はじめに
本書の目的
本調査は「web制作 研修」に関する検索キーワードの分析と、主要なWeb制作研修プログラムの内容を整理することを目的としています。各研修の特徴、カリキュラム、学習内容、期間、実践形式の有無などを比較し、学習ステップの選び方を分かりやすく示します。
対象読者
- これからWeb制作を学ぼうとする初心者の方
- スキルを実務レベルまで伸ばしたい方
- 転職や副業を視野に入れて学び直したい方
- 研修を検討している企業や担当者の方
調査の範囲と方法
検索キーワードの傾向を分析し、公開されている各スクールのカリキュラムやコース説明を比較しました。コースの目的別に実践重視か基礎重視かを見分け、学習期間やサポート体制も整理しています。
本書の使い方
各章で代表的な研修を紹介します。自分の学習目的(基礎理解、ポートフォリオ作成、即戦力化など)に照らし合わせ、期間や実践の有無、サポート内容を確認してください。比較表やポイント解説を参考に、最適な研修選びの一助となれば幸いです。
インターネット・アカデミー「Webデザイナー基礎研修」
プログラム概要
Webデザインの基礎からコーディングまでを学べる56時間の集中研修です。デザインカンプ(見本)を作り、Photoshopでデザイン調整、HTML/CSSでページを組み立て、JavaScriptで簡単な動きをつける流れを実践的に学びます。
学べるスキル(具体例で説明)
- デザインの見本作成:画面構成や配色を決め、修正指示を出せるようになります(例:トップページのレイアウト作成)。
- Photoshopの基本操作:画像切り抜きや書き出しを実務レベルで行えます。
- HTML/CSSコーディング:見本通りにWebページを組み上げる技術を身につけます(例:ヘッダー・ナビの作成)。
- JavaScriptの基礎:簡単な動き(トグルメニューやスライダー)を実装できます。
カリキュラムと時間配分
標準は56時間で、座学と実習を組み合わせます。最初にデザインの考え方、続けて画像処理、最後にコーディングとスクリプトという流れです。進捗に合わせて時間配分を調整できます。
カスタマイズ・サポート
企業や個人の要望に合わせて内容や時間数をカスタマイズ可能です。実務で必要な部分を重点的に学べるため、効率よくスキルアップできます。
こんな方に向いています
未経験から仕事で通用する基礎力を身につけたい方、デザイナーと連携できるエンジニアを目指す方におすすめです。
学習を進めるポイント
実習量を増やして手を動かすことが重要です。課題は実際のサイトを想定して作り、分からない点は講師に早めに相談してください。
クリエイターズファクトリー「6ヶ月集中コース」
コース概要
6ヶ月の集中コースです。LIVE授業と実践研修を組み合わせ、Webデザインからコーディング、サイト設計まで実務に近い流れで学びます。授業は少人数制で講師に質問しやすく、課題は実案件を想定したものが中心です。
カリキュラムの特徴
- LIVE授業:デザインの考え方やレイアウト、配色の基礎を講師が実演します。スライドだけでなく操作を見ながら学べます。
- 実践研修:実際のサイト制作を模した演習で、デザインデータからコーディングへ落とし込む流れを体験します。例としてランディングページ制作があります。
- 案件ワークショップ:チームで要件定義から納品まで進め、役割分担やスケジュール管理も学びます。
ポートフォリオと提案力
受講中に複数の作品を制作し、面談やクライアント向けの提案資料も作ります。提案の練習を重ね、単に見た目を作るだけでなく目的に沿った説明ができる力を身につけます。
対象者と学習ペース
未経験者から中級者まで対応します。6ヶ月は短いですが、週に決まった時間でLIVE授業と自主制作を両立させることで着実にスキルが伸びます。
受講のポイント
時間管理をしっかり行い、講師のフィードバックを積極的に取り入れてください。チームワークを経験することで実務で役立つ力が身につきます。
Web Designing ルーキーズキャンプ
概要
4週間の短期集中カリキュラムです。課題と講義を交互に進める反転学習を採用し、実務に近い速度で制作を行います。制作チームを編成して進めるため、個人作業だけでなくチーム運営の経験も積めます。
カリキュラムの特徴
- 週ごとにテーマ(設計、デザイン、実装、公開)を設定します。
- 講義は短く要点を押さえ、課題で手を動かす時間を重視します。
- 実際の制作フローに沿ったスケジュール管理やタスク分担を学びます。
学べるスキル(具体例)
- HTML/CSSでページを組む実装力(レスポンシブやボタンの挙動など)
- ワイヤーフレーム作成と簡単なプロトタイピング(紙やFigmaを使用)
- チームでのコミュニケーションとスケジュール管理(短期納期での調整)
サポート体制
- オンラインでの講師レビューとQ&A(チャットや週次レビュー)
- オフラインでのワークショップやデモ発表(任意参加)
- コードレビューやフィードバックが素早く得られる体制です。
受講のポイント
- 予習をして課題に臨むと効果が高いです。
- 短期間で密度が高いため、時間管理と他メンバーとの連携を意識してください。
BASE Webスクールの実践型コース
概要
BASEが運営する実践型スクールでは、Web制作会社のノウハウを直接学べます。経済産業省認定の「Webデザイナー&コーダー養成コース」をはじめ、フロントエンジニア入門やWordPressコースなど、実務に直結した複数コースを提供します。
主なコースと学ぶ内容
- Webデザイナー&コーダー養成:HTML/CSS、JavaScript、レスポンシブ設計、デザインワークフロー。実案件に近い演習でコーディング力を養います。
- フロントエンジニア入門:モダンな開発ツールの基本、簡単な動的表現の実装。
- WordPressコース:テーマ編集、投稿管理、プラグインの使い方を学び、サイト構築と運用ができるようにします。
学習の特徴
実務課題を中心に学べます。課題は企業サイトの制作やランディングページ(LP)作成が多く、学んだ知識をすぐ作品に反映できます。講師は現場経験者が担当し、レビューを受けながら進めます。
学習の進め方とサポート
個別メンタリングやコードレビューがあります。ポートフォリオ制作を重視し、面接やフリーランス提案用の添削も受けられます。
向いている人
実務で使えるスキルを短期間で身につけたい方、制作会社で働く感覚を早く掴みたい方に向きます。初心者にも配慮したカリキュラムです。












