はじめに
ご挨拶
本資料へようこそ。パラコードを使ったアクセサリー作りに興味を持っていただき、ありがとうございます。初心者の方でも取り組みやすい内容を中心に、材料の選び方から作り方、購入先まで丁寧に解説します。
この資料の目的
パラコードの基礎知識と実践的なノウハウをわかりやすくまとめることが目的です。実際に作品を作るときに必要な材料一覧や代表的な編み方、失敗しやすいポイントとその対処法も紹介します。
誰に向いているか
- ハンドメイド初心者でまずは簡単な作品から始めたい方
- 既に編み物やビーズ細工を経験していて、新しい素材を試したい方
- 防災やアウトドア用品として丈夫なストラップやブレスレットを作りたい方
本資料の構成(全6章)
第1章:はじめに(本章)
第2章:パラコードとは?特徴
第3章:素材と種類
第4章:基本材料リスト
第5章:作り方例(ステップ別)
第6章:材料の選び方・購入先情報
各章とも写真や図を用いると分かりやすくなります。実際に手を動かしながら読み進めてください。ご不明点があれば、章ごとに詳しく説明します。
パラコードとは?アクセサリー材料としての特徴
パラコードの基本
パラコードは元々パラシュート用に作られた強い紐です。外側の編み込み(シース)と、内側の芯(コア)で構成され、芯の数や材質で強度が変わります。例えば芯が7本ある「タイプIII(550)」は一般的で、日常のアクセサリーに十分な強さがあります。
アクセサリー材料としての強み
色や柄が豊富で、細さも選べます。編むと模様がきれいに出るため、ブレスレットやキーホルダー、カメラストラップなど個性的な作品を作れます。耐摩耗性や耐水性に優れ、汚れても洗える点も便利です。
使いやすさと手入れ
適度な硬さで形を保ちやすく、扱いやすいです。端はライターで軽く溶かすとほつれを防げます。洗うときはネットに入れて中性洗剤で軽く洗ってください。
注意点
高所作業や命に関わる用途には向きません。装飾目的や日常使いに適した素材として利用してください。
パラコードの素材と種類
ナイロン製
ナイロンは衝撃吸収性と強度に優れ、引っ張りに強く耐久性が高い素材です。登山用の命綱やテントの張り綱に使われることが多く、アウトドアで安心して使えます。光沢があり結び目がきれいに決まるため、丈夫さと見た目を両立したいときに向きます。色落れはやや起こりやすい点に注意してください。
ポリエステル製
ポリエステルは耐水性と耐候性に優れ、色落ちしにくい特長があります。洗っても色が残りやすく、海や雨で濡れる場面でも扱いやすいです。アクセサリー向けの色や柄が豊富で、ブレスレットやキーホルダーなど日常使いの小物に合わせやすい素材です。
ポリプロピレン製
ポリプロピレンは非常に軽く、水に浮く性質があります。価格が抑えられるため手軽に試せます。耐候性はあるものの、摩耗に弱い場合があるため長時間の摩擦や負荷がかかる用途には向きません。水場での作業用ストラップや短期間で使うアイテムに適しています。
芯(コア)の本数と太さの選び方
パラコードは外側の被覆と内側の芯で構成されます。芯の本数や太さで強度と触り心地が変わります。芯が多いほど強度が上がり、細い芯は結びやすさや柔らかさに寄与します。アクセサリー作りでは扱いやすさを優先し、約4mm径(一般的には550タイプより細め)のものが人気です。
アクセサリー向けのおすすめ
日常で使うブレスレットやキーホルダーには、色落ちしにくいポリエステル製か、見た目と耐久性のバランスが良いナイロン製がおすすめです。軽さを重視する場合はポリプロピレン製を選ぶと扱いやすく、価格も抑えられます。用途に合わせて芯の本数と太さを確認すると失敗が少なくなります。
パラコードアクセサリー作りに必要な基本材料
はじめに
パラコードアクセサリーを作る際にそろえておきたい基本の材料と道具を、用途ごとにわかりやすくまとめました。初心者でも準備しやすいよう、具体的な例を交えて説明します。
パラコード本体
・長さの目安:ブレスレットは約60〜120cm、キーホルダーは30〜50cm、犬用リードやベルトは2m以上を用意します。
・色・柄:単色のほか、迷彩やストライプなどもあります。作品の用途に合わせて選んでください。
・太さ・芯:芯入りのものは丈夫で形がきれいに出ます。軽めのアクセは芯なしでも大丈夫です。
留め具・接続パーツ
・バックル(プラスチック・金属)、ナスカン、Dカン、キーリングなどを用途に応じて用意します。
・ビーズやチャーム:飾りとして使います。紐の通し口の大きさに合うものを選んでください。
末端処理用具
・はさみ(切れ味のよいもの)
