はじめに
本記事の目的
この章では、WordPressの無料テーマ「Cocoon」を使い、内部リンクを効果的に設置・活用する基本をやさしく説明します。初めての方でも実践できる手順と、設置で得られるメリットを理解できます。
想定する読者
ブログやサイトを運営している方、特にCocoonを使っている初心者から中級者を想定します。HTMLや専門用語が苦手でも大丈夫です。具体例を交えて解説します。
なぜ内部リンクが大切か
内部リンクは記事同士をつなぎ、読者が次に読む記事を見つけやすくします。例えばレシピ記事から「材料の選び方」記事へ誘導すると、読者の滞在時間が伸び、サイト全体の価値が上がります。
本記事の構成
第2章から第7章までで、Cocoonで使えるリンクの種類、具体的な貼り方、メリット、注意点、応用テクニックまで順を追って紹介します。実践しやすい内容にしていますので、ぜひ順にお読みください。
内部リンクとは? Cocoonテーマでの役割
内部リンクの定義
内部リンクとは、自分のサイト内にある別の記事や固定ページ、カテゴリーなどへつながるリンクです。読者を別ページへ誘導し、必要な情報へ素早く移動できるようにします。
内部リンクが重要な理由
・読者の回遊性を高め、滞在時間を伸ばします。
・関連情報をまとめて提示することで、読者の理解を助けます。
・検索エンジンは適切な内部リンク構造を評価し、SEOでの効果が期待できます。
Cocoonでの役割と特徴
Cocoonは初心者にも扱いやすい無料のWordPressテーマで、内部リンクを簡単に設置できる機能が揃っています。テーマの設定画面で関連記事表示やカード型リンクを有効にでき、見た目を整えながら内部リンクを増やせます。
Cocoonが提供する便利な機能(具体例)
・関連記事カード:記事下に自動で関連する記事を表示します。
・リンク用のスタイル:強調したカードやテキストリンクを選べます。
・ウィジェットとメニュー連携:サイドバーやフッターに内部リンクを配置できます。
Cocoonを使えば、初心者でも自然で見やすい内部リンクを手軽に増やせます。次章で実際の貼り方を詳しく説明します。
Cocoonで使える内部リンクの種類
Cocoonでは内部リンクを場面に応じて使い分けると、読者の回遊を促せます。ここでは代表的な種類と使いどころを分かりやすく紹介します。
ブログカード(サムネイル付きリンク)
- 作り方:記事のURLをエディタに貼るだけでカード表示になります。プレビューでサムネイルとタイトルが出ます。
- 利点:視覚的に目を引き、クリック率が上がりやすいです。関連記事の紹介に向きます。
- 例:記事Aの下に「関連記事」を並べる際に使うと効果的です。
テキストリンク(本文中のリンク)
- 作り方:文字を選択してリンクボタンでURLを設定します。
- 利点:文章の流れを崩さず自然に別ページへ誘導できます。SEO的にも重要です。
- 例:説明文中で詳しい別記事へ誘導する場合に使います。
ページ内リンク(アンカーリンク)
- 作り方:見出しにIDを付け、リンク先に#IDを指定します。目次や長文記事で活躍します。
- 利点:読者が欲しい箇所へすぐ移動でき、離脱を減らします。
- 例:FAQや長いガイドの目次で利用します。
関連記事ブロック(あわせて読みたい)
- 作り方:Cocoonのウィジェットや固定ブロックで表示設定します。自動選出や手動指定が可能です。
- 利点:記事下に並べることで次の閲覧を促します。コンテンツの深掘りに有効です。
その他(メニュー・ウィジェット・パンくず)
- ナビメニューやサイドバー、パンくずリストも内部リンクです。サイト全体の回遊設計で重要な役割を果たします。
用途に合わせてこれらを組み合わせると、読者が快適にサイト内を移動でき、滞在時間や回遊率の改善につながります。
Cocoonで内部リンクを貼る具体的手順
ブログカード(カード型リンク)の貼り方
- 記事編集画面で「+」からブロックを追加し、「ブログカード」を選びます。
- 相手の記事のURLをコピーして、ブログカードの入力欄に貼り付けます。
- 自動でカード表示に変わるので、位置を調整して公開または更新します。
ポイント:同サイトの記事なら編集画面のリンク検索で記事名を選べます。パーマリンクをコピーして貼ると確実です。
テキストリンクの貼り方
- リンクにしたいテキストを選択します。
- ツールバーのチェーン(リンク)アイコンをクリックします。
- 内部記事は検索して選ぶか、URLを貼り付けてEnterを押します。
- 必要なら「新しいタブで開く」を設定します。
コツ:リンクテキストは内容を端的に表す言葉にすると読者に親切です。
ページ内リンク(アンカーリンク)の貼り方
