Webサイト全体キャプチャの方法と活用術を詳しく解説

目次

はじめに

本書の目的

この文書は、Webページ全体を1枚の画像として保存する方法をやさしく解説します。画面に表示される範囲だけでなく、スクロールしないと見えない部分も含めてキャプチャする手順やツール、活用例、注意点を紹介します。

想定読者

Web制作や資料作成をする方、ページのスクリーンショットを共有・保存したい方、ブラウザ操作に慣れていない方までを想定しています。専門知識は不要で、手順を順を追って説明します。

ここで学べること

  • 「全体キャプチャ」とは何かがわかります。
  • ChromeやEdgeの標準機能での撮り方を学べます。
  • 拡張機能のおすすめや、ブラウザ別の方法が分かります。
  • 活用シーンと保存時の注意点を把握できます。

読み方の目安

まず概念を知りたい方は第2章、手早く1回だけ撮りたい場合は第3章、頻繁に使うなら第4章をお読みください。各章は独立して使えます。

準備するもの

パソコンとブラウザ(Chrome/Edgeなど)だけで始められます。必要に応じて拡張機能をインストールしてください。

Webサイト全体キャプチャとは?

概要

Webサイト全体キャプチャとは、画面に見えている範囲だけでなく、スクロールして表示される下部も含めて、ページ全体を1枚の画像として保存する操作です。通常のスクリーンショットが目に見える範囲のみを切り取るのに対し、全体キャプチャは縦に長いページや分割されたレイアウトを一度に記録できます。

何が撮れるのか

  • ヘッダーからフッターまでの全体像
  • 長い記事や商品一覧の並び
  • レイアウトの崩れやデザインの細部
    動的に読み込まれる部分(スクロールで追加される画像やコンテンツ)は、場合によって正しく保存できないことがあります。

利点

  • デザインの証拠や記録を簡単に残せます。
  • UIレビューや不具合報告で全体を共有しやすくなります。
  • マニュアルや資料作成で、ページ全体を見せられます。

おおまかな手順イメージ

  1. 対象ページを開く
  2. ブラウザの全体キャプチャ機能や拡張機能を起動
  3. 保存フォーマット(PNG/JPEGなど)を選んで保存

注意点

  • 個人情報やログイン情報が写らないよう確認してください。ページによってはキャプチャが法律や規約で制限される場合があります。画像サイズが大きくなるため、保存先の容量にも注意が必要です。

次の章では、ChromeやEdgeに標準で備わる全体キャプチャ機能の使い方を詳しく説明します。

Chrome/Edgeの標準機能で全体キャプチャ

概要

Google ChromeやMicrosoft Edgeには、拡張機能を使わずにWebページ全体を保存できる機能が備わっています。主に開発者ツール(F12)を利用し、コマンド実行から「Capture full size screenshot」を選ぶだけで、自動的にPNG画像がダウンロードされます。

手順(デスクトップ)

  1. キャプチャしたいページを開く。
  2. キーボードでF12を押すか、メニューから「開発者ツール」を開く。
  3. 開いた状態でCtrl+Shift+P(MacはCmd+Shift+P)を押し、コマンドパレットを表示する。
  4. 「screenshot」と入力し、「Capture full size screenshot」を選択する。
  5. 画像が自動的にダウンロードされ、通常はダウンロードフォルダに保存されます。

手順(モバイル表示切り替え)

  • 開発者ツール内でデバイスツールバー(Ctrl+Shift+M)を切り替えると、画面幅を指定してモバイル表示の全体キャプチャが可能です。幅や解像度を変更してからキャプチャしてください。

注意点とコツ

  • ページ内に遅延読み込み(lazy load)がある場合、事前に最後までスクロールしてコンテンツを読み込んでおくと正確に取得できます。
  • 固定ヘッダーやフッターがあると見切れることがあるため、必要なら一時的に非表示にしてから撮影してください。
  • 大きなページは画像ファイルが非常に大きくなることがあります。保存場所と容量に注意してください。

拡張機能を使った全体キャプチャのおすすめツール

はじめに

より簡単で多機能に全体キャプチャを撮りたい場合、ブラウザの拡張機能が便利です。ワンクリックで撮れるものや、編集やPDF保存ができるものまで種類があります。

主なおすすめツール

  • GoFullPage(Full Page Screen Capture)
  • 特長:操作が非常にシンプルで初心者向けです。ボタンを押すだけでページ全体を縦につなげた画像にします。
  • 注意点:動的に読み込むコンテンツや固定ヘッダーでうまく撮れない場合があります。

  • FireShot

  • 特長:全体・選択・表示範囲など複数のモードに対応し、切り取りや注釈、PDF保存、クリップボード送信が可能です。編集機能が充実します。
  • 注意点:多機能な分、設定画面がやや多く感じることがあります。

