はじめに
このガイドの目的
この文書は、Webサイト編集を自分で行いたい方向けの実用ガイドです。基礎知識から具体的な編集手順、SEO対策、注意点、便利なツールまで幅広く解説します。初心者でも実践できるように、具体例や手順を中心に説明します。
対象読者
- 自分で会社や個人のWebサイトを直したい人
- WordPressなどのCMSを使っている人
- HTMLやCSSに触ってみたい人
本ガイドで学べること(例)
- HTML・CSSファイルの基本的な編集方法
- WordPressの設定や記事編集の流れ
- キーワードの見直しや簡単なSEO対策
- 編集時のチェックポイントやトラブル対策
読み方と使い方
章ごとに操作手順と注意点を示します。まず第2章の基礎から読み、必要な章を順に参照すると効率的です。作業の前にバックアップを取る習慣をつけてください。
事前に準備しておくこと
基本的なブラウザ操作、編集するサイトの管理画面のログイン情報、ファイルのバックアップ方法の確認をしておくとスムーズに進みます。
次章ではWebサイト編集の基礎知識をわかりやすく解説します。
Webサイト編集の基礎知識
概要
Webサイトは主にHTML(構造)、CSS(見た目)、JavaScript(動き)のファイルで成り立ちます。例:トップページはindex.html、スタイルはstyle.cssといった具合です。最近はWordPressなどのCMSで、管理画面から記事やメニューを直接編集することが増えています。
主な要素と役割
- HTML:見出し、段落、リンクなどの骨組みを作ります。具体例として、タグで別ページへ移動します。
- CSS:色や余白、レイアウトを指定します。例:.header{background:#fff;}のように書きます。
- JavaScript:ボタンの動作やフォームの送信制御などを担当します。
編集の始め方(実際の流れ)
- バックアップを取る(ファイルをコピー、またはCMSのエクスポート)。
- 開発環境で編集する(ローカルPCやステージングサイト)。
- ブラウザの開発者ツールで見た目を確認し、問題なければ本番へ反映します。
具体的な作業例
- FTP/SFTPでファイルをアップロード:サーバーのpublic_htmlにindex.htmlを置く。
- WordPressではダッシュボード→投稿/外観→カスタマイズで編集します。
初めて編集する際の注意点
- 変更前に必ずバックアップを取ること。プラグインやテーマの更新は別途確認してください。
- 小さな変更を段階的に行い、ブラウザキャッシュをクリアして動作確認してください。
これらを押さえておくと、編集作業がぐっと安全で効率的になります。
HTML・CSSファイルの編集方法
準備(バックアップとツール)
編集前に必ず元のファイルをバックアップします。サーバーからコピーを取るか、ローカルに別名で保存しておきます。FTPソフト(例:FileZilla)、テキストエディタ(例:VS Code、Sublime)を用意します。
サーバーからファイルをダウンロード(FTP)
FTPでサーバーに接続し、編集対象のHTML/CSSファイルをダウンロードします。接続情報はホスティング会社から確認します。ファイルのパスを間違えないように注意してください。
ローカルでの編集(テキストエディタ)
テキストエディタでHTMLやCSSを開き、変更を加えます。色や余白の調整はCSS、文言や構造はHTMLを編集します。小さな変更ごとに保存し、差分を残すと戻しやすくなります。
ローカルでの動作確認(仮想サーバーの利用)
PHPやDBが必要なサイトはXAMPPやLocalなどでローカル環境を作り、表示やリンクを確認します。静的ページならブラウザでファイルを開くだけで確認できます。
修正ファイルのアップロードと本番確認
編集済みファイルをFTPでサーバーにアップロードします。上書き前にバックアップがあることを再確認してください。アップ後は本番サイトで表示、リンク切れ、レイアウトをチェックします。キャッシュが残る場合はブラウザのキャッシュをクリアしてください。
よくあるトラブルと対処
・文字化け:文字コード(UTF-8)を確認します。
・反映されない:キャッシュやファイル名の誤りを確認します。
