はじめに
本レポートの目的
本レポートは「web 文字起こし」について、ブラウザ上で手軽に使えるツールを比較・解説することを目的としています。音声をテキストに変換したいと考えている方が、用途に応じて最適なツールを選べるように作成しました。
対象読者
- 会議やインタビューの議事録を効率化したいビジネスパーソン
- 動画や音声コンテンツを文字化したいクリエイター
- 文字起こし作業を短時間で済ませたい初心者
具体的な操作や導入のポイントもわかりやすく説明します。
本レポートの範囲
- ブラウザで利用可能なオンライン文字起こしツールを中心に紹介します。スマホアプリやローカル専用ソフトは基本的に扱いません。
- 各ツールについて、概要、対応言語、主な機能、利用形態（無料/有料）、価格帯の目安を比較します。
調査方法
公式サイトや提供会社の説明、実際の操作感を基に評価しました。実用性を重視し、精度、使いやすさ、編集機能の有無を中心に比較しています。
ブラウザで使えるオンライン文字起こしツール厳選12選
ここではブラウザ上で手軽に使える文字起こしツール12選を紹介します。用途に合わせて選べるよう、特徴とおすすめの使い方を簡潔にまとめました。
1. Notta
特徴：高精度な日本語認識。会議録作成向けの整理機能あり。
おすすめ：議事録やインタビューの記録に便利です。
2. 文字起こしさん
特徴：短時間ファイルを素早く処理。料金が分かりやすい。
おすすめ：短い音声の文字起こしに向きます。
3. VEED.IO
特徴：動画の書き起こしと編集が一体。字幕作成も可能。
おすすめ：動画コンテンツの文字起こしと編集に最適です。
4. Rimo Voice
特徴：操作がシンプルで使いやすい。ブラウザのみで完結。
おすすめ：初めて文字起こしを使う人に向いています。
5. MyEdit
特徴：編集機能が充実。テキストの整形や検索が便利。
おすすめ：文字起こし後の編集作業が多い場合に便利です。
6. Sloos
特徴：複数話者の判別に強い。会議での利用を想定。
おすすめ：参加者が多い会議や座談会に適しています。
7. CLOVA Note
特徴：日本語の認識精度が高く、話者分離も対応。
おすすめ：インタビューや議事録で精度を重視する場合に。
8. AutoMemo
特徴：会議記録向けの機能が豊富。自動要約などあり。
おすすめ：定期的な会議の記録に向いています。
9. Otter.ai
特徴：英語対応が得意でリアルタイム書き起こしあり。
おすすめ：英語ミーティングやハイブリッド会議に便利です。
10. Sonix
特徴：多言語対応と高速な処理。エクスポート形式が豊富。
おすすめ：多言語コンテンツを扱う人向けです。
11. Happy Scribe
特徴：字幕作成と文字起こしの両立。コラボ機能あり。
おすすめ：動画制作チームでの利用に適しています。
12. Temi
特徴：低価格で素早い文字起こし。編集ツールも搭載。
おすすめ：費用を抑えて手早く書き起こしたい場合に向きます。
各ツールは無料プランや体験があることが多いので、まずは試して使いやすさと精度を確認すると良いです。
Notta【議事録の作成に最適！】
概要
Nottaはブラウザで使える自動音声テキスト化ツールです。音声ファイルのアップロードとリアルタイム録音に対応し、AI音声認識エンジンで多言語に対応します。Web会議との連携やChrome拡張、クラウド共有などチーム利用に便利な機能が揃っています。
主な機能と特徴
- リアルタイム文字起こし：会議中にその場でテキスト化して確認できます。
- 音声ファイルのアップロード：録音済みファイルをまとめて処理できます。
- 多言語対応：日本語以外の言語も扱えるので国際的な会議に便利です。
- Web会議連携・拡張機能：Zoomなどと連携したり、ブラウザから直接使えます。
- クラウド共有と編集：チームで共有・編集して議事録作成を効率化します。
使い方の簡単な流れ
- ブラウザでNottaを開く
- 録音を開始するか音声ファイルをアップロード
- 自動で文字起こしが始まるので必要に応じて編集
- 編集後にチームと共有またはエクスポート
メリット・注意点
メリットは操作が分かりやすくチームで使いやすい点です。注意点は、音声の品質や雑音で認識精度が下がることがあるため、録音環境を整えるとより正確な議事録が作れます。
おすすめシーン
社内会議やオンラインミーティング、インタビューの議事録作成に特に向いています。初めて文字起こしツールを使う方やチームで活用したい方におすすめです。
文字起こしさん【短時間の文字起こしに最適】
概要
文字起こしさんは、AI「PerfectVoice」を使ったブラウザ上の文字起こしツールです。会員登録不要で、60秒まで無料で文字起こしできます。100言語対応で、専門分野の単語認識や画像からの文字起こしも可能です。