・焼きペンやライター:切断面を溶かしてほつれを防ぎます。火を使うので換気と注意が必要です。
・ピンセットやプライヤー:細かい作業で役立ちます。
・瞬間接着剤や布用接着剤:末端の補強に便利です。
その他のオプション
・エンドキャップやコードストッパー、刺繍ワッペン、防水ホイッスルや小型コンパスなど、用途に合わせてアクセントや機能を追加できます。
用意のポイント
作る前に完成サイズを決め、必要な長さを計算して余裕をもって切ると失敗が少なくなります。安全に配慮しながら楽しく作業してください。
パラコードアクセサリーの作り方例
スネークノット編みのブレスレット(ストッパーノット式)
- 必要な材料:パラコード(長さ:手首周り+約15cm×1本、補助コード1本)、ライター、ハサミ
- 手順:
- 手首を測り、必要長+余裕を用意します。
- 中心を作り、輪(ループ)を一方の端に作ります。これが着脱用のループになります。
- もう一方の端で半結び(ハーフノット)を繰り返して螺旋(スネーク状)を作ります。長さを見ながら編み進めます。
- 反対側でストッパーノット(大きめのオーバーハンドノット)を作り、ループに通して留められるようにします。
- 余りを切り、ライターで軽く炙ってほつれを止めます。
バックル付き平編みブレスレット(コブラ編み)
- 必要な材料:パラコード2本(各2〜2.5mが目安、手首サイズによる)、バックル、ハサミ、ライター
- 手順:
- バックルにコードを半分に折って取り付け、中心を合わせます。
- コブラ編み(左右交互に結ぶ平編み)で幅を揃えながら編みます。最初はゆっくり均等に結ぶときれいに仕上がります。
- 目的の長さになったら反対側のバックルに取り付け、端を処理して完成です。
オリジナルストラップの制作(キーホルダー・スマホストラップ)
- 必要な材料:パラコード(色違いを用意すると映えます)、カニカンやキーホルダー金具、ビーズ(任意)、ハサミ、ライター
- 手順:
- 金具にラーチズヘッド(ループで取り付け)で固定します。
- フィッシュテール(魚の骨)や平編みなど好きな編み方で長さを作ります。
- 中間にビーズを通す場合は、編みながら通して位置を調整します。
- 終わりはしっかりと結び、余分を切ってライターで処理します。
パラコード材料の選び方・購入先情報
選び方のポイント
パラコードは用途とデザインで選びます。まず用途を決めてから太さや素材を選ぶと失敗が少ないです。
- 太さと用途
- 強度が必要な用途(サバイバル、重いものをつけるキーチェーンなど):約4mmのしっかりしたタイプ(芯が多く丈夫)を選びます。
- ブレスレットやストラップなどアクセサリー:2〜3mm前後の細めが扱いやすく仕上がりがきれいです。
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細かい装飾やビーズ通し:1.5〜2mmの細いコードが向きます。
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色・表面仕上げ
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無地、カモフラ、反射材入りなどがあります。屋外で使う場合は色あせやすさ(UV耐性)や摩耗に強いものを選ぶと長持ちします。
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芯と構造
- 芯数が多いほど強度とボリュームが出ます。外皮のみの細いコードもあり、見た目重視の作品に向きます。
購入先とパーツ
- 店舗:手芸店(ユザワヤなど)、クラフト専門店、アウトドア用品店、ホームセンターで実物を確認できます。
- ネット通販:楽天市場、Yahooショッピング、Amazon、専門ショップで色や長さを豊富に選べます。セット販売やカラーパックも便利です。
- フリマ・中古:メルカリなどで安く入手できますが、状態や素材表示をよく確認してください。
パーツ類(バックル、キーリング、フック、ビーズ、エンドキャップ)は専門店やネットで豊富に揃います。収納はリールやジッパー袋、仕分けボックスがあると作業が楽になります。
初心者の買い方のコツ
初めはカラーパックやスターターキットを試すと材料選びが簡単です。まず少量で試作し、気に入った色や太さが分かってからまとめ買いすると失敗が少なくなります。
用途やデザインに合わせて最適な材料を選び、楽しく作ってください。ご希望があれば具体的な購入先を絞ってご案内します。