・パーミッションエラー:FTPでファイル権限を確認し、必要なら変更します。
CMS(WordPress)の編集方法
概要
WordPressなどのCMSは管理画面から直接ページや投稿を編集できます。HTMLやCSSを知らなくても、ビジュアルエディタやブロック(Gutenberg)で直感的に作業できるのが特徴です。テーマやプラグインで編集できる範囲が変わるため、作業前にバックアップを取ると安心です。
管理画面にログインして編集する基本手順
- サイトの管理画面(例: yoursite.com/wp-admin)にログインします。
- 「固定ページ」や「投稿」から編集したい項目を選んで「編集」をクリックします。
- 文章や画像を変更し、「プレビュー」で確認したら「更新」を押します。
編集の種類と具体例
- ビジュアル(ブロック)エディタ:見出しや段落、画像ブロックをドラッグして配置します。初心者向けです。
- ページビルダー(例: Elementor):レイアウトを細かく調整できます。操作は直感的ですが、テーマとの相性に注意してください。
- プラグイン設定:お問い合わせフォームやSEOはプラグインの設定画面から編集します(例: Contact Form 7、Yoast)。
テーマやコードを編集する場合の注意
テーマ編集やCSS追加は「外観」→「カスタマイズ」や「追加CSS」から行います。テーマのファイルを直接編集する場合は子テーマを使って変更を残すことをおすすめします。
バックアップと復元
更新前にバックアップを取りましょう。ホスティングの自動バックアップやプラグイン(例: UpdraftPlus)を利用すると簡単です。
トラブル時の基本対処
編集後に表示がおかしいときは、キャッシュをクリアしてプラグインを一時停止して原因を切り分けます。権限で編集できない場合は管理者に問い合わせてください。
これらの流れを押さえておくと、WordPressでの編集がスムーズになります。
Webサイトのキーワード(SEO対策)の編集方法
なぜキーワードを編集するか
検索される言葉(キーワード)は、サイトを見つけてもらうための案内表示です。適切な言葉を使うと、検索結果で目立ちやすくなり、訪問者の目的と合った人を集められます。
WordPressでの編集方法
- サイトタイトル・キャッチフレーズ:管理画面→設定→一般で変更します。短くて分かりやすい表現を心がけてください。例:「横浜のパン屋|天然酵母パン」
- 投稿・固定ページのタイトルと見出し:編集画面でタイトル(H1)とH2を調整します。タイトルは検索キーワードを前に置くと効果的です。
- metaディスクリプション:SEOプラグイン(例:Yoast)やテーマの設定から入力します。120〜160文字を目安に、ページ内容を簡潔に伝えてください。
FTPで直接HTMLを編集する場合
- titleタグ:
タグ内に主要キーワードを含めます。例: <title>横浜のパン屋|天然酵母パン - 店名</title>
- meta description:
<meta name="description" content="ここに説明文">
を編集します。 - 見出し(h1/h2)と本文を整え、キーワードが自然に含まれるようにします。
キーワードの配置戦略(実践例)
- タイトル(最重要)
- H1(ページの主題)
- 最初の100語以内(本文冒頭)
- H2や小見出し(関連語)
- metaディスクリプション(クリックを誘う一文)
- 画像のalt属性にも短い語を入れる
例:主要キーワード「横浜 パン屋」→
タイトル:横浜のパン屋|天然酵母で作る毎日のパン
H1:横浜でおすすめのパン屋3選
冒頭文:横浜で美味しいパンを探すなら、天然酵母にこだわる当店へ。
チェックリストと注意点
- 主要キーワードは1~2語に絞る
- キーワードの詰め込みは避ける(不自然だと評価が下がります)
- 同じページで複数の異なる主要語を押し付けない
- 変更後は検索結果の表示(タイトル・スニペット)を確認する
この章を参考に、まずは1ページからキーワードを整理してみてください。小さな改善を積み重ねることで、見つけてもらいやすさが高まります。
編集時の注意点
バックアップは必須