主な特徴
- 会員登録不要で手軽に使える（短時間ならログイン不要）。
- 60秒まで無料で試せるので、音声の品質確認に便利です。
- 100言語対応で外国語の短いフレーズも扱えます。
- 専門用語の認識機能があり、技術用語や医療用語にも対応しやすいです。
- 画像文字起こし（OCR）機能も搭載。
使い方の例
- ブラウザでサイトを開く。
- 音声ファイルをアップロードするか、録音ボタンで直接録音する。
- 「文字起こし開始」を押して結果を待つ。
- 出力されたテキストを修正して保存する。
料金と向いている場面
料金プランは月額1,000円から3,000円まであります。短時間の議事録やインタビューの抜粋、音声メモの書き起こしに向いています。正確さを求める長時間録音には、他の専用ツールと併用すると安心です。
VEED.IO【書き起こし＋編集機能付き】
概要
VEED.IOはブラウザ上で音声や動画をワンクリックで文字起こしできる海外ツールです。文字起こしだけでなく、簡単な動画編集や字幕挿入が可能で、MP3、WAV、MP4など多様な形式に対応します。
主な特徴
- 自動でタイムスタンプ付きのテキストを生成します。
- 字幕のフォントや位置を直感的に編集できます。
- 不要な部分のカットや音量調整など基本的な動画編集機能を搭載。
- ブラウザだけで完結するのでソフトのインストール不要です。
対応形式（代表例）
MP4、MOV、MKV（動画）、MP3、WAV（音声）、YouTubeリンクの読み込みも可能です。
使い方（簡潔）
- ファイルをアップロードまたはリンクを貼ります。
- 言語を選んで文字起こしを開始します。
- 出力されたテキストを確認・修正します。
- 字幕として書き出すか、テキストをダウンロードします。
利用料金（概要）
無料プランで試せますが、長時間・高精度の出力や透かし除去は有料プランが必要です。用途に応じて月額や従量課金を選べます。
利用時のコツと注意点
- 音声がクリアだと認識精度が上がります。雑音は可能な限り減らしてください。
- 話者分離は限定的なので、複数人の区別が必要な場合は手動でラベルを付けるとよいです。
- 個人情報や機密データを扱うときは利用規約とプライバシーポリシーを必ず確認してください。
使いやすさと編集機能の両立が魅力で、動画コンテンツの字幕作成や短い会議記録に特に向きます。
Rimo Voice【シンプルな操作で文字起こし】
概要
Rimo Voiceは日本語に特化したAIで、1時間の音声を約5分でテキスト化できます。YouTubeやMP4などの動画、会議音声の文字起こし、要約、字幕生成にも対応します。音声品質やネット回線で精度が変わる点に注意が必要です。
主な特徴
- 日本語に最適化された認識エンジン
- 音声→テキストの高速処理（目安：1時間→約5分）
- YouTube・MP4の直接取り込み、字幕生成、要約機能
- 操作がシンプルで初心者でも使いやすい
使い方（簡単3ステップ）
- 音声ファイルをアップロード、またはYouTube URLを貼り付け
- 言語や話者数などの基本設定を選択
- 「開始」を押して完了後にテキストを確認・編集
対応フォーマット・機能
- 対応：MP3、MP4、WAV、YouTube URL
- 出力：テキスト、srt字幕、要約
精度を上げるコツ
- マイクや録音環境を整える（ノイズ低減、近距離で収録）
- 1人ずつ話す場面では話者分離を使う
- 長時間録音は区切ってアップロードする
向いている用途
- 会議の議事録作成、インタビューの書き起こし、動画の字幕作成
向いていない用途
- 多人数が同時に雑談する環境や、専門用語が多数出る場面では精度低下の恐れあり
料金と制限
- 無料トライアルや時間制の有料プランが多いので、公式サイトで最新情報を確認してください。
注意点
- ネット回線や音声品質で結果が左右されます。重要な会議は録音の品質を確認してから利用してください。
MyEdit【初心者向けの多機能ツール】
概要
MyEditはブラウザだけで使える初心者向けの編集ツールです。アプリ不要で、音声の文字起こしだけでなく、音声・画像編集や動画への字幕追加まで行えます。操作が直感的で初めてでも始めやすい点が魅力です。
主な機能と特徴
- 音声の自動文字起こし：アップロードして待つだけでテキスト化されます。短い会話やインタビューに向きます。
- テキスト編集：誤認識は画面上で直接修正できます。タイムスタンプや話者ラベルも付けられます。
- 字幕作成：動画に合わせて字幕を作成・調整し、SRTなどで書き出せます。
- 画像編集や簡単な音声カット：ワンストップで仕上げられます。
操作の流れ（簡単ガイド）
