はじめに
目的
本資料は、2025年に実施された主要なSSL証明書提供業者の価格改定を分かりやすくまとめたガイドです。デジサート、ジオトラスト、サイバートラスト、GMO、ロリポップなどを対象に、新旧の価格比較や値上げ幅を整理します。証明書の種類ごとの特徴も併せて解説しますので、導入や更新の判断材料になります。
対象読者
- ウェブサイト運営者や管理者
- サイトをこれから立ち上げる方
- 更新時期を迎える担当者
技術的な背景がなくても読みやすい表現を心がけました。
本資料で得られること
- 主要ベンダーの価格改定の要点
- 証明書の種類ごとの違いと選び方のヒント
- 価格改定の背景を理解するための基礎知識
注意事項
本資料は価格改定の概要をまとめたもので、最新の正式価格や適用条件は各ベンダーの公式情報を必ずご確認ください。
SSL証明書の料金情報 – 2025年最新版
概要
SSL証明書はWebサイトの通信を暗号化し、利用者の信頼を守ります。2025年には複数の証明書提供業者が約5%前後の値上げを実施しました。予算と運用に影響が出るため、購入前の確認が重要です。
2025年の価格動向
- 多くの大手ベンダーが一律で約5%の値上げを行いました。ブランドや機能で差は残ります。
- 値上げは年額や更新時に適用されることが一般的です。
購入時のポイント
- 証明書の種類(DV/OV/EV、ワイルドカード、SAN)で価格が変わります。用途を明確にして選んでください。
- 更新自動化や再発行の手数料、サポートの有無を必ず確認してください。
- 複数年購入や代理店割引で総コストを抑えられる場合があります。
影響と対策
- 小規模サイトや予算が限られる場合は、最小限の機能でコストを抑える選択肢を検討してください。
- 長期的には管理の手間を減らす自動化や信頼性の高いベンダー選びがコスト削減につながります。
よくある質問(簡潔)
- Q: 値上げはいつから反映されますか?
A: ベンダーごとに異なります。購入前に最新の料金表を確認してください。 - Q: 安価な証明書は問題ありますか?
A: 基本的な暗号化機能は同等ですが、サポートや保証、ワイルドカード等の機能で差が出ます。
デジサート社 – SSLサーバー証明書の価格改定
概要
デジサート社は2025年7月から8月にかけて価格改定を行い、セキュア・サーバID(企業認証)、ワイルドカード、EV(高度認証)の各証明書を約4%値上げしました。個人・法人を問わず影響があります。
対象証明書と簡単な説明
- セキュア・サーバID(企業認証):企業の実在確認が行われる証明書。信頼性が高いです。
- ワイルドカード:1つの証明書で複数のサブドメインを保護できます。運用が楽になります。
- EV(高度認証):組織の厳格な確認を経て発行される証明書で、信頼性が最も高いタイプです。
値上げの目安と例
価格改定は約4%です。たとえば1年版が1万円の場合、約400円の値上げになります。大量購入や長期契約では合計金額の差が目立ちます。
影響と具体的な対応
- 更新タイミングを確認してください。改定前に更新できれば旧価格で抑えられる場合があります。
- ワイルドカードを使っている場合、証明書の数が多いほど影響が大きくなります。必要性を見直すと節約になることがあります。
- 長期契約やボリュームディスカウントを提供する販売代理店もあります。見積もりを取って比較してください。
ご不明点があれば、導入状況に応じた具体的な対応を一緒に考えます。
ジオトラスト – SSLサーバー証明書の価格改定
概要
ジオトラスト社は同時期に価格改定を行い、クイックSSLプレミアム、ワイルドカード、トゥルービジネスIDの各証明書が約4%値上げされました。企業や個人で証明書を更新・購入する際に影響が出ます。
対象証明書と特徴
- クイックSSLプレミアム:ドメイン認証の代表的な証明書で、導入が簡単です。
- ワイルドカード:1つの証明書で複数のサブドメインをカバーします。例:*.example.com
- トゥルービジネスID:組織実在性を確認するタイプで、信頼性が高いです。
具体的な影響(例)
仮に証明書が10,000円だった場合、約4%の値上げで10,400円になります。大量に更新する事業者では総コストが目に見えて増えます。
ユーザーへの対応策
- 更新スケジュールを確認し、年度予算を見直してください。
- 複数年購入や他社の価格も比較して総費用を検討してください。
- ワイルドカードを使うことで、個別に証明書を買うより管理コストが下がる場合があります。
注意点
価格はおおよその改定率で、販売代理店や為替の影響で実際の支払額は異なることがあります。購入前に必ず販売元の最新価格を確認してください。
サイバートラスト – iTrust SSL/TLSサーバー証明書
概要
サイバートラストは2025年6月1日から価格を改定し、iTrustのEV SSL/TLSサーバー(Prime)や複数年契約の価格が約7%引き上げられました。公式発表で明示された対象はこれらで、その他のプランは別途案内があるとしています。
改定の内容
- 対象:iTrust EV SSL/TLSサーバー(Prime)、複数年契約分
- 施行日:2025年6月1日