  • その他の選択肢

  • Awesome Screenshot、Nimbus Screenshot など、編集やクラウド保存を重視する方に向きます。

基本的な使い方の流れ

  1. Chromeウェブストアなどから拡張機能をインストールします。
  2. 取りたいページを開き、拡張機能のアイコンをクリックします。
  3. 「全体キャプチャ」を選び、保存形式(PNG/PDF)や編集を行います。

選び方の目安

  • シンプルさ重視:GoFullPageをおすすめします。
  • 編集やPDF出力重視:FireShotやNimbusを選びます。
  • プライバシーが気になる方は、オフラインで保存できるか確認してください。

使い分けると快適にキャプチャが取れます。必要に応じて試してみてください。

Edge/Firefox/その他ブラウザでの全体キャプチャ

Microsoft Edge

Edgeは標準で「ウェブキャプチャ」機能を備えています。ページ上で右クリックして「ウェブ キャプチャ」を選ぶか、メニュー(…)→「ウェブ キャプチャ」を選びます。ショートカットはCtrl+Shift+Sが使えることが多いです。表示されたツールで「全体をキャプチャ」を選ぶとページ全体を自動でスクロールして撮影します。領域を指定して部分的に撮ることもでき、ペンで注釈を付けて保存やクリップボードへコピーできます。

Firefox

Firefoxは数通りの方法があります。簡単なのはアドレスバーのページアクション(…)から「スクリーンショットを撮る」を探す方法です。開発者ツール(F12)を使えば、コマンドパレットや開発メニューから「ページ全体のスクリーンショット」を実行できます。どちらも余分なスクロール操作をせずに全体を保存できます。アドオン(例:FireShot)を入れると、より細かい設定や一括保存も可能です。

その他のブラウザと注意点

BraveやVivaldiなどChromium系ブラウザはEdgeと同様に標準機能かChrome拡張が使えます。注意点としては、固定ヘッダーが重なってしまう場合や巨大な縦長画像でファイルサイズが大きくなる点です。そんなときは「印刷→PDF保存」を代替手段として試してください。

全体キャプチャの活用シーンと注意点

活用シーン

  • サイトデザインの保存・比較
  • デザインの変更前後を画像で残せます。色やレイアウトの違いを並べて確認しやすく、レスポンシブ対応の比較にも役立ちます。

  • 動作マニュアルや教育資料

  • 操作手順を全画面で示せるため、画面説明や研修資料に向きます。注釈や矢印で補足すると伝わりやすくなります。

  • Web制作の進捗記録・クライアント報告

  • 画面ごとに状態を保存しておくと、バージョン管理や報告資料が作りやすくなります。修正箇所を明確に示せます。

  • QAやバグ報告

  • 再現手順と一緒に全体キャプチャを添えると、問題の位置や状況が関係者に伝わりやすくなります。

注意点

  • 動的コンテンツや読み込み遅延
  • アニメーションや遅延読み込みの要素は正しく写らないことがあります。撮影前にページを完全に読み込むか、スクロールで表示させてからキャプチャしてください。

  • 長いページとファイルサイズ

  • 長大なページは非常に大きな画像になります。必要に応じて分割キャプチャや解像度を下げる、JPEG圧縮を使うなどで容量を抑えてください。

  • 表示差とブラウザ依存

  • ブラウザや表示サイズで見え方が変わります。比較や報告時は使用ブラウザとウィンドウ幅を明記すると誤解が少なくなります。

  • 著作権・個人情報の取り扱い

  • 公開ページでも画像を無断で再配布すると問題になる場合があります。個人情報やログイン後の画面は共有前にマスク処理を行ってください。

  • 保存と管理

  • ファイル名に日付とURLを入れ、クラウドや専用フォルダで整理すると後から探しやすくなります。

  • 実務のコツ

  • 注釈ツールで重要箇所を強調し、必要なら複数の画面サイズで保存すると説明力が高まります。

まとめ・選び方のポイント

本章では用途別に使いやすさを基準にまとめます。結論から言うと、手軽さを重視するならChromeやEdgeの標準機能で十分です。手順が少なく、すぐにページ全体を画像化できます。

選び方のポイント
– 利便性(手軽さ): 日常的に1〜2枚撮る程度なら標準機能で問題ありません。
– 機能性(編集・PDF): 注釈やトリミング、PDF出力が必要ならFireShotのような拡張機能を選ぶと便利です。
– 大量・自動化: 多数のページをまとめて保存するならGoFullPageなどの一括保存やエクスポート機能があるツールが向きます。
– 環境とプライバシー: 会社のPCや機密データを扱う場合は、拡張機能の権限や通信先を確認してください。

実用例
– 単発のスクリーンショット: Chrome/Edgeの標準機能
– コメントや加工を加えたい: FireShotなど編集対応ツール
– サイトをまとめて保存・共有: GoFullPageや専用ツール

始め方のおすすめ
まずはブラウザ標準の機能を試し、足りないと感じたら一つだけ拡張機能を導入してみてください。操作に慣れれば作業効率がぐっと上がります。

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