はじめに
目的
本資料は「webページをきれいに印刷する」方法をわかりやすくまとめたガイドです。印刷時の基本操作や設定、レイアウト調整、ブラウザ別の注意点、スクリーンショットや拡張機能の活用、PDF変換、スマートフォンからの印刷、トラブル対処まで幅広く扱います。実際の操作例を交えて、すぐに使える手順を紹介します。
本資料の狙い
専門的な理論よりも実用性を重視します。用語はできるだけ平易にし、設定画面の操作や注意点を具体例で補います。印刷の失敗を減らし、見栄えの良い紙面を作ることを目標にしています。
読者対象
家庭でウェブ記事やレシピを印刷する方、学校や職場で資料を準備する方、ウェブ制作者で印刷表示を確認したい方など、幅広い方に向けています。初心者でも安心して読み進められる内容です。
本書の使い方
各章は独立して読めます。まず第2章の基本方法から試し、必要に応じて拡張機能やスマートフォン章へ進んでください。設定例や図はできるだけ具体的に示します。
ホームページをきれいに印刷する基本方法
印刷画面を開く
まずブラウザの印刷画面を開きます。WindowsならCtrl+P、Macならcmd+Pが便利です。右クリックの「印刷」からも開けます。印刷プレビューで仕上がりを必ず確認してください。実際の紙面に近い表示で調整できます。
用紙サイズと余白を合わせる
用紙サイズ(例:A4)を選び、余白を適切に設定します。余白が狭すぎると文字や画像が切れるので注意してください。プレビューで切れた部分がないか確認し、必要なら余白を広くします。
レイアウト(縦・横)と倍率
横幅の広いページは横向きにすると見栄えが良くなります。倍率(拡大・縮小)を使ってページ内に収めると余白が整います。プレビューで文字の読みやすさも確認してください。
ヘッダー・フッターと背景画像
印刷時のヘッダーやフッター(ページ番号、URL)は不要ならオフにします。背景の色や画像は印刷設定で表示・非表示を切り替えられます。画像が不要ならオフにして用紙やインクを節約できます。
部数とカラーモード
部数を指定し、カラー印刷か白黒印刷かを選びます。資料用なら白黒でも問題ないことが多く、コストを下げられます。
実践のコツ
重要な部分だけ印刷したいときは、範囲選択で「選択部分のみ」を印刷します。長いページは一度PDFに保存してページごとにチェックすると失敗が減ります。プレビューで最後に必ず確認してから印刷してください。
倍率調整による最適化
目的
ウェブページがA4にきれいに収まらないとき、倍率(スケール)を変えると用紙の節約と見た目の改善ができます。印刷プレビューを見ながら調整するのが重要です。
印刷設定での倍率変更手順
- ブラウザで印刷画面を開きます(Ctrl+P / ⌘+P)。
- 「詳細設定」や「その他の設定」を開き、「倍率」や「スケール」を探します。
- デフォルトは100%です。70%や50%などの数値を入力してプレビューで確認します。
- ちょうどよければ印刷またはPDF保存します。
具体例
- 100%:内容が縦に長くて4ページになる場合
- 70%:余白や行間が少し小さくなり、3ページに収まることが多い
- 50%:文字が十分小さくなり2ページに収められることがある
実際の数値はページのレイアウトやフォントによって変わります。
注意点とコツ
- 読みやすさを優先してください。小さすぎると読めなくなります。
- 横向き(ランドスケープ)にすると表や図が収まりやすいです。
- ヘッダー・フッターや背景画像の有無もプレビューで確認してください。
- まずPDFに保存してから印刷すると失敗を防げます。
背景グラフィックの印刷設定
背景グラフィックとは
ウェブページの背景にある色や画像を指します。画面で見えるままを印刷するには、印刷設定で背景を有効にします。背景を印刷すると見た目が忠実になりますが、インクやトナーを多く使う点に注意してください。
ブラウザ別の設定手順(代表例)
- Google Chrome
- メニュー→「印刷」または Ctrl/Cmd+P を押します。
- 「その他の設定」を開きます。
-
「背景のグラフィックを印刷」にチェックを入れます。
-
Mozilla Firefox
- 印刷ダイアログを開きます。
- 設定の中にある「ページ設定」または「詳細設定」を選びます。
-
「背景(色と画像)を印刷」にチェックを入れます。
-
Microsoft Edge
- 印刷プレビューを開きます。
- 「詳細設定」を開いて「背景グラフィックを印刷」にチェックを入れます。
