第1章: はじめに
概要
本稿は「ハンドメイド メルカリ」に関する情報を整理したものです。メルカリでのハンドメイド販売の現状や規約改定の影響、販売スタイルごとの対応方法、禁止されるケースと許可されるオーダー販売、初心者におすすめの理由、売れやすい商品の特徴、そして稼ぐための具体的手法まで、順を追って解説します。
本調査の目的
ハンドメイド作家や出品を考える方が、メルカリで安全かつ効率的に販売できるように、最新のルールや実践的なコツをわかりやすくまとめます。特に規約の改定点とその対応策に重点を置き、トラブルを避けるための具体例を提示します。
想定する読者
これからメルカリで作品を売りたい初心者、すでに出品しているが規約に不安がある方、販売スタイルを見直したい中級者の方を想定しています。専門用語は最小限にし、実際の出品や取引で役立つ情報を中心にまとめます。
本書の構成
各章でテーマごとに詳しく説明します。第2章以降で規約や売れ筋の分析、具体的な販売戦略を解説しますので、順に読み進めてください。
メルカリでのハンドメイド販売の現状と規約改定の影響
現状の整理
メルカリはハンドメイド販売自体を禁止していません。趣味で作った作品を単発で売る個人は、これまで通り個人アカウントで出品できます。一方で、継続的に売買を行うケースは運営の「住み分け」方針の対象となりました。
2025年10月22日の規約改定の要点
- 継続的・営利目的の販売は事業者としての責任を求める方針に明示されました。
- 継続販売はメルカリShopsへの移行が推奨されます。
- 匿名出品は営利目的では事実上難しくなりました。
実務的な影響と対応のポイント
- 趣味レベルの単発販売は個人アカウントで継続可能です。頻度や売上規模が大きくなる場合はShopsでの出店を検討してください。
- Shopsへ移行すると出品管理、顧客対応、返品対応など事業者責任が明確になります。税務・表示義務にも注意してください。
- 匿名で続けたい場合は制約が多いため、身元情報の公開やプロフィール整備をおすすめします。
注意点
商品の安全表示や著作権、素材の表示などは引き続き重要です。規約は運営側で変更されるため、最新の規約を定期的に確認してください。
メルカリで禁止されるハンドメイド販売のケースと許可されるオーダー販売の方法
禁止されるケース
- 手元にない商品を先に出品する受注生産タイプ（完成品がないまま出品する行為）。
- 特定の人だけが購入できる「専用ページ」の出品（○○様専用の新規出品を作るなど）。
- オーダー受付専用の出品ページ（「ここで注文受け付けます」といった案内のみの出品）。
これらは購入時点で商品が存在しないため、規約上問題となります。購入者とのやり取りでトラブルになりやすい点も理由です。
許可されるオーダー販売の方法
- SNSやDMで注文を受け、制作・完成後に完成品をメルカリへ出品して販売する方法。完成品を手元に用意してから出品してください。
- あらかじめ完成している商品を「○○様ご確認用」などのタイトルで出品する方法。写真とともに「完成品が手元にあります」と明示します。
いずれの方法でも、出品時点で実際の完成品があることが最も重要です。
出品時の注意点（大事）
- 写真は完成品の実物を複数枚載せる。制作途中の画像だけでは不十分です。
- 説明文でサイズ・素材・カスタム範囲・納期（発送予定日）を明確にする。
- 専用対応や受注制作をしたい場合は、まずSNS等で受注し、完成後に通常の出品に切り替える運用をおすすめします。
メルカリがハンドメイド初心者におすすめの理由
はじめに
メルカリは利用者が多く、初めて作品を売る人に優しい環境です。出品の手順が簡単で、スマホ一つで始められます。ここでは初心者に向く具体的な理由と、始め方のポイントを丁寧に説明します。
理由1：圧倒的な集客力
