はじめに
本記事の目的
本記事はStudio CMSの全体像と、特にリンク設置や運用に関する実践的な知識を分かりやすくまとめることを目的としています。初めて触れる方にも理解しやすいよう、機能や使い方、他のCMSとの違い、料金、運用のコツまで順を追って解説します。
対象読者
個人でサイトを作りたい方、社内で簡単に運用したい担当者、制作会社やデザイナーなどコーディングをできない人も含め、幅広い方に向けています。技術的な専門知識は不要です。
本記事で学べること
- Studio CMSの特徴と主要機能の概要
- 実際のリンク設置や外部サービス連携の方法
- WordPressなど他CMSとの違いと選び方
- 料金プランや運用・SEOのポイント
- 実際の活用事例
読み方の案内
各章は独立して読めます。まずは次章で「Studio CMSとは?」の概要を確認するとスムーズです。必要に応じて部分的に参照してください。
Studio CMSとは?その概要と特徴
概要
Studio CMSは2017年にリリースされた国産のクラウド型CMSです。ノーコードで「積み木」のようにブロックを組み合わせてページを作成できます。専門知識がなくても直感的にWebサイトやブログを構築できます。
主な特徴
- ノーコードで編集:ドラッグ&ドロップでレイアウトを組めます。
- デザインに強い:画像編集機能や7,600種類以上のフォントを搭載しています。
- セキュリティ:ISO/IEC 27017認証を取得しており安心して運用できます。
- 共同編集・権限管理:複数人で編集して権限を細かく設定できます。
- SEO・予約投稿:基本的なSEO設定や予約投稿、ブログ機能を備えます。
デザイン面の強み(具体例)
画像のトリミングやフィルターを管理画面で行えます。ブランド用フォントを選んで統一した見た目を保てます。
セキュリティと運用面
アクセス権の設定やログ管理が可能で、チームでの運用に適しています。クラウドなのでサーバー管理の手間が少ないです。
こんな人に向くか
- デザイン性の高いサイトを短期間で作りたい方
- 開発リソースが少ない中小企業や個人
- 複数人でコンテンツ更新するチーム
使いやすさとデザイン性を両立したCMSを探している方に向いています。
Studio CMSの主な機能一覧
概要
Studio CMSは直感的に使える機能を多く備え、初心者から運用担当者まで幅広く対応します。ここでは代表的な機能を分かりやすく紹介します。
デザインエディタ(ドラッグ&ドロップ)
ブロックをドラッグして配置します。画像やテキストをその場で編集でき、コーディング不要でページが作れます。例:バナーを上に移動してクリックでリンク設定。
CMSダッシュボード(コンテンツ一括管理)
記事やページを一覧で管理できます。検索・フィルタで目的の記事を素早く見つけ、公開状況を一括変更できます。
ブログ・お知らせ管理/予約投稿
投稿の作成・編集・公開を行えます。公開日時を予約でき、キャンペーンやお知らせを自動公開できます。
画像編集機能
トリミング・リサイズ・簡単な補正が可能です。アップロード後にその場で調整でき、外部ソフトが不要です。
共同編集機能・権限設定
複数人で同時編集やレビューができます。編集権限を細かく設定し、誤操作を防ぎます。
SEO対策機能
見出しタグの設定、meta情報の編集、URLの最適化ができます。検索エンジン向けに重要な箇所を直接編集できます。
プラン別の差分
無料プランで基本機能を使えます。上位プランでは大量コンテンツ管理や追加の自動化機能が利用可能です。
他CMS(WordPress等)との比較
使いやすさ
Studio CMSは操作が直感的で、デザイン変更をドラッグ&ドロップで行えます。テンプレートを選んで文字や画像を差し替えるだけで見た目が整います。WordPressは機能が多く柔軟ですが、テーマやプラグインの設定で専門知識が必要になる場面が多いです。
カスタマイズ性と拡張性
WordPressはプラグインやコードで細かく改変できます。独自機能や複雑な連携が必要な場合に向いています。Studio CMSはノーコードでのデザイン調整やデータ紐付けが得意で、特別な開発をせずに見た目や構造を整えたいときに便利です。