-
「ヘッダーとフッター」のオン/オフで用紙の上下に表示する日付やURLを選べます。必要なければ「なし」を選択してください。
-
Safari(Mac)
- ファイル→プリント→詳細を表示します。
- 「背景グラフィックスをプリント」にチェックを入れます。
トラブル対処例
- チェック項目が見つからない場合はブラウザを最新に更新してください。
- 印刷しても背景が出ないときは、まずPDFに保存してからPDFを印刷すると反映されることがあります。
- レイアウトが崩れる場合は、スクリーンショットを撮って画像として印刷する方法もあります。
注意点
背景を印刷するとインク消費が増えます。重要な部分だけを印刷したい場合は、印刷範囲やページ指定、または余白設定で調整してください。
スクリーンショットを使った印刷方法
目的と利点
複雑なレイアウトや広告付きのページは、そのまま印刷すると崩れたり不要な部分が出たりします。スクリーンショットを使えば、見せたい範囲だけを画像として保存し、余白や注釈を整えてから印刷できます。操作が簡単で誰でも実行しやすい点が利点です。
手順(基本)
- 表示を整える:ブラウザで印刷したい範囲を画面に収め、不要なポップアップは閉じます。
- スクリーンショットを撮る:
- Windows:PrtScキーや「切り取り&スケッチ(Snip & Sketch)」を使います。
- Mac:Shift+Command+4で範囲指定します。
- 画像を編集する:トリミングで余白を切り取り、必要なら矢印や文字で注釈を入れます。Windowsなら「ペイント」や「写真」、Macなら「プレビュー」で編集できます。
- 保存形式:JPEGかPNGで保存します。図や文字が多ければPNGがきれいです。
印刷時の設定
- 用紙向き:横長のコンテンツは横(ランドスケープ)を選びます。
- 拡大縮小:「用紙に合わせる」や倍率を指定して、はみ出さないように調整します。
- 余白:小さくすると画面いっぱいに印刷できますが、プリンターの対応を確認してください。
Macのプレビューからの印刷
- 画像をプレビューで開く。2. メニューの「ファイル」→「プリント」を選択。3. 用紙サイズや向き、拡大縮小を指定して「プリント」を押します。
注意点とコツ
- 高解像度で保存すると印刷が鮮明になりますがファイルサイズは大きくなります。
- 長いページは複数のスクリーンショットをつなげると見やすくなります。
ブラウザ拡張機能「FireShot」の活用
導入・インストール
FireShotはGoogle ChromeやMicrosoft Edgeで使えます。拡張機能ストアで「FireShot」と検索し、追加をクリックするだけで導入できます。無料版でも基本機能は十分使えます。
全ページキャプチャの手順
- 印刷したいページを開きます。
- FireShotアイコンをクリックし「Capture entire page(全ページをキャプチャ)」を選びます。
- 自動でページをスクロールして一枚画像にまとめます。
編集と注釈
キャプチャ後にトリミングや矢印、文字の追加ができます。例えば長い記事の見出しだけ強調しておくと、印刷後も読みやすくなります。
保存と直接印刷
保存はPNG・JPEG・PDFが選べます。PDFで保存すればそのまま印刷ショップへ渡せます。FireShotから「Print」を選ぶと直接プリンタに送れます。
印刷時の設定例
ページサイズはA4、解像度は高め(300dpi相当)にすると画像の文字がくっきり出ます。余白を小さくするとページ数を減らせます。
注意点と活用例
動的な要素(動画やアニメ)は静止画像になります。複数ページを一括で保存したいときや、レイアウト崩れが心配なときに特に便利です。
PDF形式への変換による印刷
概要
ウェブページを一度PDFに変換してから印刷すると、画面で見たレイアウトと実際の印刷結果が一致しやすくなります。途中でページが切れる問題もPDFで確認して調整できます。
PDF化の基本手順(例:Chrome)
- メニューから「印刷」を選びます。
- 宛先を「PDFに保存」または「PDFとして印刷」に変更します。
- プレビューで見え方を確認して「保存」を押します。
設定のポイント
- 用紙サイズ:A4やレターを選びます。
- 余白:狭めにすると改ページが減ることがあります。
- 背景の印刷:画像や色が必要なら背景オプションをオンにします。
- スケール:縮小・拡大でページ分割を調整します。
ページ切れを調整する方法
