cmsとインストールの基本から設計まで徹底解説完全ガイド

目次

はじめに

本ドキュメントの目的

本書は「CMSインストール」に関する調査結果と実務上の注意点をまとめたものです。CMS導入の流れ、選定ポイント、外部委託の進め方、WordPressの具体的なインストール手順、設計フェーズの細部まで扱います。インストール作業だけでなく、要件定義から公開までの一連の工程を見通せるように構成しています。

想定読者

  • サイトの更新を担当する社内担当者
  • CMS導入を検討する管理者や意思決定者
  • 制作会社・フリーランスでCMS導入を行う方

それぞれの立場で必要なポイントを平易に説明します。

CMS導入の位置づけ

CMS導入は単純なソフトの導入作業ではありません。要件整理、設計、コンテンツ移行、運用ルール作成などの作業が伴います。本書では各工程で注意すべき点を具体例とともに示し、失敗を減らすことを目指します。

本書の読み方

章ごとに工程や作業を分けて解説します。まず全体像を把握し、必要な章を順に参照してください。実務で使うチェックリスト形式の情報も随所に配置しています。

CMS導入の全体フロー

はじめに

CMS導入は単なるシステム入れ替えではなく、業務や発信のやり方を変えるプロジェクトです。目的を明確にし、段階を追って進めることで失敗を防げます。

導入フロー(全体)

  1. 課題の洗い出しとゴール設定
  2. CMS候補の検討と絞り込み
  3. 制作会社または社内体制の決定
  4. 要件定義(機能・運用ルール)
  5. 設計(情報設計・画面設計)
  6. 社内調整(体制・権限・教育)
  7. 移行(コンテンツ・データ移行)と公開

各ステップのポイント

1 課題の洗い出しとゴール設定

具体的な課題を書き出します(例:更新に時間がかかる、担当者が不在だと更新できない)。ゴールは数値や期限を入れると実行しやすいです。

2 CMS候補の検討

運用人数、更新頻度、予算、拡張性を基準に比較します。例:小規模サイトは管理画面が分かりやすい製品が向きます。ECなら決済連携を重視します。

3 制作会社または社内体制の決定

外注する場合は実績とサポート体制を確認します。社内で行う場合は担当者の時間確保とスキル育成が必要です。

4 要件定義

必須機能と望ましい機能を分けて明確にします。運用ルール(権限や更新手順)もここで決めます。

5 設計

ページ構成やテンプレート、入力項目を定義します。現行コンテンツの整理(不要なページ削除)も同時に行います。

6 社内調整

関係部署と権限やリリース計画を共有します。教育計画を作り、担当者が操作できるようにします。

7 移行と公開

コンテンツを移す前にテスト環境で確認します。公開後は運用フローに沿ってモニタリングし、改善を続けます。

実務での注意点

  • 小さく始めて段階的に拡張する(段階導入)
  • 必要な権限やバックアップ計画を事前に用意する
  • 更新担当者の負担を減らす工夫(入力項目の簡素化)

各ステップを着実に進めると、スムーズなCMS導入につながります。

CMS選定の重要なステップ

はじめに

CMS選定は単に機能を比べる作業ではなく、運用がスムーズに回るかを見極めることが重要です。現場の担当者が毎日使う視点を中心に検討します。

1. 必要機能のリストアップ

まず業務で本当に必要な機能を洗い出します。例:記事投稿、承認フロー、権限管理、画像最適化、検索、多言語対応。各項目に優先度(必須・あると良い・将来)を付けると比較がしやすくなります。

2. カスタマイズ性の確認

テンプレートやプラグインで拡張できるか、独自機能を追加する際の工数を確認します。管理画面の操作性やAPIの有無もチェックポイントです。具体的にはサンプル画面で操作を試して、改修の見積を取って比較します。

3. ユーザーテストと評価

実際に現場担当者に触ってもらうパイロットを行います。典型的な作業(記事作成、公開、差し戻し)をタスク化し、所要時間や使いにくさを記録します。ユーザーの声を定量(時間、エラー数)と定性(感想)で残すと判断材料になります。

4. 費用の検討(初期費用と運用費用)

初期費用:導入設定、デザイン、データ移行など。運用費用:ホスティング、ライセンス、保守・改修費、担当者の工数。外部業者に依頼する場合は導入・保守それぞれで試算してください。

5. 現場の意見を重視する方法

定期的なヒアリングやワークショップで要望を集め、優先順位に反映します。実運用での負担を軽くする選択を優先してください。

6. 複数CMSの比較と外部見積の取得

最低でも3つ程度の候補を用意し、同じ基準で比較表を作ります。外部業者に依頼する場合は複数社から見積もりを取り、作業範囲・納期・保証を揃えて比較してください。

最終チェックリスト

  • 本番運用で必須の機能は満たしているか
  • 拡張や改修の工数見積が現実的か
  • 現場担当者が受け入れられる操作性か
  • 初期費用と運用費用のバランスは適切か
  • 複数社の見積で比較検討できているか

