書の目的
本ドキュメントは「web 録音」に関する基本的な知識と実践方法をやさしくまとめたガイドです。Web会議やオンライン授業、音声メモの録音など、日常で役立つ録音方法を分かりやすく紹介します。専門用語はなるべく避け、具体例を交えて説明します。
対象読者
- Web会議の録音を始めたい初心者の方
- ブラウザ上で手軽に録音したい方
- デスクトップで高品質に録音したい方
本書で扱う内容の概要
第2章で主にWeb会議の録音方法と便利なツールを解説します。第3章ではブラウザ上で使えるオンライン録音サイトを紹介し、手順や注意点を説明します。第4章ではデスクトップソフトを使った録音方法と設定のコツを伝えます。
読み方のポイント
目的に応じて章を選んでお読みください。まずは「使いやすさ重視」か「音質重視」かを決めると、適切な方法が見つかります。具体的な手順やスクリーン設定は後の章で順を追って説明します。
録音で気を付けること
相手の許可やプライバシーに配慮してください。録音が法律やルールに抵触しないか、事前に確認すると安心です。
Web会議の録音方法とツール活用
録音の基本
Web会議はパソコン本体の録音機能や外部マイクで録音できます。会議アプリ内蔵の録音を使うと、参加者全員の音声をまとめて保存でき、手間が少ないです。録音前に参加者へ録音の承諾を取ることを必ず行ってください。
Zoom・Google Meet・Microsoft Teamsでの録音
- Zoom: ホストが録音ボタンを押すだけでクラウドまたはローカルに保存できます。クラウド録音はmp4や音声のみのファイルが出ます。
- Google Meet: 有料プランで録音機能が使えます。録音はGoogle Driveに保存され、共有が簡単です。
- Teams: 会議中に録画開始で音声付き動画として保存され、組織内での管理がしやすいです。
具体例:重要な打ち合わせはクラウド録音を有効にして、後で抜粋して共有すると便利です。
自動議事録ツールの活用
Rimo Voice、toruno、AI GIJIROKUは文字起こしや話者分離、要約機能を備えています。高精度な文字起こしを望む場合は有料プランを検討すると良いです。例えば、会議後に自動で議事録を生成し、担当者をタグ付けできると工数が減ります。
導入時のポイント
- 目的に合わせ選ぶ:議事録重視なら文字起こし精度、法的記録ならクラウド保存とログ管理を重視します。
- テスト運用を行う:実際の会議で試して音質や話者分離を確認してください。
- プライバシー配慮:録音範囲と保存期間を明確にし、アクセス権限を設定します。
オンラインサイトでの録音機能
特徴と利点
ブラウザ上で使える録音サイトはインストール不要で、スマートフォンやタブレットでもすぐに始められます。マイク許可だけで録音し、保存や共有まで一連の操作を完結できます。簡単な編集機能やフォーマット変換を備えるサービスも多く、初心者でも扱いやすいです。
主なサービスと特徴
- Online Voice Recorder:シンプルな録音とトリミング。操作が直感的です。
- Vocaroo:録音後すぐに共有用リンクを発行できます。手軽さが魅力です。
- Rev Online Voice Recorder:高品質な録音と文字起こしの連携が可能です。
- AudioMass / MyEdit:ブラウザでの波形編集に対応し、カットやフェードができます。
- Clipchamp:録音だけでなく動画編集機能と組み合わせて使えます。
使い方(基本)
- サイトを開き、マイクの使用を許可します。
- 録音ボタンを押して話します。
- 必要に応じてトリミングや簡単な編集を行います。
- ダウンロード、もしくは共有リンクを取得します。
利用時の注意点
- プライバシー:録音はサーバーに保存される場合があるため、機密情報は避けるかローカル保存できるサービスを選びます。
- 音質:ブラウザやデバイスのマイク性能で音質が左右されます。外付けマイクを使うと改善します。
- 互換性:ブラウザによって動作やアクセス許可の挙動が異なります。最新のブラウザを使うことをおすすめします。
活用のコツ
短いテスト録音で音量やノイズを確認してから本録音を始めると失敗を減らせます。編集機能が物足りないと感じたら、録音後に専用ソフトへ移して仕上げると良いです。
デスクトップソフトウェアによる録音方法
概要
高品質な音声を手軽に録るならデスクトップソフトが便利です。ここでは無料で多機能なAudacityと、画面録画と同時に高品質な音を扱えるOBS Studioを中心に、基本手順とコツをわかりやすく説明します。
Audacityでの基本手順
- インストールして起動します。
- 録音するマイクを入力デバイスで選びます。システム音を録る場合はWindowsなら「Windows WASAPI」などのループバックデバイスを選択します。
- 録音ボタンを押して録音、停止後に不要部分を選んで削除できます。
- ノイズ除去やフェード機能で聞きやすく整えます。
OBS Studioでの基本手順
- ソースに「Audio Input Capture」(マイク)と「Audio Output Capture」(システム音)を追加します。
- 設定のOutputで録画/録音のフォーマット(例:wav, mp4)とビットレートを指定します。
- ホットキーで録音開始・停止ができ、画面と音を同時に保存できます。
音質向上のコツ
- マイクは口から数十センチ、ポップノイズ防止にポップガードを使います。
- 録音レベルはピークが-6〜-12dBを目安に調整します。
- サンプルレートは44.1kHz、16bitで十分なことが多いです。
- 編集は不要部分のカット、軽いノイズ除去、正規化で仕上げます。
ファイル書き出しと互換性
- 音質重視ならWAV、ファイル容量を抑えたいならMP3を選びます。
- 編集後は用途に合わせてフォーマットとビットレートを決めて書き出してください。












