はじめに
背景
「webサイト 一覧」というキーワードで検索すると、特定の条件に合うサイトをまとめて見つけたいニーズが多くあります。たとえば、同業他社のサイトを把握したい、特定分野のサイト一覧を収集したい、といった場合です。本資料はそうした作業を効率よく進めるための手法をまとめています。
本資料の目的
本資料は、検索コマンドやブラウザの機能、SEOツールを使って条件に合うWebサイトの一覧を取得する具体的な方法を解説します。初心者でも実践できる手順を重視し、実例を交えて説明します。
想定する読者
- サイト一覧を作成して業務に活かしたい方
- 競合サイトの傾向を把握したいマーケターや運営者
- リサーチ作業を効率化したい担当者
この記事で学べること
- Google検索コマンドやサイト内検索の使い方
- ブラウザ拡張やスクレイピングの基本的な活用法
- SEOツールを使った一覧抽出の考え方
- 一覧作成時の注意点と運用のコツ
この章ではまず、全体像と目的を明確にします。次章から実際の手順やツールの使い方を順を追って解説していきます。
サイト内検索でWebサイトの一覧を表示する方法
概要
サイト内検索とは、特定のWebサイトの中から目的のページや記事だけを抽出して一覧表示する方法です。設計や調査、情報収集を効率化できます。ここでは手軽に使える3つの方法を丁寧に解説します。
方法1：Googleの「site:」コマンド
使い方はシンプルです。検索ボックスに「site:example.com キーワード」と入力します。例：site:example.com レシピ
– フレーズを絞るときは引用符で囲みます（”キーワード フレーズ”）。
– 特定ワードを除外するには「-除外語」を付けます（例：site:example.com レシピ -肉）。
– ファイル形式で絞るなら「filetype:pdf」を併用します（例：site:example.com filetype:pdf）。
Googleに登録されているページのみ表示される点に注意してください。
方法2：Chrome拡張「Search the current site」
Chromeウェブストアから拡張機能を追加すると、そのサイト内だけを素早く検索できます。拡張機能のアイコンをクリックしてキーワードを入力すると、同じドメイン内の結果が一覧で開きます。マウス操作で手軽に使いたいときに便利です。
方法3：ブラウザの検索エンジン登録（ショートカット化）
ChromeやFirefoxでは独自の検索エンジンを登録できます。設定で新しい検索エンジンを追加し、URLを「https://www.google.com/search?q=site:example.com+%s」のように指定します。キーワード（例：s）を登録すれば、アドレスバーに「s 検索語」と入力するだけでサイト内検索できます。
補足のコツ
- サイト内に検索窓があればまずそちらを使うと正確です。
- すべてのページが検索エンジンに登録されているとは限らないため、結果にないページはサイト内ナビやサイトマップも確認してください。
複数サイトの一覧表示や競合サイト調査の方法
概要
複数サイトを同時に調べたいときは、まず簡単な検索コマンドで候補を集めます。さらにSEO分析ツールやキーワードツールを使うと、競合の一覧化や関連サイトの抽出が効率的に行えます。
Google検索で候補を集める手順
- 検索ボックスに「site:example.com OR site:example2.com OR site:example3.com」のように入力します。複数ドメインを並べて同時に検索できます。
- 特定キーワードで絞りたいときは「site:example.com キーワード」の形式で検索します。
- 検索結果を見て、ドメインやサブドメインをメモします。
ツールを活用する方法
Keywordmapやラッコキーワードのようなツールを使うと、対象キーワードで上位表示しているドメインを自動抽出できます。手順は概ね以下です。
– 調査したいキーワードを入力
– 「競合サイト」や「上位ドメイン」機能で抽出
– CSVでエクスポートして一覧化
取得データの整理と活用
エクスポートした一覧はスプレッドシートで重複を除き、トラフィックや掲載ページ数で優先度をつけます。その後、コンテンツの差分分析や被リンク状況の確認に進むと競合優位点が見えてきます。
注意点
検索結果は時期や地域で変わります。ツールのデータも推定値が多いため、最終判断は実際のサイト確認を重ねてください。
サイト一覧作成・管理の注意点
インデックス状況の確認
