初心者も安心!web制作でのワードプレス活用基本ガイド

目次

はじめに

目的

本書は、WordPressを使ったWeb制作の全体像をわかりやすく伝えることを目的としています。基礎から実務で使えるポイントまで順を追って解説しますので、初めての方も経験者も役立てていただけます。

対象読者

・個人でサイトを作りたい方
・業務でWordPressを扱う実務担当者
・制作会社に依頼する前に知識を整理したい方
具体例を交えながら実践的に進めます。

本書の構成と読み方

全10章で、WordPressの基本、テーマやプラグイン、SEO、最新の開発環境、外注時の注意点まで扱います。まず第2章で基礎を押さし、その後は必要な章だけ順番に読んで学べます。実際の画面や手順が必要な場合は、第3〜6章を重点的に参照してください。

読み進める上でのポイント

専門用語はなるべく避け、具体例で補足します。疑問が出たら実際に手を動かして確認すると理解が深まります。

WordPressとは?Web制作で選ばれる理由

概要

WordPressは無料で使えるオープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)です。専門的なプログラム知識がなくても、記事を書いたりページを作ったりできます。管理画面は直感的で始めやすい点が魅力です。

選ばれる主な理由

  • 使いやすさ:記事投稿や画像の追加をブラウザから簡単に行えます。ブログ感覚で運営できます。
  • テーマとプラグイン:見た目はテーマで変え、機能はプラグインで追加できます。例えば、ネットショップならWooCommerceを入れるだけで始められます。
  • コスト面:基本ソフトは無料で、必要に応じて有料テーマやプラグインを選べます。ホスティング費用だけで運用開始できます。
  • サポート体制:世界中の開発者やユーザーが情報を共有しており、トラブル時に解決策を見つけやすいです。

具体例(利用シーン)

  • 個人ブログやコーポレートサイト
  • 小規模〜中規模のECサイト
  • イベント告知や採用サイト

導入時の注意点

ただし、柔軟性が高い反面、セキュリティ対策や定期的な更新が必要です。プラグイン同士の相性で不具合が出ることもあるため、導入前にバックアップやテスト環境で確認することをおすすめします。

WordPressでできるWeb制作の基本

はじめに

WordPressでの制作は段階を追って進めると失敗が少ないです。ここでは準備から公開後の運用まで、初心者にも分かりやすく説明します。

1. 準備:独自ドメインとサーバー

まず独自ドメイン(例: example.jp)とレンタルサーバーを用意します。初心者は管理画面が分かりやすいレンタルサーバーを選ぶと安心です。

2. インストール

多くのサーバーはワンクリックでインストールできます。手動ならFTPでファイルをアップし、データベースを作成してインストールします。

3. テーマ選定と設定

デザインはテーマで決まります。無料・有料のテーマから用途(企業サイト、ブログ、ネットショップ)に合うものを選び、カスタマイザーで色やメニューを調整します。

4. プラグインで機能追加

問い合わせフォーム、SNS連携、画像最適化、バックアップなどはプラグインで簡単に追加できます。必要な機能だけ入れると管理が楽です。

5. デザインと機能のカスタマイズ

見出しやレイアウトはブロックエディタやウィジェットで調整します。細かい変更は子テーマやカスタムCSSで行うと本体の更新で壊れません。

6. セキュリティとSEOの基本

SSL化、定期的なバックアップ、更新は必須です。SEOはタイトルや見出しを明確にし、画像に代替テキストを付けることで検索への理解が深まります。

7. 公開と運用

公開前にスマホ表示や動作確認を行い、問題なければ公開します。公開後はアクセス解析で改善点を見つけ、定期的に更新してください。

テーマとデザインカスタマイズ

概要

テーマはサイトの見た目と構造を決めるテンプレートです。無料・有料があり、選ぶだけでデザインを一新できます。企業サイトやブログ、ショップ向けなど用途別のテーマが揃っています。

テーマの選び方のポイント

  • 目的に合ったレイアウトを選ぶ(ニュース、商品紹介、ランディングなど)。
  • レスポンシブ対応か確認する。スマホ表示は重要です。
  • 更新頻度やサポート、レビューをチェックする。

カスタマイズ方法(手軽な順)

  1. テーマカスタマイザー:WordPressの管理画面でロゴや色、ヘッダーを変更できます。初心者に向きます。
  2. カスタムCSS:細かい見た目を直接調整できます。例:ボタンの色や余白を変える。
  3. 子テーマ:元のテーマを保ちながら機能追加やテンプレート編集ができます。テーマ更新で変更が消えません。
  4. ページビルダー/ブロックエディタ:ドラッグでページを作るツールです。複雑なレイアウトが簡単に作れます。

オリジナルテーマ作成の基本

PHPの基礎とHTML/CSSの知識があれば、独自テーマが作れます。まずは既存の軽いテーマをベースにして、header.phpやfooter.php、style.cssを少しずつ編集することをおすすめします。