保守・セキュリティ
WordPressは定期的なプラグイン・本体の更新が必要で、管理を怠るとリスクが高まります。一方、Studio CMSはホスティングやアップデートがサービス側で提供されることが多く、手間を減らせます。
運用面(更新・チーム連携)
記事更新や画像差し替えのしやすさは両者とも高いですが、手軽さではStudio CMSが上です。複数人で細かいロール分担や高度なワークフローを組みたい場合はWordPressが有利です。
どちらを選ぶべきか
シンプルに素早くサイトを作り運用したい個人や小規模事業者にはStudio CMSをおすすめします。高度な機能や独自開発が必要な中〜大規模サイトはWordPressが向きます。
Studio CMSでのリンク設置方法
基本手順
編集画面を開き、リンクを付けたいテキストまたは画像を選択します。エディタのリンクアイコンをクリックしてURLを入力するだけで設定できます。ドラッグ&ドロップや直感的な操作で初心者でも迷いません。
画像・ボタンへのリンク
画像やボタン要素を選び、同じくリンク欄にURLを入れます。バナーやCTAボタンとしてもそのまま使えます。ボタンはテキストに対して装飾やクリック範囲を広げられます。
内部リンク・アンカー設定
ページ内の見出しへ飛ばすアンカーや、サイト内別ページへの内部リンクも選択肢から指定できます。相対パスを使うと移転時も管理しやすいです。
外部リンクとターゲット
外部サイトは新しいタブで開く設定を推奨します。メールや電話リンク(mailto:やtel:)も入力できます。
確認と管理
プレビューで動作を必ず確認し、壊れたリンクは定期的にチェックします。リンク解除や編集もワンクリックで行えます。
運用のポイント
リンクテキストは具体的にし、アクセシビリティのため説明的な文言を使います。UTMパラメータでクリック計測も可能です。
フォーム・外部サービスとのリンク連携
概要
Studio CMSは外部フォームサービス(例:formrun)との連携を簡単に行えます。専用のフォーム連携機能を使い、URLや埋め込みコードを入力するだけでデザインの整ったお問い合わせフォームやアンケートを設置できます。
基本的な手順(簡単3ステップ)
- formrunでフォームを作成し、公開用URLまたは埋め込みコードを取得します。
- Studioのエディタでフォーム連携ブロックを選び、URLまたはコードを貼り付けます。
- 表示方法(埋め込み、モーダル、別タブ)を選んで保存・公開します。
設定のポイント
- 表示方法:埋め込みはページ内に自然に馴染みます。モーダルは導線に優れ、別タブは外部ページへの遷移が明確です。
- 自動リンク:Studioは入力だけでリンクを自動生成します。追加のHTML編集は不要です。
- 送信後の動作:サンクスページへのリダイレクトや確認メッセージはformrun側で設定できます。Studio側でリダイレクトURLを指定することも可能です。
外部連携(Slack・Zapier等)
formrunのWebhookやZapier連携を使えば、問い合わせを自動でSlack通知やGoogleスプレッドシートへ送れます。Studio側はフォーム表示と遷移を担い、データ連携はformrunで設定します。
注意点・テスト
公開前に必ず送信テストを行ってください。特に必須項目の挙動、確認メール、スパム対策(reCAPTCHA等)の動作を確認します。
使いどころの例
- お問い合わせフォーム
- 資料請求フォーム
- イベント申込やアンケート
これらを組み合わせることで、デザイン性を保ちながら外部サービスの利便性を活かした運用ができます。
Studio CMSの料金プラン
概要
Studio CMSは用途や規模に応じた6つのプランを用意します。無料プランから企業向けのEnterpriseまであり、機能・容量・サポートが段階的に増えます。年間契約でおよそ20%割引となります。
各プランの特徴
- Free(0円)
- 基本機能を試す方向け。コンテンツ100件まで作成可。個人の簡易サイトに最適です。
