広島大学で学ぶweb of scienceの基礎と活用法完全ガイド

目次

はじめに

ブログの記事をどう書けばいいかわからない」「記事がうまくまとまらない……」というような疑問や悩みをもっていませんか?本資料は、広島大学でWeb of Science(WoS)を使う際の道しるべとして作成しました。学生・教職員が研究や学修で必要な文献を効率よく見つけ、引用を追い、参考文献リストを整えるための情報を分かりやすくまとめています。

  • 何が学べるか:WoSの基本、アクセス方法、論文検索から入手までの流れ、キーワード検索のコツ、引用管理ツールとの連携、講習やサポート情報、活用事例、関連データベースとのつながりまで幅広く扱います。
  • 誰に向くか:広島大学の学生・大学院生・教職員が主な対象です。研究初心者の方にも使いやすいよう手順を丁寧に示します。
  • 使い方の進め方:まず第2章でWoSの全体像をつかみ、第3章以降で具体的な操作や工夫を順に学べます。実際の検索例や引用管理の実践も含め、すぐに役立つ内容を目指しました。

この章では全体の目的と構成を示しました。次章から具体的に始めていきましょう。

Web of Scienceとは何か

簡単な説明

「Web of Science(WoS)」は、学術論文を横断的に検索できるデータベースです。雑誌論文や会議録などの書誌情報に加え、論文同士の引用関係(誰が誰を引用しているか)を確認できます。研究分野の全体像や重要な論文を見つけるときに役立ちます。

主な機能

  • 検索:著者名やキーワード、雑誌名などで絞り込めます。
  • 被引用数の確認:ある論文がどれだけ参照されているかを知れます。
  • 研究トレンド把握:特定のテーマの増減や注目論文をたどれます。
  • メタデータの出力:参考文献リストや引用情報をエクスポートできます。

具体例でイメージ

ある分野の代表的な論文を見つけ、その論文を引用している最新研究をたどれば、現在の研究動向がわかります。著者名で検索して、自分の文献リストを整理することも簡単です。

広島大学での利点

本学はWoSに契約しており、学内ネットワークやリモートアクセスで利用できます。学外からでもログインすれば利用可能で、検索結果を保存したりエクスポートして研究に活用できます。

利用時の注意

WoSは収録範囲が広い一方で、英語中心の文献を多く含みます。日本語文献や分野によっては別のデータベースも併用するとより充実した情報が得られます。

広島大学でのWeb of Science利用方法

学内ネットワークからの利用

広島大学のキャンパス内(有線・無線)に接続すれば、特別な手続きなしでWeb of Science(WoS)に直接アクセスできます。まず学内のPCやキャンパスWi‑Fi(eduroamなど)に接続し、図書館サイトやWoSのURLへ移動してください。大学の契約に基づき、フルテキストや検索機能が利用可能です。

学外からのリモートアクセス

自宅や学外から利用する場合は、図書館のリモートアクセス(VPNや学内認証経由)を使ってください。図書館の「学外アクセス」ページからログインし、大学のIDで認証すると、学内と同じ権限でWoSを利用できます。手順は図書館サイトに詳しい案内があります。

図書館ウェブサイトの活用

図書館のデータベース一覧からWoSを探すと、学内外用の接続リンクや利用説明がまとまっています。使い方ガイドやFAQ、検索のコツへのリンクもあり、初めての方でも迷わず使えます。

利用時の注意と問い合わせ先

ログインが切れた時は再度認証してください。フルテキストが見つからない場合は図書館の資料取り寄せや、教員・研究支援窓口に相談するとよいです。操作で困ったら図書館のヘルプデスクへ連絡してください。

論文の検索と入手の流れ

WoSで見つけた論文は、大きく次の3段階で入手できます。

1. オンラインでの入手

  • 検索結果から論文タイトルをクリックし、まず「Full text」やDOIリンクを探します。出版社のページや機関リポジトリでPDFを直接ダウンロードできることが多いです。
  • 手順の例:WoS→論文ページ→DOIをクリック→出版社サイトでPDFボタンを押す。
  • アクセス制限がある場合は、広島大学のシングルサインオンやVPNで認証すると閲覧できることがあります。

2. 広島大学での印刷物入手

  • 大学図書館の蔵書検索(OPAC)で雑誌や巻号の所蔵を確認します。所蔵があれば閲覧やコピーの手続きができます。
  • 図書館の利用方法や開館時間、複写サービスの案内に従って請求してください。

