はじめに
本書の目的
本稿は「サイトマップ 参考」というキーワードで調査した内容を分かりやすくまとめています。サイトマップの基本的な意味、種類、作り方、使えるツール、さらにGoogle Search Consoleを使った送信方法まで、初心者の方でも実践できるよう丁寧に説明します。
対象読者
個人ブログや小規模サイトを運営する方、これからサイト運営を始める方、既に運営しているがサイト構造を整理したい方を想定しています。
本章で学べること
- サイトマップとは何かの概念理解
- HTMLサイトマップとXMLサイトマップの役割
- 作成前に準備すべき項目の確認
- 実際の作り方とGoogleへの送信方法の流れ
読み方のポイント
各章は実務で使える手順を中心に書いています。最初は全体をざっと読み、必要な章を詳しく読むと効率的です。図や具体例を交えて説明しますので、実際の作業にすぐ移せます。
注意点
技術用語は最小限にし、具体例で補います。もし専門的な用語が出た場合は都度やさしく解説します。ご不明点があれば、次章以降で順に確認してください。
サイトマップとは何か
定義
サイトマップは、Webサイトのページ構成を一覧や図で示したものです。各ページの関係や階層を視覚化し、ホームページから深いページまでの流れを分かりやすく表します。
目的と役割
- 訪問者向け: ユーザーが目的のページにたどり着きやすくなります。たとえば、商品を探している人がカテゴリ構造を見て目的のページに直行できます。
- 検索エンジン向け: クローラーがサイト内の重要ページを見つけやすくなります。特に新しいページや深い階層のページを知らせるのに役立ちます。
具体例
- オンラインショップ: トップ > カテゴリ > 商品ページというツリーで、在庫ページやレビューも含めます。
- ブログ: トップ > カテゴリ > 記事一覧 > 個別記事の流れを示します。
表現方法
サイトマップは図（ツリー図）や一覧（HTMLやXML）で表せます。視覚的に確認したい場合は図、検索エンジンに伝えたい場合はXMLが便利です。
注意点
サイト構造は変わるため、サイトマップも適宜更新してください。重複ページや孤立ページ（リンクがないページ）は見つけやすくしておくと良いです。
サイトマップの2つの主要な種類
1. HTMLサイトマップ（訪問ユーザー向け）
HTMLサイトマップは人が見るための一覧ページです。サイト内のページをカテゴリごとに並べて、見落としを防ぎます。例えば「カテゴリ別」「最近の記事」「重要ページ（お問い合わせ・会社情報）」と分けてリンクを表示すると、訪問者が目的のページへたどり着きやすくなります。ナビゲーションの補助やアクセシビリティ向上にも役立ちます。
2. XMLサイトマップ（検索エンジン向け）
XMLサイトマップは機械が読みやすい形式で、クローラーにページを伝えます。CMSのプラグインやオンラインツールで自動生成できます。URLの一覧に更新日時や優先度を付けられるため、検索エンジンが新しいページを見つけやすくなります。ただし、XMLサイトマップがあっても必ずインデックスされるとは限りません。
使い分けのポイント
HTMLはユーザーの利便性重視、XMLは検索エンジンへの通知が目的です。したがって両方用意すると、訪問者と検索エンジンの両方に配慮できます。
サイトマップ作成の事前準備
1. 目的とゴールを明確にする
まずサイト全体の目的を決めます。企業サイトなら「製品情報の提供」「顧客サポート」「採用情報の周知」などをゴールにします。ECなら「購入促進」「リピート客の獲得」が主目的です。目的を決めると必要なページが見えやすくなります。
2. ターゲットユーザーを定義する
想定する訪問者を具体化します。既存顧客、見込み客、投資家、求職者などでニーズは変わります。年齢や利用シーンを1〜2つのペルソナに落とし込み、各ページが誰のためかを意識します。
3. ページの棚卸し（コンテンツの洗い出し）
現状のURLを一覧化し、目的、重要度、更新頻度を記載します。新規に必要なページも書き出します。スプレッドシートで管理すると編集や共有が楽です。
4. 優先順位と導線設計
重要なページ（トップ、商品、問い合わせ、購入フロー）を上位に置きます。訪問者が迷わず目的達成できるよう、導線を簡潔に設計します。
5. 技術的条件と制約の確認
CMSの仕様、URL構造、モバイル対応、多言語対応の有無、robotsやcanonicalの制約を確認します。検索エンジンや運用の面で影響するため早めに固めます。
6. 関係者とスケジュール
制作担当、編集者、承認者を決めます。レビューと公開の期限を設定し、段階ごとのチェック項目を用意します。
構造サイトマップの作成手順
概要
構造サイトマップはサイトの階層を図で表したものです。トップページを頂点にして、下位ページを枝のように配置します。目安として、トップから2クリック以内で目的のページに到達できる設計を心がけます。
手順（具体的でわかりやすい順）
- ページの洗い出し
- 現在あるページを一覧にします。例：トップ／カテゴリ／商品／お問い合わせ／利用規約。
- カテゴリでグループ化
- 関連するページをまとめます。例：商品→一覧／詳細／レビュー。
- 階層を決める
- トップを頂点に、主要カテゴリ→サブページの順で並べます。
- タイトルと表示順を明記
- 各ノードにページタイトルと優先度（例：高・中・低）を付けます。
- クリック数を確認