- 値上げ幅:約7%(目安)
利用者への影響と対応
価格改定は契約更新や新規購入の費用に直接影響します。更新時期が近い場合は、改定前に更新手続きを行えば従来価格が適用されることが多いため、まず契約期限を確認してください。複数年での契約を検討している場合は、総額での差を試算し、短期更新との比較をおすすめします。
購入・更新のポイント
- 契約期限を確認して、可能なら改定前に更新する。
- 請求元(販売パートナー)に見積もりを取り、改定後の金額を把握する。
- 必要であれば代替案(別プランや短期更新)を検討する。
技術面ではiTrustの機能や信頼性に変更はないため、価格を踏まえて運用コストを見直してください。
GMO – クイック認証SSL
概要
GMOは2025年1月14日付でクイック認証SSL(ドメイン認証)、企業認証SSL、EV SSLの価格を改定しました。各契約期間ごとに新旧価格が公表されており、契約更新や新規購入時に影響します。
クイック認証SSLとは
ドメインの所有権を確認して発行するタイプの証明書です。発行が早く、個人サイトや小規模事業の基本的な暗号化に向きます。
価格改定のポイント
- 複数年契約で年あたりの単価が変わる場合があります。短期と長期で料金差を確認してください。
- 既存契約の更新タイミングで新価格が適用されることが多いため、更新日を確認してください。
導入と更新で気をつけること
- 管理画面で新旧価格を比較してから更新してください。
- 自動更新設定がある場合、新料金で請求されることがあります。事前に案内メールを確認しましょう。
誰に向くか
コストを抑えてサイトを暗号化したい個人や小規模事業者に向きます。組織情報を証明したい場合は企業認証やEVを検討してください。
問い合わせ先
料金や移行手続きはGMOのサポート窓口で確認してください。
ロリポップ – SSL証明書の価格改定
概要
ロリポップはSSL証明書の料金を改定しました。対象はクイック認証SSL、企業認証SSL、EV SSLで、月額・年額ともに値上げとなっています。個人ブログから法人サイトまで幅広い利用者に影響します。
値上げの対象とポイント
- クイック認証SSL:手軽に導入できるタイプ。小規模サイトで多く使われます。
- 企業認証SSL:会社情報の確認が入る証明書で、信頼性が高まります。
- EV SSL:ブラウザの表示で企業名が強調される最高ランクの証明書です。
いずれも月額・年額が上がっています。具体的な金額はロリポップの料金ページで確認してください。
利用者への影響と対応策
- 更新時期が近い場合は、更新前の料金での継続可否を確認してください。自動更新設定をしていると、値上げ後の金額で課金される可能性があります。
- コストを抑えたい場合は、無料のLet’s Encryptの利用を検討できます。ただ、企業認証やEVが必要な場合は適しません。
手続きと問い合わせ先
- 管理画面の契約情報や証明書ページで現在のプランと更新日を確認してください。
- 不明点はロリポップのサポートへ問い合わせすると、影響範囲や切替手順を案内してくれます。
SSL証明書の種類と特徴
ドメイン認証(DV)
もっとも簡単で安価な証明書です。ドメイン所有の確認だけで発行されます。個人ブログや小規模サイトに向きます。設定が早く、費用も抑えられます。
企業認証(OV)
運営会社の実在確認を行います。会社名が証明書に関連付けられるため、訪問者に信頼感を与えます。中小企業のコーポレートサイトや会員サイトに適しています。
EV(拡張認証)
より厳格な審査で会社の実在と担当者を確認します。ブラウザで会社名が強調されることがあり、金融サービスや大規模ECで選ばれます。費用は高めです。
ワイルドカード証明書
1つの証明書で「*.example.com」配下の全サブドメインをカバーします。複数のサブドメインを運用する場合に便利で管理が楽になります。
マルチドメイン(SAN)証明書
複数の異なるドメイン(例:example.com、example.net)を1枚で保護できます。複数サイトをまとめて管理したい場合に向いています。SANは代替名の意味です。
2025年の価格改定の背景
デジサート社は2025年にSSL証明書の価格を改定しました。公式発表では、機能追加とサービス向上が主な理由とされています。ここでは分かりやすく背景と実務での影響を説明します。
なぜ価格を改定したか
- 証明書発行の自動化や管理ポータルの強化に投資したためです。具体的には発行速度の向上や一元管理機能の追加が含まれます。
追加された主な機能例
- 自動更新と通知の強化(失効リスクを減らす)
- マルチドメイン・ワイルドカードの柔軟性向上
- サポート体制とSLAの改善(迅速な対応)
ユーザーへの影響
便利さと安全性は向上しますが、費用が上がる分、小規模サイトでは負担増となる場合があります。しかし、運用負担の軽減や事故予防で長期的にはコスト削減につながるケースが多いです。
対応のポイント
- 現行契約の機能確認と必要性の見直し
- 自動更新や管理ツールの利用検討
- 更新タイミングを調整して新機能の恩恵を受ける
以上を参考に、価格と機能のバランスを確認して対応を進めてください。