- ブラウザでサイトを開く
- 音声ファイルをドラッグ＆ドロップ
- 自動で文字起こしを実行して結果を表示
- 画面でテキストを修正、必要なら話者を分ける
- テキストや字幕をエクスポート
料金と制限
無料プランで試せます。長時間の処理や大量の書き出しは有料プランが必要になる場合があります。インターネット接続が必須です。
こんな人に向くか
- 初めて文字起こしを使う方
- 会議の議事録や動画の字幕を手軽に作りたい方
- 編集作業を一つのツールでまとめたい方
注意点
精度は音声の明瞭さに左右されます。雑音や重なる会話は誤認識が増えるため、重要な記録は手動での確認をおすすめします。
Sloos【複数話者対応の高精度ツール】
概要
SloosはQuantumCoreが提供するリアルタイム文字起こしサービスです。1台のマイクで最大10名の話者を識別し、会話を即座にテキスト化します。複数人が参加する会議やインタビューの議事録作成に向いています。
主な特徴
- 高精度の話者認識：誰が話しているかを区別します。例：会議で発言者ごとに発言履歴を分けられます。
- リアルタイム処理：会議中に文字起こしを確認できます。
- シンプルな操作：マイクを設置して録音を開始するだけで動作します。
利用シーン
- 企業の会議やチームミーティング
- インタビューやパネルディスカッション
- 研究のフィールドワークでの収録
使い方（簡単な手順）
- マイクを会議室中央に設置します。1台で複数人をカバーします。
- Sloosを起動し、録音を開始します。
- 自動で話者分離と文字起こしが進みます。必要に応じて発言者ラベルを調整します。
- 完了後にテキストをエクスポートして議事録に貼り付けます。
メリット・注意点
メリット：発言者ごとの記録が取りやすく、議事録作成が効率化します。注意点：部屋の雑音やマイク配置で精度が変わるため、事前にテストを行ってください。プライバシーや録音の同意も必ず確認しましょう。
導入のポイント
まず短時間のテスト録音で精度を確認し、必要ならマイクや配置を調整します。運用ルールを決めてから本導入すると現場がスムーズに回ります。
CLOVA Note【複数話者対応のAI音声認識】
概要
CLOVA Noteはブラウザで音声ファイルをアップロードして文字起こしするサービスです。AI音声認識を使い、インタビューや会議など複数話者のある場面に対応します。無料プランがあり、まず試したい方にも始めやすいです。
主な特徴
- 複数話者の自動識別で誰が話したかを分けて表示します。
- ブラウザ完結なのでソフトのインストール不要です。
- 音声ファイルのアップロードだけで短時間で書き起こせます。
使い方（簡単3ステップ）
- ブラウザでログインします。
- 音声ファイルをアップロードします。
- 解析が終わったらテキストを確認・編集します。
精度を上げるコツ
- マイクは近づけて録音し、雑音を減らします。
- 話者はできるだけ順番に話すようにします（同時発話を減らす）。
- 音声フォーマットは推奨のものを使うと処理が安定します。
料金・プラン
無料プランで試用できます。長時間や高度な機能は有料プランで対応します。料金は更新されることがあるため、公式ページで最新情報を確認してください。
注意点
プライバシーや機密情報を扱う場合は、利用規約とデータ取扱いを事前に確認してください。編集で誤認識を修正する手間は残る点も意識しましょう。
AutoMemo【高精度の会議記録ツール】
概要
AutoMemoは、会議の録音から高精度に文字起こしを行うツールです。無料プランで月1時間の文字起こしが利用でき、対面の会議録音やオンライン会議の録音ファイルに対応します。会議記録を効率よく作りたい方に向いています。
主な機能
- 高精度な自動文字起こし（日本語対応）
- 複数話者の識別機能
- 録音ファイルのアップロードと自動処理
- 編集・メモ追加・検索機能
利用シーン
例：社内ミーティングの議事録作成、クライアントとの打ち合わせ記録、インタビューの書き起こし。会議中に手を使えない場面でも録音を後で文字にできます。
使い方（簡単手順）
- 録音ファイルを作成または書き出す（スマホ録音や会議システムの録画を利用）
- AutoMemoにログインしてファイルをアップロードします
- 自動で文字起こしが始まり、完了後に編集画面で修正します
- 必要に応じて話者名やメモを追加して保存・共有します
利用上の注意
静かな環境で録音すると精度が上がります。複数人が同時に話すと誤認識が増えるため、発言の切れ目を意識すると良いです。
おすすめポイント
無料で試せる時間があり、会議記録作成の工数を大きく減らせます。編集・共有機能が充実しているため、実務で使いやすいツールです。