サイト一覧を作るときは、公開記事数とGoogleにインデックスされている数を比べることが重要です。まずはCMSや管理画面で公開済みのURL数を数え、Google Search Console（GSC）の「カバレッジ」や「サイトマップ」レポートでインデックス数を確認します。差があれば要調査です。
差異があるときの調査手順
1) GSCのURL検査で問題のあるページを1件ずつチェックします。2) robots.txtやmetaタグの「noindex」設定がないか確認します。3) 正規化（canonical）タグが別のページを指していないか見ます。4) サイトマップの内容と実際の公開URLを突き合わせます。これらを順に確認すると原因が見つかりやすいです。
重複コンテンツの抽出方法
Google検索で簡単に調べられます。記事の一部を引用符で囲んで検索（例: site:example.com “記事中の一文”）すると、同じ文を持つページが一覧で見つかります。タイトルの重複はsite:example.com intitle:”タイトルの一部”でも探せます。重複が見つかったら、代表ページにcanonicalを設定するか不要なページはnoindexや削除で対処します。
運用上の注意点
- 一覧は定期的に更新し、最終確認日を記録します。- CSVやスプレッドシートでURL、ステータス、対応履歴を管理すると追跡しやすいです。- 重大な差分はGSCの保守タスクとしてチームで共有しましょう。- 自動化できる部分（Sitemapの照合やGSCデータのエクスポート）は取り入れると作業負担が下がります。
利用シーン・応用例
ECサイトでの商品一覧抽出
商品データ（商品名、価格、在庫、カテゴリ）を一覧で取得すると、価格比較や欠品チェックが楽になります。たとえば、季節商品の価格推移を出してキャンペーンの効果を測る、といった運用がしやすくなります。簡単なCSV出力にして担当者がすぐ扱える形にするのがおすすめです。
動画サイトでの動画一覧抽出
動画タイトル、再生回数、アップロード日、タグなどを一覧化すると、人気コンテンツの傾向がつかめます。ジャンル別に抽出して新規企画の参考にする、短尺動画と長尺動画の回遊率を比べる、といった分析に役立ちます。
競合サイトの調査・SEO施策把握
競合のコンテンツ一覧を取得すると、強いキーワードや不足しているトピックが見えます。見出し構造や内部リンクの傾向を一覧で比べ、取り入れるべき施策を選びます。ペース配分やコンテンツの差別化戦略づくりに効果的です。
自社サイトのコンテンツ管理と重複チェック
自社のページ一覧を定期的に出力すると、重複ページや古いコンテンツを早く発見できます。CMSと連携して更新日時や担当者を一覧化すると、保守作業が効率化します。
自動化と日常運用への応用
定期的に一覧を自動取得し、レポート化すると作業負荷を下げられます。通知やダッシュボードに連携すれば、異常検知や改善点の把握がスムーズになります。運用フローに組み込み、習慣化することが重要です。
代表的なツール・サービス紹介
以下では、Webサイトの一覧作成や調査でよく使う代表的なツールをわかりやすく紹介します。目的に合わせて組み合わせると効率よく作業できます。
Google検索コマンド（site:, inurl:, OR など）
最も手軽で無料です。例：
– site:example.com inurl:blog -> example.com内のブログページのみを一覧にできます。
– “site:example.com OR site:example2.com” -> 複数サイトを同時に検索できます。
短時間で候補を抽出する一次手段に向きます。
Chrome拡張「Search the current site」
開いているサイト内を素早く検索できます。ページ構造の深いサイトで探し物をする時に便利です。検索結果をコピーして一覧化しやすい点が利点です。
SEO分析ツール：Keywordmap
競合のページ構成や流入キーワードを調べられます。サイトごとの検索順位やボリュームを見て優先度を決める時に有効です（無料プランと有料プランあり）。
キーワード調査ツール：ラッコキーワード
関連キーワードやサジェスト語を一括取得できます。複数サイトの比較やコンテンツ案出しに向いています。
組み合わせ例と運用のコツ
1) Googleコマンドで候補を抽出
2) Chrome拡張でページを精査してリスト化
3) Keywordmapで流入や競合状況を分析
4) ラッコキーワードで関連語を補完
無料ツールでまず形を作り、必要に応じて有料ツールで深掘りすると効率的です。
