個人が知っておくべきホームページ作り方と運用の基本

目次

はじめに

「ホームページを作りたいけれど、何から始めればいいか分からない…」と感じていませんか?

この章では、本書の目的と読み方、想定する読者を丁寧に説明します。本書は主に以下の方を想定しています。

  • 個人事業主やフリーランスで自分の紹介ページを作りたい方
  • 趣味や活動のために情報発信を始めたい方
  • 自分で作って運営・集客まで試したい初心者〜中級者

本書を読むと、ホームページ作成の全体像がつかめます。具体的には、必要なもの、作り方の種類、ツールの選び方、費用の目安、運用や集客の基本まで順を追って学べます。

読み方のヒント:最初は第2章〜第5章を順に読むと全体像がつかめます。作り方を決めたら、第7章の具体手順に沿って実際に作ってみてください。時間がない場合は、目次で必要な章だけを参照しても問題ありません。

まずは「どんな目的でサイトを作るか」を明確にすると準備がスムーズになります。次章から具体的に進めていきましょう。

ホームページ作成の全体像と必要なもの

全体像

ホームページを作るときは、住所と建物と中身がそろっているイメージです。ドメインが住所、サーバーが建物、ホームページ本体が中に置く資料や展示です。これらを準備してつなげると、インターネット上で公開できます。

必要なもの

  • サーバー(インターネット上の建物): ファイルやデータを置く場所です。レンタルサーバーは初心者に扱いやすく、クラウドはアクセス増加に強い特徴があります。
  • ドメイン(ネット上の住所): example.com のような名前です。覚えやすく、事業名やサービス名に合うものを選びます。
  • ホームページ本体(中身): ページの文章、画像、機能(問い合わせフォームなど)です。作り方は手動で組む方法や、管理画面で作る方法があります。

基本的な流れ

  1. 目的を明確にする(名刺代わり、商品紹介、ブログなど)
  2. サーバーを契約する
  3. ドメインを取得する
  4. ドメインとサーバーをつなげる(設定)
  5. ホームページの内容を作り、公開する
  6. 動作確認と定期的な更新を行う

選び方のポイント

  • 目的に合わせて選ぶ(シンプルな会社案内なら安めで十分、集客が目的なら拡張性を重視)
  • 維持費やサポートの有無を確認する
  • スマホ対応とバックアップ手段を用意する

この章で全体像と準備物を理解すれば、次の章で具体的な作り方を選びやすくなります。

ホームページ作成方法の種類と特徴

個人でホームページを作る代表的な方法は主に3つあります。それぞれ特徴や向き不向きがあるので、目的やスキルに合わせて選びましょう。

1. コードでゼロから作る(HTML/CSS/JavaScript)

  • 特徴:自由度が高く、細かいデザインや動作を自分で決められます。独自の見た目や特殊な機能を実装したい場合に向いています。
  • メリット:ほぼ制限なく作れる・学びが深まる。
  • デメリット:制作に時間がかかり、Webの知識が必要です。保守も自分で行います。
  • 向いている人:プログラミングを学びたい、完全オリジナルにしたい方。

2. WordPressで作る(無料のCMS)

  • 特徴:管理画面からページを作成・更新できます。テンプレートやプラグインが豊富で機能追加が簡単です。
  • メリット:専門知識が少なくても見た目や機能を拡張できる・記事更新が楽。
  • デメリット:設定や管理は必要で、セキュリティ対策を行う必要があります。
  • 向いている人:ブログや情報発信、将来機能を増やしたい方。

3. ホームページ作成ツールを使う(Wix、Jimdoなど)

  • 特徴:ブラウザ上で直感的に作れ、テンプレートが豊富です。プログラミング不要で短時間に公開できます。
  • メリット:手軽に始められる・運用が簡単。
  • デメリット:細かいデザインや特殊機能の追加が難しい場合があります。独自性を出しにくいことがあります。
  • 向いている人:早く簡単にサイトを持ちたい初心者や名刺代わりのページが欲しい方。