印刷プレビューでページごとに確認します。見切れがあればスケールか余白を変えて再保存します。長い記事は章ごとに分けてPDF化すると扱いやすいです。
PDFを編集してから印刷
保存したPDFはAdobe Acrobat Readerやブラウザで開けます。ページの並べ替えや余白調整、不要ページ削除を行ってから印刷すると仕上がりが良くなります。
実用的なヒント
- まずPDFで保存しておくと、あとで何度も同じ設定で印刷できます。
- 他の人に配る場合はPDFの方がレイアウトが崩れにくいです。
複数ページの効率的な印刷
ポイント概略
複数ページを印刷する時は、倍率調整(スケーリング)と両面印刷、さらに「2ページ/枚」などのレイアウトを組み合わせると用紙を大幅に節約できます。操作は簡単で、印刷プレビューで確認しながら進めます。
印刷プレビューで確認する手順
- ブラウザやPDFの印刷を選び、印刷プレビューを表示します。2. 用紙サイズや向き(縦・横)をチェックします。3. 全ページを一度に印刷する前に、1ページだけ試し印刷します。
倍率調整と両面印刷の組み合わせ
倍率を90%や80%に下げると余白を減らせます。さらに「2ページ/枚」設定と両面印刷を使うと、1枚で4ページ分を印刷できます(例:10ページ→3枚)。この方法で大幅に用紙を減らせます。
ページ範囲と印刷順の注意点
不要な部分はページ範囲を指定して省きます。順序が重要な資料は「順に並べる(Collate)」を有効にしてください。片面→両面の切替があるプリンターは、偶数/奇数ページ印刷の設定を確認しましょう。
実用的なコツ
・ヘッダーやフッターをオフにして余白を節約します。・表や横長のページは横向きに設定します。・量が多い時はまず数ページで試してから本印刷を行ってください。
スマートフォンからの印刷
はじめに
スマートフォンからの印刷は、画面を表示して共有やメニューから「印刷」を選ぶだけで済みます。外出先や家で手軽に紙に残したいときに便利です。
iPhone(iOS)の基本手順
- 印刷したいページや画像を開きます。
- 画面下の共有ボタンをタップします。
- 「プリント」を選び、プリンターと部数、向きを設定します。
- プレビューで確認してから印刷します。
Androidの基本手順
- 印刷したい画面を表示します。
- メニュー(︙など)か共有ボタンをタップし「印刷」を選びます。
- プリンターを選択し、用紙サイズや部数を設定して印刷します。
セブン-イレブンのマルチコピー機で印刷する方法
- スマホのブラウザやアプリで印刷データをアップロードします(専用サービスを使います)。
- アップロード後に表示されるQRコードかプリント予約番号を控えます。
- 店舗のマルチコピー機で「ネットワークプリント」など該当メニューを選び、QRコードを読み取るか番号を入力して印刷します。
設定のポイント
- 用紙サイズや向き、余白を確認します。
- 画像をきれいに出すには高解像度のデータを使います。
注意点
- コンビニ印刷はアカウントや会員登録が必要な場合があります。
- プライバシーに敏感な書類は共有設定やアップロード先を確認してから印刷してください。
印刷時のトラブル対処法
原因をまず確認
印刷がうまくいかないときは、順を追って原因を探します。用紙切れやプリンタのエラー表示、ケーブルやネットワーク接続を確認してください。例えばWi‑Fiプリンタならネットワーク接続を再起動します。
ブラウザの印刷プレビューを確認
印刷プレビューで余白やページ分割、不要なヘッダ・フッタが入っていないかをチェックします。プレビューで崩れている部分は倍率調整や「背景のグラフィックを印刷」設定で改善することが多いです。
ブラウザの印刷設定を見直す
余白(狭い/標準)、拡大縮小(100%や自動)、用紙サイズ(A4など)を確認します。印刷用に最適化された表示(「印刷用に表示」「リーダーモード」)があれば切り替えてください。
PDFに変換してから印刷
直接印刷で崩れる場合は、一度PDFに保存してから印刷します。PDF化するとレイアウトが固定され、改善することがあります。
プリンタ側の確認
ドライバの更新、プリンタキューのキャンセル、別のデバイスからの印刷を試して原因切り分けを行ってください。
それでも直らないとき
別のブラウザやスクリーンショット、ブラウザ拡張(例:FireShot)でキャプチャして印刷すると回避できます。必要なら専門のサポート窓口に問い合わせると安心です。