これらのステップを踏んで、現場が続けやすいCMSを選んでください。

制作会社への依頼と自社導入

制作会社に依頼するメリットと注意点

制作会社は経験と技術を持ち、短期間で品質の高いサイトを作れます。デザインやセキュリティ対策、テスト工程まで任せられる点が利点です。注意点は、仕様変更の際に追加費用が発生しやすいことと、納期や品質を契約で明確にする必要があることです。見積もりで成果物(デザイン案・動作仕様・納品物)を具体的に確認してください。

自社で導入するメリットと注意点

自社で運用する場合、運用ルールや細かな修正を迅速に行えます。社内にエンジニアやデザイナーがいるとコストを抑えられます。ただし、初期設定やテスト、バックアップ運用などの負担は社内にかかります。担当者のスキルや時間を事前に確認し、外部サポートの契約も検討してください。

発注から公開までの主な工程(パッケージ利用時)

  1. 要件定義:必要な機能、公開スケジュール、担当者を決めます。初心者でも使うページの例を挙げると分かりやすくなります。
  2. デザイン設計:ワイヤーフレームやデザイン案で合意を取ります。
  3. 開発・設定:テンプレート適用やカスタマイズを進めます。
  4. テスト:表示確認や入力項目の確認、動作テストを行います。
  5. 公開・運用開始:公開後はバックアップや更新ルールを整備します。

判断ポイントと費用感の目安

  • 社内リソースが足りない、短期間で高品質を求めるなら制作会社を勧めます。
  • 長期的に頻繁に更新するなら自社運用が向きます。
    費用は規模や機能で大きく変わりますが、小規模サイトなら数十万〜、中規模は数百万程度の目安です。

運用・保守の分担

公開後の作業(更新、障害対応、セキュリティ対応)は誰が担当するかを決めます。制作会社に保守を任せる契約か、社内で対応するかを明確にしておくとトラブルを防げます。

オープンソース型CMS(WordPress)のインストール手順

以下は初心者でも分かりやすい、WordPressの基本的な4ステップです。

ステップ1: サーバーとドメインの準備

レンタルサーバーを契約し、ドメインを取得します。レンタルサーバーには「簡単インストール」機能があることが多く、設定が楽になります。例として、サーバー会社の管理画面でドメインを割り当て、SSL(https)を有効にします。

ステップ2: データベース(MySQL)の作成

WordPressは投稿や設定をデータベースに保存します。管理画面でMySQLデータベースを新規作成し、ユーザー名とパスワードを控えてください。レンタルサーバーの自動設定があれば手動入力を省けます。

ステップ3: WordPressのインストール

レンタルサーバーの簡単インストールを使うか、公式サイトからファイルをダウンロードしてサーバーにアップします。インストール画面で先ほどのデータベース情報を入力し、サイト名や管理者アカウントを設定します。

ステップ4: ログインしてサイト作成

インストール完了後、管理画面(例: yoursite.jp/wp-admin)にログインします。テーマを選び、プラグインで機能を追加してページや投稿を作成します。最初は余計なプラグインを入れず、必要に応じて追加することをおすすめします。

トラブル時の簡単対処

・インストール画面が出ない:ファイルのアップロード先やパーミッションを確認。
・データベース接続エラー:ユーザー名・パスワード・ホスト名を再確認。

以上が基本手順です。慣れれば短時間で導入できます。

CMS設計フェーズの詳細

概要

設計フェーズでは「使いやすさ」と「安全性」を両立させます。ナビゲーションやボタンの大きさなど、利用者が直感的に操作できる要素を具体化します。管理画面や権限もここで決めます。

ユーザーインターフェース設計

  • ナビゲーション:主要ページを上部か左側にまとめ、優先度の高い項目は目立たせます。例:お問い合わせを常に見える位置に置く。
  • メニュー配置と階層:深すぎない階層(3層以内)に抑えます。パンくずを用いると戻りやすくなります。
  • ボタンや文字サイズ:タップしやすいボタン(縦横44px目安)と読みやすい文字(本文16px程度)を基準にします。
  • レスポンシブ:スマホ・タブレット・PCで表示が崩れないか優先して設計します。

情報設計とコンテンツモデル

  • コンテンツタイプを定義(記事、製品、イベントなど)。各タイプに必要な項目(タイトル、日付、画像、説明)を決めます。
  • メタデータとURL設計:検索しやすいURLとタグで分類します。

管理画面の構成

  • 権限設計:管理者、編集者、公開担当など役割を明確にします。必要な操作だけ与えると安全です。
  • ワークフロー:下書き→レビュー→公開の流れを作ります。
  • ダッシュボード:重要な指標(公開予定、承認待ち、エラー)を一覧化します。

セキュリティ要件

  • 認証とパスワードポリシーを決めます。多要素認証を検討してください。
  • 入力検証とファイルアップロード制限で攻撃を防ぎます。定期的なバックアップと自動更新も計画します。

テストと検証

  • 実際のユーザーによる操作確認、アクセシビリティ(色・キーボード操作)、表示速度の測定を行います。

実装時の注意点

  • テンプレート化して再利用性を高める、設計書を残して運用担当へ引き継ぐことが重要です。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次