ブランド反映の実践ポイント

  • 色・ロゴ・余白を統一して信頼感を出す。
  • 読みやすい文字サイズと行間を設定する。
  • 主要なCTA(問い合わせや購入ボタン)は目立たせる。

テストと公開前チェック

  • ブラウザとスマホで表示を必ず確認する。
  • サイト速度と画像サイズを確認し、遅ければ最適化する。
  • 変更はステージング環境で試してから本番へ反映すると安全です。

注意点

過度なプラグイン依存は速度低下の原因になります。必要な機能と見た目のバランスを考えてカスタマイズしてください。

プラグインと機能拡張

概要

WordPressの強みはプラグインで機能を追加できる点です。SEO、セキュリティ、フォーム、SNS連携、キャッシュなど、用途に合わせて簡単に拡張できます。使い方次第で制作効率が大きく上がります。

代表的なプラグインと用途(例)

  • SEO: Yoast SEO、All in One SEO(検索対策の補助)。
  • セキュリティ: Wordfence、iThemes Security(不正アクセス対策)。
  • フォーム: Contact Form 7、WPForms(問い合わせフォーム作成)。
  • バックアップ: UpdraftPlus(自動バックアップ)。
  • キャッシュ/高速化: WP Super Cache、W3 Total Cache(表示速度改善)。
  • スパム対策: Akismet(コメントの迷惑メール防止)。

選び方のポイント

更新頻度や評価、サポート状況を確認します。導入前に公式ページの最終更新日や導入サイト数、レビューを必ず見てください。軽量なものを優先するとパフォーマンス低下を防げます。

インストールと基本設定の手順

管理画面の「プラグイン」→「新規追加」で検索し、インストール→有効化します。初期設定はウィザードやドキュメントに従い、必要最小限の設定から始めると安全です。

トラブル対策と注意点

複数のプラグインが競合して不具合を起こすことがあります。導入前にバックアップを取り、ステージング環境で動作確認をしてください。また不要なプラグインは削除し、定期的に更新を行ってください。プラグインに権限を与える際は最小限に留め、信頼できる開発元のものを選びましょう。

SEO対策とキーワード設定

なぜSEO対策が必要か

WordPressは検索エンジンに好まれる構造を持ちますが、成果を出すには工夫が要ります。狙うキーワードで上位表示されるとアクセスが安定し、集客や問い合わせにつながります。

キーワードの選び方(具体例つき)

まずはユーザーがどんな言葉で検索するかを考えます。たとえば「名古屋 カフェ 営業時間」といった具体的なフレーズは集客につながりやすいです。需要が多い語(例:『カフェ』)と競合が少ない語(例:『営業時間+地域名』)を組み合わせると良いでしょう。

タイトル・ディスクリプション・見出しの使い方

タイトル(titleタグ)は最重要です。主要キーワードを前半に入れ、サイト名を後ろに付けます(例:「名古屋のおすすめカフェ|営業時間とメニュー」)。
ディスクリプションは検索結果での説明文なので、120〜155文字で要点を分かりやすく書きます。見出し(h1,h2)は読みやすく階層化し、重要な見出しにキーワードを自然に入れます。

記事本文と内部リンク

本文にはキーワードを不自然にならない程度に散りばめ、具体例や数字を入れて信頼性を高めます。関連記事への内部リンクを使うと回遊率が上がり、検索エンジンにも好まれます。

画像とURLの最適化

画像には代替テキスト(alt)を設定し、ファイル名も簡潔な日本語ローマ字や英単語にします。URLは短く、キーワードを含めると効果的です(例:/nagoya-cafe-hours)。

サイトマップとプラグイン

XMLサイトマップを用意すると検索エンジンがサイト構造を理解しやすくなります。All in One SEO PackやYoast SEOを使うと、タイトルやディスクリプションの編集、サイトマップ生成が簡単です。

効果測定と注意点

Googleサーチコンソールやアクセス解析でクリック数や掲載順位を定期的に確認します。短期間での順位変動に一喜一憂せず、品質の高いコンテンツを継続することが重要です。

実践チェックリスト(簡潔)

  • 主要キーワードをタイトル・h1・冒頭に配置
  • ディスクリプションを120〜155文字で記載
  • 画像にaltを設定
  • 内部リンクで関連記事へ誘導
  • サイトマップを作成して登録
  • SEOプラグインで設定を管理

これらを基本に、ユーザーにとって分かりやすいコンテンツ作りを心がけてください。

最新トレンドと開発環境

ヘッドレスCMSとJamstack

近年、WordPressをヘッドレス化してフロントをNext.jsやNuxt.jsで動かす事例が増えています。例:WordPressはコンテンツ管理、Next.jsは表示を担当。表示速度とスケーラビリティが向上します。Jamstack(静的生成+CDN)との併用で配信が速くなります。

FSE(フルサイト編集)とブロックエディタ

Gutenbergの進化で、テーマの範囲が広がりサイト全体をブロック単位で編集できます。直感的な編集が可能で、ページ作成の効率が上がります。既存テーマでもブロックパターンを活用すると柔軟性が増します。