メルカリの利用者は多いため、作品を見てもらえる機会が増えます。例えば、小さなアクセサリーは数百円から、布小物は千円前後で探す購入者が多く、価格帯に合わせて出品すると売れやすくなります。
理由2：出品が簡単でコストが分かりやすい
写真を撮り、説明文と価格を入力して出品するだけで掲載できます。手数料や送料も明確なので、利益計算がしやすいです。不要な服や素材を先に売って資金にする工夫もできます。
理由3：購入者の心理に合う仕組み
メルカリは中古品やハンドメイドが混在する市場です。購入者は手軽に探して比較します。評価やコメントで信頼を積み上げられるため、初めてでも丁寧な対応でリピーターが付きやすくなります。
初心者がまずやるべきこと
・写真は明るく複数枚。作品の細部やサイズ感を載せる。
・説明文は素材、寸法、使用上の注意を具体的に書く。
・価格は似た商品を参考に設定する。
・発送は梱包を丁寧にして、追跡のある方法を選ぶ。
注意点
メルカリのルールや著作権には気を付けてください。オーダー販売や商標を使う場合は規約を確認し、トラブルを防ぎましょう。
メルカリで売れやすいハンドメイド商品の特徴
1）売れ筋ジャンル
- アクセサリー（ピアス、イヤリング、ネックレス）: 価格が安く試しやすいため回転が早いです。
- ヘアアクセサリー・ヘア小物: 小さく発送しやすく、ギフト需要もあります。
- バッグ類・ポーチ: 実用性が高くリピートにつながりやすいです。
- 学用品（ランドセルカバー、名前タグ）: 親世代に人気があり季節で需要が上がります。
2）デザインと価値付け
一点ものやハンドメイド感が伝わるデザインは注目されます。色や素材のこだわりを写真と説明で明確に伝えましょう。がま口、革小物、編み物など“素材の良さ”が売りになることが多いです。
3）価格帯と競争
安めのアクセサリーは売れやすい反面、出品数が多く競争が激しいです。少し高めでも素材や手間を伝えると価値を感じてもらえます。
4）写真と説明のポイント
明るい自然光の写真を複数枚用意し、着用イメージやサイズ感を見せます。作り方やケア方法も説明すると信頼につながります。
5）季節性とギフト需要
季節のインテリアやギフト用ラッピング対応は売上を伸ばします。季節に合わせた色やテーマを意識しましょう。
6）まとめ代わりの注意点（簡潔に）
ターゲットを絞り、写真・説明・価格を整えることが売れやすさの鍵です。
メルカリでハンドメイド販売で稼ぐための具体的な方法
1) 価格設定の具体手順
まず材料費、梱包資材代、送料、そして自分の取り分（利益）をはっきりさせます。例：材料費100円、梱包資材50円、送料210円の合計は360円です。ここに欲しい利益を上乗せします。例えば利益500円を目指すなら360+500=860円。販売手数料が10%かかる場合は、最終販売価格を(360+500)÷0.9≈955円と計算し、切りの良い960円や990円に設定します。価格は端数を切り上げて見栄えを良くしましょう。
2) 相場確認と戦略
似た商品の価格を確認して、目安となる価格帯を把握します。安売り競争に巻き込まれないように、材料や技術の差別化ポイントを説明欄に書いて価値を伝えます。送料を出品者負担にするか購入者負担にするかで見せ方が変わります。
3) 売れやすくする出品作業
写真は自然光で複数角度を撮り、使用イメージを添えます。タイトルは短く要点を入れ、説明は材料・サイズ・制作時間・注意点を明記します。検索ワード（色・素材・用途）を意識してタグ付けします。
4) 在庫・発送の効率化
同じ素材で複数作っておくと受注対応が早くなります。梱包は簡潔で壊れにくい方法を決め、発送方法と追跡の有無を明記します。
5) 集客とリピーター作り
定期的に新作を出し、プロフィールで作家の想いを伝えます。購入者への礼状や梱包の工夫で評価を上げ、質問には迅速に丁寧に答えてリピーターを増やします。
これらを継続して改善すれば、メルカリで安定して稼げる可能性が高まります。
