サイトマップの種類と目的をフォーマットで詳しく解説

目次

はじめに

本資料の目的

「サイトマップって何を用意すればいいの?」という疑問に答えるため、本資料はサイトマップの正しいフォーマットをわかりやすく解説します。特にXMLサイトマップの構造や具体的な記述例、作成時の注意点に重点を置いています。

想定読者

サイト運営者、担当者、またはこれからサイトを作る方を想定しています。専門用語は控え、具体例を使って丁寧に説明しますので、初めての方でも読み進めやすいよう配慮しました。

本資料で学べること

  • サイトマップの種類と目的
  • XMLサイトマップの基本フォーマットと記述例
  • ファイルの制限や管理方法
  • 作成時の注意点と運用のポイント
    さらに、参考としてHTMLサイトマップや構成図サイトマップのフォーマットも紹介します。

読み方のポイント

章ごとに手順や例を示します。まずは第2章で全体像をつかんでください。実際に作るときは、第5章の手順を参照するとスムーズに進められます。

サイトマップとは?種類と目的

サイトマップの定義

サイトマップは、Webサイト内のページやURLを一覧化したファイルや図です。サイト全体の構成を示し、どのページがあるかを一目で把握できます。検索エンジンとユーザーの双方に役立ちます。

主な種類と特徴

  • XMLサイトマップ(検索エンジン向け)
  • 機械が読みやすい形式です。新しいページや重要なページを明示できます。例:ブログの投稿や商品ページを登録します。
  • HTMLサイトマップ(ユーザー向け)
  • 人が見て回りやすい一覧ページです。カテゴリーや代表ページへのリンクを並べます。訪問者が目的のページを見つけやすくなります。
  • 構成図(ビジュアルな階層図)
  • サイトの階層関係を図で示します。設計やチーム内共有に便利です。

それぞれの目的

  • 検索エンジン向け:クロールの効率化とインデックス促進。特に新しいページや深い階層のページで効果を発揮します。
  • ユーザー向け:サイト内移動を助け、目的の情報へ早く届けます。アクセシビリティ向上にもつながります。

使い分けの例

  • 小さなブログ:まずHTMLサイトマップで読者を助け、XMLサイトマップで検索エンジンに通知します。
  • 大規模ECサイト:商品や画像のXMLサイトマップを分け、必要に応じてサイトマップインデックスで管理します。

必要に応じて次章でXMLの具体的なフォーマットを詳しく説明します。

XMLサイトマップの基本フォーマット

以下は検索エンジンが推奨する標準的な構造例です。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
  <url>
    <loc>https://www.example.com/foo.html</loc>
    <lastmod>2022-06-04</lastmod>
  </url>
</urlset>

主要タグの説明

  • : サイトマップ全体を囲むルートタグです。名前空間(xmlns)を指定します。
  • : 1つのページ情報をまとめる親タグです。ページごとに1つ書きます。
  • : ページの絶対URLを記述します。プロトコル(https://)を含めます。
  • : 最終更新日を記述します。形式はYYYY-MM-DDかISO 8601の日時が使えます。
  • : 更新頻度の目安(例: daily, weekly)。現在、Googleはこれを積極的には参照しません。
  • : サイト内での相対的優先度を0.0〜1.0で指定します。検索エンジンが無視する場合もあります。

記述上の注意点

  • URLは必ず絶対URLで書きます。同一ドメインの表記ゆれに注意します。
  • 日本語URLはパーセントエンコーディング(%E3…)で記述します。
  • & や < などの特殊文字はエスケープ(& など)します。
  • ファイルはUTF-8で保存し、XML宣言と名前空間を正しく記述します。
  • タグの閉じ忘れや構文ミスで読み取りエラーになります。丁寧に検証してください。

サイトマップファイルの制限と管理

1ファイルあたりの制限

  • 最大50,000 URLまで記載できます。
  • ファイルサイズは50MB(未圧縮時)が上限です。圧縮(.gz)して配布できますが、上限は未圧縮の状態で判断されます。

サイトマップインデックスとは

大規模サイトでは複数ファイルをまとめるためにサイトマップインデックスを使います。基本フォーマット例:

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<sitemapindex xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
  <sitemap>
    <loc>https://www.example.com/sitemap1.xml</loc>
    <lastmod>2022-06-01T12:00:00+09:00</lastmod>
  </sitemap>
  <sitemap>
    <loc>https://www.example.com/sitemap2.xml</loc>
    <lastmod>2022-06-02T12:00:00+09:00</lastmod>
  </sitemap>
</sitemapindex>