- トップから目的ページまでのクリック数を数え、2クリック以内になるよう調整します。必要ならカテゴリを再編成します。
- 図で表現する
- 線で親子関係を示し、関連ページは補助線でつなぎます。
Googleスプレッドシートを使う簡単な方法
- 組織図（図形描画）機能でボックスを作ります。
- トップ→カテゴリ→サブページの順に配置し、線でつなぎます。
- 色やラベルで優先度を分かりやすくします。
見やすさのポイントと注意点
- 上位層は少なく、下位に広げすぎないこと。ユーザーが迷わない配置を優先します。
- 同じ内容の重複ページがないか確認します。重複があると検索にも不利になります。
HTMLサイトマップの作成方法
手動で作る際の注意点
手動で作るとページの抜け漏れが起きやすいです。まずサイト全体のページ一覧を作り、重要度の高いページから順に並べます。見出し（トップ、カテゴリ、個別ページ）を付け、短い説明文を添えると訪問者に親切です。
手動作成の手順（例）
- 新しい固定ページを作成する（ファイル名やタイトルは「サイトマップ」など）。
- トップページ→カテゴリ→記事の順で箇条書きにリンクを並べる。
- 各リンクに説明や公開日を入れると分かりやすくなる。
- 最後に全リンクをクリックして動作確認し、抜けや重複を修正する。
抜け漏れ防止チェックリスト
- 最近の投稿や固定ページを一覧で確認する
- カテゴリやタグで見落としがないか確認する
- リンク切れをブラウザでテストする
WordPressでの自動生成（ショートコード）
WordPressなら固定ページを新規追加し、本文にショートコードを貼って公開します。例: [sitemap]（使用するプラグインによってショートコードは異なります）。Gutenbergでは「ショートコード」ブロックを選び、Classicの場合はそのまま貼り付けます。
公開後は必ずプレビューで表示を確認し、フッターやナビに導線を設けると訪問者が見つけやすくなります。
XMLサイトマップの作成方法
概要
ここではXMLサイトマップを実際に作る手順を、手動・ツール・WordPressの3つで分かりやすく説明します。
1. 手動での作成
Google推奨の基本フォーマットは次の通りです。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<url>
<loc>https://example.com/page1</loc>
<lastmod>2025-05-10</lastmod>
<changefreq>weekly</changefreq>
<priority>0.8</priority>
</url>
</urlset>
- loc：ページの完全なURL
- lastmod：最終更新日（YYYY-MM-DD推奨）
- changefreq：更新頻度（daily, weeklyなど）
- priority：優先度（0.0〜1.0）
2. sitemap.xml Editorなどのツールで自動生成
ツールにURLを入力するだけでXMLを自動生成できます。生成後はファイルをダウンロードし、サイトのルート（例：public_html/sitemap.xml）にアップロードします。容量やURL数が多い場合は.gzで圧縮し、サイトマップインデックスを使います。
3. WordPressでの作成（Google XML Sitemapsプラグイン）
プラグインをインストールして有効化すると、自動でsitemap.xmlを出力します。投稿や固定ページの追加で自動更新され、設定画面で含めるページや優先度を調整できます。
チェック項目
- 正規URLを使う
- ファイルサイズは50MB以内、URLは50,000件以内（超える場合は分割）
- robots.txtに「Sitemap: https://example.com/sitemap.xml」を追記
- 生成後は検証ツールで構文チェックしてください。
Google Search Consoleを活用した送信方法
概要
作成したXMLサイトマップをGoogle Search Consoleに登録し、送信と検証を行います。Search ConsoleはGoogleにサイトの構造や更新を伝える無料ツールで、インデックス状況やエラーも確認できます。
手順
- Google Search Consoleにログインし、該当のプロパティ（ドメインまたはURLプレフィックス）を選択します。
- 左メニューの「サイトマップ」を選びます。
- 「新しいサイトマップの追加」にsitemapのファイル名（例: sitemap.xml）やパスを入力し、送信ボタンを押します。
- 送信後、検証が始まり、問題があればエラーや警告が表示されます。
送信後の確認
送信日時と処理結果を確認します。「カバレッジ」レポートでインデックス状況やエラーの詳細を見られます。URLが追加されたか、除外理由がないかを定期的にチェックしてください。
よくある問題と対処
- 404やアクセス権エラー: sitemapのURLが正しいか、公開状態か確認します。
- robots.txtやnoindexでブロック: 指示を見直し、必要なら修正して再送信します。
- サイズや件数の上限: 50,000 URL／50MBを超える場合はインデックスサイトマップを使います。
補足
サイトを更新したら、サイトマップを再送信すると速く反映されやすいです。CMSプラグインを使えば自動で更新・送信できます。