編集を始める前に、必ずファイルとデータベースのバックアップを取ってください。具体例:FTPでファイルをローカルに保存、ホスティングのバックアップ機能やWordPressのバックアッププラグインを使う方法があります。復元手順を事前に確認しておくと安心です。
テスト環境で段階的に確認
直接本番サイトを編集せず、ステージング環境やローカルでまず試してください。変更は小さな単位で行い、1つずつ動作確認すると問題を特定しやすくなります。バージョン管理(例:Git)を使うと差分が分かりやすくなります。
キャッシュのクリアと複数端末での確認
編集後はブラウザキャッシュ、サーバーやCDNのキャッシュをクリアしてください。スマホ・タブレット・PC・異なるブラウザで表示と操作(リンク、フォーム、画像表示)を必ず確認します。表示崩れや動作不良を早く見つけられます。
SEO(キーワード)変更の注意点
キーワードはページの目的とターゲットに合わせて選びます。例:商品ページなら購入を意図した語句、コラムなら情報検索を意図した語句を選ぶと良いです。過度なキーワード詰め込みは避け、タイトル・メタ・見出し・本文の整合性を保ってください。URLを変更する場合は301リダイレクトを設定して、アクセスや検索順位の影響を最小限にします。CMSやテーマによって編集箇所が異なるため、不明点は専門家に相談することをおすすめします。
権限管理とログの記録
編集権限は必要最低限にし、強いパスワードや二段階認証を設定してください。誰がいつ何を変更したかを残すため、変更履歴や簡単なログをつけておくとトラブル対応が早くなります。
Webサイト編集に役立つツール・サービス
概要
Webサイト編集でよく使うツールを分かりやすく紹介します。目的別に選べば作業が楽になります。
テキストエディタ(例:VSCode, Sublime Text)
コードや文章の編集に使います。色分けや検索機能でミスを見つけやすく、拡張機能で機能を増やせます。
FTPソフト(例:FileZilla, WinSCP)
サーバーにファイルをアップロード・ダウンロードします。ドラッグ&ドロップで操作でき、公開作業が簡単です。
ローカル環境(例:XAMPP, Local)
実際の公開前に手元で動作確認できます。サーバーを真似た環境で安全に編集とテストが可能です。
CMS管理画面(WordPress等)
専門知識が少なくてもページ更新や画像差し替えができます。テーマやプラグインで機能を追加します。
バージョン管理(Git, GitHub)
変更履歴を残し、誤りを元に戻せます。複数人で共同作業する時に便利です。
ブラウザ開発ツール
表示の確認やCSSの一時編集、コンソールでのエラー確認に使います。問題箇所を素早く見つけられます。
バックアップ・監視サービス
定期バックアップや稼働監視でトラブルに備えます。自力で対応が難しい場合は外部に依頼しましょう。
外部業者・保守サービス
難しい改修やセキュリティ対応は専門業者に依頼できます。コストと必要性を比較して検討してください。
まとめ:自分で編集する際の流れとコツ
1. 目的と変更範囲を決める
まず何を変えるのか、目的(情報更新/デザイン修正/SEO強化)と影響範囲を明確にします。例:トップページのバナー文言変更なら部分的、サイト構造の変更なら広範囲です。
2. 編集方法を選ぶ
小さな文言や画像差し替えはCMS(例:WordPress)で素早く行います。HTMLやCSSを直接編集すると細かい見た目調整ができます。FTPはサーバーにファイルをまとめて置くときに使います(FTP=ファイル転送の仕組み)。作業前に必ずバックアップを取りましょう。
3. 編集→テスト→本番反映→SEO確認のサイクル
ローカルやステージング環境で編集し、リンク切れ、表示崩れ、フォーム動作、スマホ表示を確認します。問題なければ本番へ反映し、タイトルやメタ説明、URL(スラッグ)などSEO要素を最終チェックします。
4. トラブル時の対処
表示が崩れた・消えた場合はバックアップから復元します。ログやブラウザの開発者ツールで原因を調べ、分からないときはホスティング会社や専門家に相談してください。
5. 日常運用のコツ
作業ログを残し、変更は小分けに反映します。優先はユーザーの見やすさと読みやすさです。定期的にバックアップとSEOの見直しを行えば、安全かつ効果的に運用できます。