3. 他機関経由での取り寄せ

  • 大学に所蔵がない場合は、他大学や国立国会図書館からの文献複写・取り寄せ(図書館間貸借)を申請します。
  • 申請フォームにタイトル・著者名・発行年・DOIを正確に記入してください。所要日数や有料の可能性があるため事前に確認しましょう。

実用的なコツ:論文のDOIや正確なタイトルを控えておくと手続きが速く済みます。閲覧できないときは図書館の窓口に相談すると支援を受けられます。

キーワード検索とシソーラスの活用

検索キーワードの基本

効率よく文献を見つけるには、最初に自分の研究の核心を短い語句で表します。主要語(主題)と補助語(対象・方法・期間など)に分けると組み立てやすくなります。例:主題=「情報学」、対象=「教育」、方法=「ケーススタディ」など。

日本語と英語の使い分け

データベースによっては英語文献が中心です。日本語で考えた後、必ず英語の同義語や関連語を用意しましょう。例:「情報学」→”information science”、”informatics”。英語語順や複数形にも注意してください。

シソーラス(類語・上位語・下位語)の探し方

シソーラスは用語の関係を示す辞書です。学術データベースに搭載されている場合、推奨語や関連語を教えてくれます。ない場合は専門書やレビュー論文のキーワード欄を参考にすると良いです。

実践テクニック

  • ブール演算子(AND/OR/NOT)で語を組み合わせます。ANDで絞り、ORで広げます。
  • フレーズ検索(” “)で正確な語順を検索します。
  • ワイルドカード(*や?)で語尾の変化を拾います。

検索の組み立て例(情報学×教育)

1) “information science” AND education
2) (“information science” OR informatics) AND (education OR teaching)
最初は広めに検索し、得られたキーワードを増やして再検索すると効果的です。

絞り込みと見直し

検索結果を数件見て、よく使われる語や見当違いの語を整理します。重要な論文のキーワードや抄録から新しい語を抜き出し、検索式に追加しましょう。

引用管理ツールと参考文献リスト作成

はじめに

広島大学では、Web of Science(WoS)と連携する文献管理ツール(例:EndNote Basic)が利用できます。検索結果を効率よく整理し、論文執筆時に必要な参考文献リストを自動で作成できます。

EndNote Basicの基本操作

  1. アカウント作成:大学の契約に基づきアクセスし、アカウントを作ります。ログイン後、ライブラリ(グループ)を作って論文を分類できます。
  2. 書誌情報の取り込み:WoSで「Save to EndNote Online」や「Export」を選ぶと、メタデータが自動的に取り込まれます。小さな手作業は、重複削除や著者名の整形です。

参考文献リストの自動作成

Word用のプラグインを使うと、本文中に挿入した引用から指定スタイル(APA、JIS、Natureなど)で参考文献リストを自動生成できます。スタイルを切り替えれば書式を一括変更できます。

共同作業と同期

ライブラリを共有して共同研究者と文献を共有できます。同期機能で複数デバイスの内容を揃えられます。

注意点とコツ

  • メタデータが不完全な場合は手動で補正してください。
  • 複数人が編集する際はグループ分けで整理すると混乱を避けられます。
  • 引用スタイルは投稿先に合わせて事前に設定しておくと便利です。

サポート情報・講習会

概要

広島大学図書館は、Web of Science(WoS)利用者向けの支援を充実させています。使い方の案内、機能拡充の情報、そして定期的な講習会を通じて、効率よく論文検索や引用分析を行えるようサポートします。2025年9月にはクラリベイト社によるWoS講習会の案内が公開され、最新機能や活用法を学べる機会が提供されています。

図書館のサポート内容

  • ガイドページ:基本操作やよくある手順を丁寧に解説したページを用意しています。
  • FAQと操作マニュアル:ログインやアクセス方法、検索のコツなどを掲載しています。
  • 個別相談:履修や研究テーマに応じた検索支援を受けられます。対面またはオンラインで予約できます。
  • メール・窓口対応:不具合やアクセス権の問題は図書館の窓口かメールで相談してください。

講習会(クラリベイト社)について

  • 内容:基本検索、引用分析、アラート設定、インパクト指標の見方など、実務に直結する内容が中心です。
  • 形式:オンラインまたは対面で開催されることが多く、実習を含む場合があります。
  • 対象:学部生・大学院生・教員・研究者など、幅広い利用者が参加できます。