おすすめはWordPress、その理由

ホームページ作成で特におすすめしたいのはWordPressです。初心者でも始めやすく、低コストで拡張性が高いため、個人サイトから商用サイトまで幅広く使えます。

主な理由

  • 使いやすさ
  • 管理画面が分かりやすく、記事作成や固定ページの編集が直感的にできます。レンタルサーバーの「ワンクリックインストール」も多く、導入のハードルが低いです。
  • 低コストで運用できる
  • 基本は無料のソフトです。必要なのはレンタルサーバー代とドメイン代だけで、月数百円〜の運用も可能です。
  • 拡張性が高い
  • テーマやプラグインでデザインや機能を自由に追加できます。予約機能やネットショップなど、後から機能を増やしやすいです。
  • SEO・運用面で有利
  • URLやタイトル、メタ情報を細かく設定できます。バックアップやセキュリティ対策の選択肢も豊富です。

導入の大まかな流れ

  1. 目的とターゲットを決める
  2. レンタルサーバーとドメインを契約する
  3. WordPressをインストールし、初期設定を行う(サイト名・パーマリンク等)
  4. テーマを選び、必要なプラグインを導入する(バックアップ・セキュリティ・SEOなど)
  5. 固定ページ(会社情報、問い合わせ等)と記事を作成して公開する
  6. 定期的に更新・バックアップ・プラグインの更新を行う

他サービスとの比較

WixやJimdoは操作が簡単で短時間で公開できますが、独自ドメイン運用や高度な機能を求めると費用がかさむ場合があります。将来的に機能を増やしたいならWordPressが長期的に有利です。

まずは小さく始めて、必要に応じて機能を増やす使い方をおすすめします。

作成時のポイントと注意点

まず目的とターゲットを決める

誰向けに何を伝えたいかを最初に決めます。例えば店舗なら「来店促進と地図」「問い合わせのしやすさ」、ブログなら「読者像と更新頻度」を明確にします。目的が明確だと必要なページや導線が見えてきます。

更新のしやすさを優先する

継続できる仕組みを選びます。自分で頻繁に更新するならCMS(例:WordPress)が便利です。更新が少ない場合はテンプレートで作る静的ページでも十分です。更新担当者の負担を減らす工夫(マニュアルや投稿テンプレート)を用意します。

SEOの基本を押さえる

タイトル(ページごと)、説明文(meta description)、見出しを分かりやすく書きます。検索キーワードを意識しつつ、読者に役立つ内容を優先します。内部リンクで関連記事をつなげると回遊率が上がります。

デザインと機能の選び方

既存テンプレートやプラグインを活用しつつ、目的に合う機能だけを入れます。スマホ表示(レスポンシブ)は必須です。読みやすい文字サイズ、余白、色使いを心がけます。

セキュリティとバックアップ

定期的なバックアップとログインの強化(パスワード管理や二段階認証)を行います。アップデートを怠ると不具合や侵入のリスクが高まります。

公開前のチェック

リンク切れ、誤字、表示崩れを確認します。ページ速度も簡単に測り、遅ければ画像圧縮や不要なスクリプトを見直します。

小さな工夫で差が出る

お問い合わせフォームを簡潔にする、電話番号はクリックで発信できるようにするなど、訪問者の行動を意識した設計を行ってください。

費用と運用について

主な費用項目

  • ドメイン:年額で約1,000〜2,000円が一般的。短めのドメインや特殊なTLDは高くなることもあります。
  • レンタルサーバー:共用なら月300〜1,000円、ビジネス向けやVPSは月1,000円〜数千円。
  • WordPress本体:基本無料。テーマやプラグインは無料と有料があり、有料は数千〜数万円のものもあります。
  • SSLやバックアップ:多くのサーバーが無料SSLを提供しますが、自動バックアップや復元は有料の場合があります。

費用の目安(例)

  • 個人ブログ:ドメイン約1,500円/年+サーバー月500円=年間約7,500円程度。
  • 小規模ビジネス:ドメイン1,500円+サーバー月1,500円+有料テーマ・プラグイン費=年間数万円になることが多いです。