サイトマップインデックスには最大500個のサイトマップを記述できます。

分割と運用のポイント

  • 分割方法:コンテンツ種別(記事、商品)、公開日、言語、URLパターンなどで分けると管理しやすいです。
  • 各URLは原則1つのサイトマップにだけ入れてください。重複は混乱を招きます。
  • ファイル名は分かりやすく(例:sitemap-posts-2024.xml.gz)にします。
  • 更新時はlastmodを適切に更新するとクローラーに伝わりやすくなります。

提出と確認

  • サイトマップはrobots.txtの“Sitemap:”行で指定できます。また検索エンジンの管理ツールに登録すると確認が楽です。
  • URLが正しく200で返るか、canonicalが正しいかを定期的に確認してください。

XMLサイトマップの作成方法

概要

XMLサイトマップは手動でも自動でも作成できます。ページ数や更新頻度に合わせて適した方法を選びます。

1. 手動で作る手順(少数ページ向け)

  1. テキストエディタで新規ファイルを作成します。
  2. 基本のタグを記述します。最小限ではと、が必要です。や、は任意です。
  3. UTF-8で保存し、ファイル名を sitemap.xml にします。

簡単な例:

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
  <url>
    <loc>https://example.com/</loc>
    <lastmod>2025-01-15</lastmod>
  </url>
</urlset>

2. 自動生成ツール・プラグインの活用(大規模サイト向け)

CMSのプラグイン(例: WordPressのプラグイン)やオンラインジェネレーターを使うと、ページ追加時に自動更新できます。大量のURLや多言語サイトの管理が楽になります。定期的な再生成やキャッシュ設定を行えば運用が安定します。

3. 作成後のチェックと公開

XMLの構文を検証し、サイトルートに置いて robots.txt にパスを記載します。Search ConsoleやBingに送信してインデックス状況を確認してください。

サイトマップ作成時の注意点と運用のポイント

タグと仕様は正確に

XMLサイトマップのタグは正確に記述してください。たとえば にページの完全なURLを入れます。検索エンジンが利用しないタグも存在するため、公式の仕様(例:Sitemaps.org)を時々確認すると安心です。

URLの最新化と更新頻度

サイトのURL構造が変わったらサイトマップを必ず更新してください。削除したページは除外し、新しいページは追加します。自動生成ツールを使うと更新漏れを減らせます。

robots.txtとSearch Consoleの登録

robots.txtでサイトマップの場所を指定するとクローラに伝わりやすくなります。Google Search Consoleにもサイトマップを登録し、送信状況やエラーを定期的に確認してください。

文字コードとアップロード場所

サイトマップはUTF-8で保存してください。サーバーの公開ディレクトリにアップロードし、httpsでアクセスできる状態にします。大きいサイトは分割して複数のサイトマップにすることを検討してください。

運用のポイント

変更履歴を記録するとトラブル時に原因をたどれます。定期チェックは月1回程度が目安です。クロールエラーや404が出た場合は優先して対応しましょう。

HTMLサイトマップ・構成図サイトマップのフォーマット(参考)

はじめに

HTMLサイトマップは利用者向けにページ一覧を見やすく並べたものです。構成図サイトマップはサイト全体の関係を図で表し、設計や運用時に全体を把握するために使います。

HTMLサイトマップの基本フォーマット

  • シンプルリスト:ページをカテゴリごとに並べ、リンクを設置します。小規模サイトで有効です。

  • 階層リスト(ul/li):ページの親子関係をそのまま表現できます。例:

<ul>
  <li><a href="/">ホーム</a></li>
  <li>サービス
    <ul>
      <li><a href="/service/a">サービスA</a></li>
      <li><a href="/service/b">サービスB</a></li>
    </ul>
  </li>
  <li><a href="/contact">お問い合わせ</a></li>
</ul>
  • ポイント:各リンクに短い説明を付けると利用者に親切です。ページ数が多い場合はカテゴリ分けやページネーションを検討します。

構成図サイトマップのフォーマット

  • 形式:ボックスと線で階層を表す縦型・横型の図が基本です。トップ→セクション→ページの流れを視覚化します。

  • 含める要素:ページ名、役割(例:会員機能、管理画面)、遷移の向き、重要な外部連携。必要に応じて画面モックやワイヤー要素を添えます。

  • ファイル形式:PNGやSVG、PDFで保存すると配布や共有が簡単です。図作成ツールやホワイトボードで作成できます。

実務での使い方(短く)

  • 設計段階では構成図を作り、関係者と共有します。
  • 運用ではHTMLサイトマップを公開して利用者誘導に使います。
  • どちらも更新を習慣化すると情報が古くなりません。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次