参加方法と準備

  1. 図書館ウェブサイトで開催案内を確認し、参加登録を行ってください。
  2. 事前にWoSアカウント(または広島大学の認証)でログインできるか確認します。オフキャンパスからはVPNやプロキシが必要な場合があります。
  3. 研究テーマや気になる論文を用意すると、講習で実践的に学べます。

よくあるトラブルと対処法

  • アクセスできない:学内IPまたはVPNの確認、ブラウザのキャッシュクリアを試してください。解決しない場合は図書館へ連絡を。
  • 講習の定員超過:キャンセル待ちや次回開催の案内を確認しましょう。

活用のコツ

  • 講習はハンズオンで学ぶと理解が深まります。質問を準備して参加してください。
  • 講習後は個別相談を利用し、実際の研究に合わせた検索戦略を作成すると効果的です。

研究事例と活用例

事例1:キーワード分析(広島大学の例)

広島大学の研究者は “Chaos” と “Chaotic” をキーワードにWeb of Scienceで検索し、年代別の論文数や共起語(よく一緒に出る語)を比較しました。結果として、用語の使われ方の変化や分野横断的な広がりが見え、研究動向の把握に役立ちました。

事例2:トレンド把握と可視化

期間ごとの発表数をグラフ化し、増減の波を視覚化します。ワードクラウドやネットワーク図を作ると、注目語や研究コミュニティの構造が直感的にわかります。

事例3:引用と共同研究の分析

被引用数や共著者ネットワークを調べると、影響力のある研究や連携の中心人物がわかります。研究資金配分や共同研究の相手選びに活用できます。

実務的な手順とポイント

  • キーワードは類義語やスペル違いを含める。例:Chaos/Chaotic
  • フィルタで分野や期間を絞る
  • 可視化は単純なグラフから始める

注意点

データは収録範囲と索引語に依存します。解釈は慎重に行い、必要なら専門家と相談してください。

関連データベースとの連携

概要

Web of Science(WoS)だけでなく、CiNii Research、Scopus、大学OPACなどと連携すると、研究情報を効率よく集められます。分野や目的に合わせて使い分けると、見落としを防げます。

主な連携先と特徴

  • CiNii Research:日本語資料や学会誌を探すときに便利です。国内研究の把握に向きます。
  • Scopus:被引用数や網羅性で強みがあります。国際文献の横断検索に適します。
  • OPAC(図書館蔵書):書籍や学位論文の所在確認に使えます。

使い分けのポイント

研究の目的(国内動向把握/国際比較/書籍情報)で優先先を決めます。最初にWoSで網をかけ、必要に応じてCiNiiやScopusで深掘りすると効率的です。

実際の連携例(手順)

  1. WoSでキーワード検索し、関連論文をピックアップします。
  2. 必要ならScopusで同一キーワードを検索し、引用や被引用を確認します。
  3. 国内事情や日本語文献はCiNiiで補完します。
  4. 資料はOPACで所在を確認し、入手方法を確かめます。

データ取り込みと管理

検索結果はCSVやRIS形式でダウンロードし、EndNoteやZoteroなどの引用管理ツールへ取り込みます。これで参考文献リスト作成が楽になります。

注意点

同一論文が複数のデータベースに重複して登録されることがあります。重複を確認して整理してください。

まとめと今後の活用

本章の目的

広島大学でのWeb of Science(WoS)の使い方を振り返り、今後の実践的な活用法を提案します。初心者から上級者まで役立つ具体的な行動に絞って説明します。

振り返り(短く)

WoSは論文の検索・取得・引用管理・分析を一貫して支援します。図書館のサポートや講習会を利用すると、初めての方でも効率よく使えます。

すぐできる次の一歩(例)

  • アラートを設定して新着論文を受け取る
  • 検索式を保存し、定期的に更新する
  • 気になる論文をコレクションに保存して整理する
  • EndNoteやMendeleyにエクスポートして引用管理する

中長期の活用法

  • 引用分析で研究の影響力を把握する
  • 共同研究者の文献リストを共有して研究を効率化する
  • 学内講習を受けて高度な検索や分析手法を学ぶ

活用のコツ

キーワードは具体例を入れて絞り込みます(例:\”環境化学 AND 微生物\”)。検索結果は並べ替えやフィルタを活用して、重要な論文を優先的に確認してください。

最後に
日々の研究で少しずつWoSを使いこなすと、文献探しが格段に楽になります。図書館の相談窓口や講習会を活用して、着実にスキルを伸ばしてください。

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