無料ツールの注意点

WixやJimdoの無料プランは手軽ですが、独自ドメイン利用や広告非表示、追加機能は有料になります。将来の拡張を考えると、最初から独自ドメインと柔軟なサーバーを選ぶほうが長期的に安く済む場合があります。

運用のポイント

  • 定期的な更新(WordPress本体・テーマ・プラグイン)は必須です。
  • バックアップを自動化すると復旧が楽になります。
  • セキュリティ対策(ログ監視・強固なパスワード)を取り入れてください。
  • コンテンツ更新や解析に時間を割くと効果が出ます。月に30分〜数時間の作業が目安です。

節約と投資のバランス

初めは安い共用サーバーで始め、アクセス増や機能が必要になったら上位プランへ移行すると良いです。重要な場面(決済や大量アクセス)は信頼できる環境へ投資することをおすすめします。

個人ホームページの具体的な作成手順(WordPress例)

1. 目的とターゲットを明確にする

まず何のために作るか、誰に見てほしいかを短く書き出します。目的が決まれば必要なページやデザインが決まります。

2. レンタルサーバーを契約する

初心者には管理画面が分かりやすいロリポップやさくらインターネットがおすすめです。プランは月額料金と容量、メール機能を確認します。

3. ドメインを取得する

ムームードメインやバリュードメインで取得します。サイト名に近い短い英数字が分かりやすいです。

4. WordPressをインストールする

多くのサーバーは「簡単インストール」機能を提供します。管理画面でドメインを選び、WordPressをワンクリックで入れます。手動でもFTPとデータベース設定で可能です。

5. テーマを選ぶ

無料テーマ(例:Cocoon)や有料テーマを選びます。見た目とスマホ対応を確認して有効化します。

6. 必要なページを作成する

プロフィール、サービス(事業内容)、ブログ、問い合わせフォームは最低限作ります。問い合わせはプラグイン(例:Contact Form 7)で簡単に作れます。

7. 初期設定と運用準備

パーマリンクを「投稿名」に設定し、SEO用プラグイン(例:All in One SEO)を入れます。セキュリティとバックアップのプラグインも導入してください。公開前にスマホ表示とリンクを確認します。

これで公開して運用を始めます。まずは情報を少しずつ増やし、読者の反応を見ながら改善していくとよいです。

運用・集客のコツ

はじめに

サイトは公開して終わりではありません。充実させ、定期的に手を入れることでアクセスが増えます。ここでは具体的な実践ポイントを分かりやすく解説します。

サイトを充実させる

トップページと固定ページ(プロフィール、サービス、お問い合わせ)を整え、訪問者が欲しい情報にすぐ辿り着ける導線を作ってください。記事は具体例や画像を使い、読みやすくします。

定期的な更新

週1回〜月2回を目安に新しい記事や既存記事の見直しを行ってください。更新の習慣が検索エンジンやリピーターの評価を高めます。

タイトルと説明文の最適化

検索されそうな言葉(キーワード)を意識して、自然な文章でタイトルと説明文(メタディスクリプション)を書きます。例:「簡単ダイエットレシピ|忙しい朝でも作れる3品」など、何が得られるかを明確にしてください。

SNSや他サイトとの連携

記事をSNSで定期的にシェアし、関連のあるサイトやブログと相互リンクやゲスト投稿でつながってください。SNSには短い説明と誘導リンクを付けると効果的です。

アクセス解析で改善する

流入元、滞在時間、人気ページを確認して、良い点は伸ばし、改善点は修正してください。具体的な数字を見ながら仮説を立て、少しずつ改善を繰り返します。

継続的なSEO対策

内部リンクを整え、画像は軽くし、モバイル表示を確認してください。内容の質を高めることが最も重要です。

継続のための工夫

無理のない更新計画を作り、小さな目標を設定してください。予約投稿やテンプレートを使えば負担を減らせます。

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