- ジャンプ先の見出しブロックを選び、ブロック設定の「HTMLアンカー(ID)」欄に半角英数字で任意の名前を入力します(例:section1)。
- ジャンプ元でリンクを作る時、リンク先に「#section1」を入力して保存します。
注意点:日本語のアンカー名は避け、IDは重複させないでください。動作確認は必ず行ってください。
最後のチェック事項
- リンク先が正しく開くかプレビューで確認する。
- 古い記事を移動した時はリンク切れをチェックする。
- アンカー名はシンプルにして管理しやすくしてください。
内部リンクの設置で得られるメリット
読者の利便性が上がる
内部リンクを設置すると、読者が関連情報へ迷わず移動できます。たとえばレシピ記事から材料の詳しい説明ページへリンクすれば、知りたい情報にワンクリックでたどり着けます。結果として満足度が高まり、再訪につながりやすくなります。
検索エンジンへの伝わり方が良くなる
内部リンクはサイト内のページ同士の関連性を示します。検索エンジンはリンク構造をたどりサイトのテーマや重要ページを把握しやすくなります。重要なページへリンクを集めることで、インデックスや評価に良い影響を与えます。
サイト指標の改善につながる
回遊率(ページ遷移の多さ)や滞在時間は内部リンクで自然に伸ばせます。たとえば関連記事や人気記事を案内すると、直帰率が下がり平均ページビューが増えます。広告や収益を意識するサイトでは価値ある改善です。
サイト運営の効率化
古い記事にも内部リンクを追加すると、新しい記事へアクセスを誘導できます。サイト全体の価値を横に広げる施策として手軽で効果が出やすい方法です。
内部リンク設置時の注意点・コツ
1. 関連性を最優先にする
内部リンクは読者にとって自然で役立つつながりを作ります。例えば「レシピ記事」から「調理道具の選び方」へ誘導すると有益です。無関係なページをつなぐと離脱や評価低下の原因になります。
2. リンクの形式と設置場所を使い分ける
- ブログカード:視覚的に目立たせたいときに有効です。関連記事やまとめページに向きます。
- テキストリンク:本文中に溶け込みやすく、文脈の中で自然にクリックを促せます。
設置場所は関連情報が必要になる直前か、記事末の導線が基本です。
3. アンカーテキストは具体的に
「こちら」や「詳しくはこちら」よりも「◯◯の使い方」「◯◯の比較」といった具体的な文言にします。読者も検索エンジンも理解しやすくなります。
4. 数は必要最小限に絞る
内部リンクを多く入れすぎると読者が迷います。各節や重要箇所に1〜2本を目安に、目的に応じて絞って設置してください。
5. 表示速度とモバイル配慮
ブログカードは画像やスクリプトで重くなることがあります。モバイル表示で遅くならないよう、必要な箇所だけ使いましょう。
6. 定期的にチェックする
リンク切れや内容の変化を確認します。カテゴリやタグで整理しておくと更新が楽になります。
7. チェックリスト(簡単)
- 関連性は高いか
- アンカーテキストは具体的か
- 設置場所は自然か
- 表示速度に影響していないか
- 定期的に確認しているか
これらを意識して内部リンクを整えると、読者の利便性と記事の評価を両立できます。
Cocoonでの応用テクニックとおすすめ設定
便利な表示パターン
Cocoonはブログカード、通常のテキストリンク、関連記事・「あわせて読みたい」表示を簡単に使えます。ブログカードは視覚的に目立つためクリック率が上がりやすいです。関連記事ウィジェットは同じカテゴリやタグと組み合わせると効果的です。
ページ内(アンカー)リンクの活用
長文記事では目次からのアンカーリンクが特に有効です。見出しごとにIDを付け、目次と連携させると読者が欲しい情報にすぐ到達します。スクロールの速さや位置を確認して調整してください。
Cocoonのおすすめ設定
- ブログカード:サムネありにして要約を表示すると分かりやすくなります。
- リンクの開き方:外部は新しいタブ、内部は同じタブにすると回遊が増えます。
- nofollow設定:外部リンクのみで内部は付けないでください。
内部リンク設計のコツ
サイト構造を階層的に作り、重要な記事へ多くのリンクを集めます。アンカーテキストは具体的にし、関連性の高い記事同士を結びつけます。読者の導線を意識して自然に配置してください。
簡単な実践手順
- Cocoon設定→ブログカード・関連記事を有効化
- 表示スタイルを選ぶ(サムネ有無、要約)
- 記事内でURLを貼るかカードタグを挿入
- 必要に応じてアンカーを作成し目次と連動
このように設定と設計を組み合わせると、SEOと読者体験の両方が改善しやすくなります。