高速化とセキュリティ

キャッシュ(例:WP Rocket)やCDN(例:Cloudflare)を組み合わせて表示速度を改善します。セキュリティは定期的なバックアップとプラグイン更新、WAFの導入が基本です。クラウド環境(AWS、Google Cloud、Managed WordPress)も選択肢です。

AIによるコンテンツ生成と画像最適化

AIは記事の下書き作成やメタディスクリプション生成に役立ちます。画像は自動圧縮(例:ShortPixel)やWebP変換で読み込みを軽くできます。人のチェックを入れることで品質を保ちます。

モバイルファーストとアクセシビリティ

スマホ表示を最優先にデザインし、レスポンシブと遅延読み込みを徹底します。アクセシビリティはalt属性、十分な色差、キーボード操作の確認など基本を押さえます。

ローカル開発ツールとワークフロー

Local、Docker、DevKinstaなどでローカル環境を構築し、Git(GitHub/GitLab)でバージョン管理します。Figmaでデザイン共有し、レビュー→ステージング→本番の流れを作ると効率的です。

検索機能やカスタム機能実装

概要

WordPressは標準で検索機能を備えています。まずはウィジェットやテーマのsearchform.phpで簡単に導入できます。ニーズに合わせてショートコードや専用プラグインで機能を強化することも可能です。

標準と手軽な拡張

標準の検索は投稿と固定ページを対象に動作します。ウィジェットでサイト内検索を設置し、検索結果テンプレート(search.php)を編集して見た目を整えます。プラグインを使えば検索対象を拡張したり、関連度の高い結果を返せます。

PHPによるカスタム検索(例)

細かい条件で絞り込みたいときは、WP_Queryやpre_get_postsフィルターを使います。たとえば「カスタム投稿タイプproductだけ検索する」「カスタムフィールドの値で絞る」といった指定が可能です。テンプレート側でフォームの入力名を整え、受け取った値をmeta_queryやtax_queryに渡します。

絞り込み検索とAJAX(UX向上)

JavaScriptで非同期に検索結果を取得すると快適です。REST APIやadmin-ajax.phpを使い、フォーム送信ごとに結果を返して一覧を差し替えます。ページ遷移が減り、ユーザー体験が向上します。

運用時の注意点

入力は必ずサニタイズし、AJAXではnonceで安全性を確保します。検索インデックスが大きくなると遅くなるため、ページングや結果件数の制限、インデックスプラグインの導入を検討してください。まずは標準機能から試し、必要に応じて段階的にカスタマイズすると失敗が少ないです。

WordPress制作会社の選び方・依頼のポイント

はじめに

WordPress制作を外注するときは、目的と予算をはっきりさせることが大切です。公開したいサイトの目的(情報発信、集客、ECなど)を伝えれば、提案の質が上がります。

実績と事例を確認する

制作会社の過去事例を確認してください。業種や規模が近いサイトがあると参考になります。実際の運用画面や導入した機能を見せてもらうとイメージしやすいです。

提案力と見積もりの内訳

要望だけでなく、課題解決の提案があるかを確認します。見積もりは項目ごとに分かれていると比較しやすいです。安さだけで判断せず、費用対効果を考えましょう。

デザイン・SEO・セキュリティ対応

デザインの品質はブランディングに直結します。SEO対策や基本的なセキュリティ対策(バックアップ、更新)を含むか確認してください。

サポート体制と保守

納品後のサポート内容、対応速度、更新作業の費用を確認します。運用を任せたい場合は、保守契約の範囲を明確にしましょう。

発注時のチェックリスト

  1. 目的・要件を文書化する
  2. 制作スケジュールと納期を確認する
  3. テスト環境や引き渡し方法を決める
  4. 契約書に著作権・納品物の範囲を明記する

これらを押さえると、目的に合った制作会社を選びやすく、スムーズに進められます。

まとめ:WordPressでWeb制作を成功させるために

はじめに

WordPressは柔軟で使いやすいCMSです。本章では、実際の制作と運用で押さえるべき点をわかりやすく整理します。

成功の基本

  • 目的を明確にする:どんな利用者に何を伝えたいかを決めます(例:店舗なら営業時間・メニュー、ブログなら更新頻度)。
  • テーマとプラグインを賢く選ぶ:必要な機能だけを入れ、表示速度を優先します。
  • コンテンツを大切にする:文章や画像は訪問者目線で分かりやすく整えます。

運用のコツ

  • 定期的にバックアップと更新を行う。簡単な対策例は強いパスワードと自動バックアッププラグインの導入です。
  • 表示速度やスマホ表示を確認し、アクセス解析で改善点を見つけます。

外注時のポイント

  • 要件を明確にして見積もりを比較する。納品後の保守体制も確認してください。
  • ポートフォリオやレビューを参考に、実績のある制作会社を選びましょう。

最後に

小さな改善を積み重ねることが成功の近道です。不安があれば専門家に相談して、安心して運用を続けてください。

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