- Mini(1,290円/月)
- 小規模サイト向け。ドメイン設定やフォーム連携が可能で、運用コストを抑えたい場合に向きます。
- Personal(1,720円/月)
- 個人事業やフリーランス向け。追加のデザインやバックアップ機能が使えます。
- Business(5,460円/月)
- 法人や中規模サイト向け。チームでの編集や高度な権限管理、より多い帯域とストレージを提供します。
- Business Plus(12,900円/月)
- 大規模運用向け。高トラフィック対応や有料アドオンの多くが利用可能です。
- Enterprise(要問合せ)
- 企業向けにカスタマイズした契約、専用サポートやSLA対応など個別見積もりです。
年間契約と有料アドオン
年間契約で約20%割引が適用され、上位プランでは有料アドオン(高度な分析、外部連携など)を追加できます。まずはFreeやMiniで機能を試し、運用状況に合わせて上位へ移行すると無駄が少なくなります。
選び方の目安
- テストや個人サイト:Free
- 小規模の情報発信:MiniまたはPersonal
- 複数人・商用サイト:Business以上
- 高度な要件や専用サポート:Enterpriseに相談してください。
運用・SEO・検索機能
概要
Studio CMSはSEO対策やサイト内検索が扱いやすく設計されています。見出しタグ(h1,h2,h3)やmeta情報を個別ページで編集でき、外部コンテンツの埋め込みにも対応します。
SEOの基本設定と実務的ポイント
- タイトルとmeta説明を必ず設定:検索結果での表示文となるため、ページごとに最適化してください。
- 見出しは論理的に配置:h1はページごとに1つ、h2・h3で内容を分けます。
- 画像にはalt属性を付ける:視覚的説明と検索対策になります。
- 構造化データ(schema)を必要なページに追加すると、検索結果でリッチ表示されやすくなります。
- サイトマップとrobots.txtを用意してクロールを助けます。
サイト内検索の特徴と運用
- 動的ページ内のキーワード検索に対応:コレクションや動的テンプレートも検索対象にできます。
- 絞り込み(ファセット)やサジェスト、検索結果のハイライトで利便性を高めます。
- 検索インデックスの更新頻度は運用に合わせて設定し、公開後の反映を確認してください。
外部コンテンツ表示(RSS等)と注意点
- RSS埋め込みで外部ニュースやブログを表示できます。頻繁に読み込む場合は表示速度に注意してください。
- 外部コンテンツは著作権や引用のルールを守り、必要ならnofollowや別ウィンドウを指定します。
運用上のおすすめ設定
- 301リダイレクトでURL変更を正しく処理する。
- 定期的なバックアップとユーザー権限の見直し。
- Google AnalyticsやSearch Consoleと連携し、効果を測定してください。
Studio CMSの活用事例と今後
活用事例
- コーポレートサイト:デザイン調整が簡単なため、広報やマーケティング担当が更新を内製化しています。ページ公開や修正が速く、ブランドの統一も保ちやすいです。
- ブログ・ニュースサイト:テンプレートとワークフローで記事作成がスムーズです。複数人での編集や公開スケジュール管理に向いています。
- チーム運用・外部連携:権限を分けて共同編集し、フォーム・解析ツール・CRMと連携して問い合わせ対応や顧客管理を自動化しています。
導入で期待できる効果
- 更新工数の削減:ノーコード操作で担当者が直接修正できます。
- デザインの一貫性:テンプレート管理で見た目を統一できます。
- 運用の柔軟性:複数メンバーで分担しやすく、外部サービスとつなげて業務を効率化できます。
導入時の注意点
- 初期設計を丁寧に行い、権限や公開フローを決めておくと混乱を防げます。
- カスタム機能や外部連携は事前に検証してください。
今後の見通し
多言語対応やAPI連携の強化、テンプレートの充実でさらに用途が広がります。運用面ではワークフローやバックアップ機能の改善が進めば、中〜大規模サイトでもより安心して使えるでしょう。












