はじめに
目的
本レポートは、検索キーワード「cdn usd」に基づき、主要CDNプロバイダーの米ドル建て料金体系と地域別価格をわかりやすく整理することを目的とします。料金比較を通じて、導入コストの見通しを立てやすくします。
対象読者
ウェブサイト運営者、開発者、費用見積りを行う担当者など、CDN導入を検討する方を想定しています。専門知識がなくても読み進められるよう配慮しました。
調査範囲と方法
調査はAmazon CloudFront、Azure CDN、KeyCDN、Alibaba Cloud CDN、Tencent Cloud CDN、Baidu Cloud CDNを中心に行いました。料金は米ドル表示（USD）で統一し、オンデマンド配信の代表的な地域別単価を比較します。具体例としてGBあたりの単価表示を用い、計算がしやすい形式で示します。
レポートの構成
第2章で各社の料金体系を詳しく説明し、第3章で地域別にオンデマンド料金を比較します。導入判断の参考になるポイントを随所に示します。
主要なCDNプロバイダーの料金体系（2025年11月現在）
Amazon CloudFront
AWSに統合された汎用的なCDNです。料金は階層制で、たとえば10TBまでは約$85/ TBから、非常に大きな利用（1PB以上）では約$25/ TBまで下がります。例：月間10TBであれば概算$850です。追加機能やデータ転送の地域差で変動します。
Azure CDN
エンタープライズ向けの価格帯です。基本は約$81/ TBからで、ストリーミング用途には日額料金プランが用意されています。実運用ではキャッシュヒット率や配信地域で請求額が変わります。
KeyCDN
シンプルで分かりやすい階層料金を採用しています。北米・ヨーロッパは約$40/ TBからと比較的安価で、アジア・オセアニアやアフリカ・ラテンアメリカはやや高めに設定されています。
Alibaba Cloud CDN
おおむね$40/ TB相当の料金帯です。中国本土や周辺地域との組み合わせでコスト構造が変わる点に注意してください。
Tencent Cloud CDN
地域別の幅が大きく、約$16.90/ TBから$103.90/ TBまでのレンジがあります。利用地域を絞ると料金を抑えやすいです。
Baidu Cloud CDN
12ヶ月のサービス期間を前提とした料金表があり、100GBで約$2.48、10TBで約$247.80といった区切りが用意されています。小容量から段階的に増やす用途に向いています。
各社とも地域別料金、転送量の階層、追加機能（SSL、WAF、ストリーミング等）で実際の請求が変わります。見積もりは想定トラフィックと配信先地域を基に比較してください。
オンデマンド型CDN料金の地域別比較
料金の全体像
ご提示のデータを基に地域ごとの単価を分かりやすく整理します。北米・ヨーロッパは最初の10TBが$0.04/GB、アジア・オセアニアは$0.08/GB、南米・南アフリカは$0.10/GBです。別プロバイダーでは北米が$0.12/GB、アジア・南米・オーストラリア・ニュージーランドが$0.19/GBとなっています。
実際の費用イメージ
- 北米・欧州: $0.04/GB → 1TB（1000GB）で約$40、10TBで約$400
- アジア・オセアニア: $0.08/GB → 1TBで約$80、10TBで約$800
- 南米・南アフリカ: $0.10/GB → 1TBで約$100、10TBで約$1,000
- 別プロバイダー（北米）: $0.12/GB → 1TBで約$120
- 別プロバイダー（その他地域）: $0.19/GB → 1TBで約$190
リクエスト費用の考え方
データ転送量とは別に、10,000リクエスト当たりの料金が設定されます。例えば$0.50/10,000リクエストなら100万リクエストで$50になります。小さなファイルや多数のリクエストが発生する場合は、この料金が無視できません。
地域選定のポイント
利用者が多い地域の単価が安ければ総費用が下がります。動画配信など大容量が中心ならGB単価を重視してください。多数の小ファイル配信やAPI応答が中心ならリクエスト単価も確認してください。料金差を見て、配信量とリクエスト数のバランスで最適な地域・プロバイダーを選んでください。
