はじめに
本書の目的
この文書は「内部リンクの貼り方」について、基本から実践までをやさしくまとめたガイドです。サイト運営者やブログ初心者が、すぐに実践できる手順と注意点を学べるように作成しました。
誰に向けた内容か
- これからブログを始める方
- 記事がある程度あるが内部リンクに自信がない方
- WordPressやHTMLでの作業を効率化したい方
本書で学べること(具体例付き)
- 内部リンクの役割とメリット:読者の滞在時間を延ばす、関連記事への導線をつくるなど。
- WordPressでの設置方法:編集画面でのリンク追加やメニューへの組み込み手順。
- HTMLでの記述例:aタグの基本と注意点を分かりやすく紹介。
- SEO効果を高めるコツ:アンカーテキストの選び方や内部リンクの貼り方の基本ルール。
構成と読み方のコツ
各章は実践を重視しています。まず第2章で内部リンクの基本を理解し、第3章と第4章でそれぞれの実装方法を学んでください。第5章ではSEO視点の応用を紹介します。
最低限の準備
作業前に次を用意してください:使用しているサイトの管理画面(WordPressならログイン情報)、編集する記事のURL一覧。すぐに手を動かせます。
内部リンクとは何か
定義
内部リンクとは、自分のサイト内にあるページ同士を結ぶリンクです。例えば、ブログ記事の中で別の記事や商品ページへ移動できるリンクが内部リンクにあたります。管理者が自由に作成・変更できる点が特徴です。
外部リンクとの違い
外部リンクは別のサイトへ飛ぶリンクです。内部リンクはサイト内で完結するため、サイト構造の伝達や回遊性の向上に直接役立ちます。
主な役割と効果
- 回遊性を高める:訪問者が別ページへ移りやすくなり、滞在時間が延びます。
- 情報発見を助ける:関連する情報へ誘導して、ユーザーの疑問を早く解決できます。
- 検索エンジンの理解を助ける:サイトの重要なページを示すことで、検索結果に良い影響を与えます。
よくある種類(具体例)
- ナビゲーションメニュー:ヘッダーやフッターのリンク
- 文中の関連リンク:記事内で別記事へ誘導するリンク
- パンくずリスト:現在位置を示すリンク
- 関連商品・関連記事の自動表示
管理のしやすさ
内部リンクは自分で設計できるため、サイト全体の導線を意図的に作れます。重要なページへ多めにリンクを張ると、訪問者と検索エンジンの両方にそのページの価値が伝わりやすくなります。
注意点(簡潔に)
- アンカーテキストは具体的にする(例:「こちら」だけは避ける)
- 関連性の低いページへ大量にリンクしない
- 過度なリンクは読みづらくなるので程よく配置する
次章では、WordPressでの内部リンクの設置方法を具体的に説明します。
WordPressでの内部リンク設置方法
概要
WordPressでの内部リンクは、記事内の読者を別ページに誘導するための基本操作です。ここではブロックエディター(Gutenberg)を中心に、画像リンクやサイドバー設置の方法まで分かりやすく説明します。
ブロックエディターでの基本手順(3ステップ)
- リンクにしたいテキストを選択します。例:「詳しい手順はこちら」をドラッグして選びます。
- エディター上のリンクアイコン(チェーンの形)をクリックします。検索欄に目的の記事タイトルやURLを入力すると候補が表示されます。
- 表示された候補をクリックするとリンクが挿入されます。必要なら歯車アイコンで「新しいタブで開く」を選べます。
画像への内部リンク設置
- 画像をクリックして右側のブロック設定を開きます。
- 「リンク先」を選び、記事URLを入力するか検索で選択します。画像ごとに個別設定でき、アイキャッチや本文中の画像にも同様に適用できます。
サイドバー(ウィジェット)に置く場合
- 管理画面の外観→ウィジェットで「カスタムHTML」や「テキスト」ウィジェットを使います。
- HTMLの基本タグ(リンクテキスト)を直接入力するため、中級者向けです。
注意点
- 同じページへ何度も同じリンクを貼らないようにします。読者が迷いにくくなります。
- 内部リンクは自然な文脈で貼ると効果が上がります。
HTMLでの内部リンク記述方法
基本的な書き方
HTMLではタグを使って内部リンクを作ります。例: お問い合わせはこちら。hrefにはリンク先のパスを指定します。短く分かりやすいリンクテキストにすると読み手に親切です。
相対パスと絶対パス
相対パスはサイト内の階層に応じて書きます(例: ../about/)。絶対パスはルートからのパスやフルURLを使います(例: /about/ または https://example.com/about/)。一般的にはサイト内リンクはルートからのパス(/about/)を使うと管理が楽です。
ページ内リンク(アンカーリンク)
見出しなどページ内の位置へ飛ばすにはidを使います。例: この章へ と
この章
の組み合わせです。長いページで読者の利便性が上がります。
別タブで開く場合
外部リンクやダウンロードを別タブで開きたい時は target=”_blank” を使います。例: 資料を開く。セキュリティ対策として rel=”noopener” を併せて使うと安全です。
注意点
リンク切れはユーザーとSEOに悪影響を与えます。リンク先のパスに誤りがないか、公開後も定期的に確認してください。リンクテキストは具体的にして、何が開くか分かるようにします。
SEO効果を最大化する内部リンクの貼り方
目的を明確にする
内部リンクは訪問者の利便性と検索エンジンの評価を高めます。まずは“どのページを上位表示させたいか(コアページ)”を決めてください。
重要ページにリンクを集める
コアページへ内部リンクを集中します。トップページ、カテゴリ、関連記事、サイドバーの目立つ箇所からリンクを張り、評価を分散させないようにします。
関連性を重視する
同じテーマや悩みを扱うページ同士をつなぎます。関連性が高いほど検索エンジンは価値を伝えやすくなります。
アンカーテキストの工夫
「こちら」や「詳しくはこちら」は避け、具体的な語句(例:「WordPressの内部リンク設定」)を使います。短く分かりやすい文言にしてください。
URLの正規化
wwwあり/なしや末尾スラッシュの違いで評価が分散します。canonicalタグを設定し、301リダイレクトで一本化してください。
技術的ポイント
・JavaScriptのみで生成するリンクはクロールされにくいのでHTMLリンクを優先します。
・nofollowは外部広告や信頼しないリンクに使いますが、基本は内部リンクに付けません。
運用と定期チェック
サイトマップと内部リンクのレポートを作り、孤立ページ(オーファンページ)を見つけて補強します。リンク数を増やし過ぎず、ユーザーの導線を優先してください。












