awsフリートマネージャーの基本と運用をわかりやすく解説

目次

はじめに

「ブログの記事をどう書けばいいかわからない」「記事がうまくまとまらない……」というような疑問や悩みをもっていませんか?本記事では、AWS Systems Managerのフリートマネージャー(Fleet Manager)について、実務に役立つ情報をやさしく解説します。

Fleet Managerは、AWS上のサーバだけでなくオンプレミスのサーバも含めて、安全に一元管理できるツールです。リモートでの操作やファイル管理、状態確認をブラウザから行えるため、手作業の手間を減らし運用を効率化できます。

この記事では次の点を扱います:
– Fleet Managerの概要と主な機能
– マネージドノードの準備と導入手順(EC2の具体例を含む)
– 運用で得られるメリット
– Session Managerとの違いや連携方法

対象は、サーバ運用や運用自動化に関心のある方、クラウドやオンプレミスを混在で運用している技術者や管理者です。基本的なAWS操作の知識があれば読み進められます。この記事を読めば、Fleet Managerを導入して日々の運用をもっと安全で楽にするイメージがつかめるはずです。

フリートマネージャーとは?

概要

フリートマネージャー(Fleet Manager)は、AWS Systems Managerの機能の一つで、クラウド(例:EC2)とオンプレミス両方のサーバを一つの画面から安全に管理できるツールです。複数台のサーバ状態をまとめて確認したり、リモート操作をブラウザ経由で行ったりできます。

主な特徴

  • ポート開放やグローバルIPが不要で、Webブラウザから安全に接続できます。
  • マネージドノードとして登録すれば、OSに直接ログインせずにファイル転送やプロセス確認、サービス操作が行えます。
  • 各ノードの状態やインベントリ情報(ソフトウェアや設定)を一画面で確認できます。

利用イメージ(具体例)

  • EC2インスタンスと社内サーバを同じコンソールで一覧管理。ログ確認や設定変更をブラウザで完結できます。
  • 遠隔地のサーバでログを確認し、必要なファイルをアップロードするなどの保守作業を安全に実行できます。

なぜ使うか

手間を減らし、ネットワーク設定を簡素化しつつ、安全に多数のサーバを一元管理したい場合に役立ちます。

フリートマネージャーでできること・主な機能

概要

フリートマネージャーは、複数のサーバをブラウザ上で一元管理できるツールです。日常の運用作業を簡潔にし、手作業のミスを減らせます。以下で主要な機能を分かりやすく説明します。

ファイルシステム管理

  • インスタンス上のファイルを一覧表示し、閲覧・ダウンロード・アップロードができます。例えばログファイルをブラウザで開いて問題箇所を確認できます。
  • 権限のあるユーザーはファイル編集や削除も行えます。操作はGUIで直感的です。

パフォーマンス監視

  • CPU、メモリ、ディスク使用率などのリソースを可視化します。グラフ表示で変化を追いやすいです。
  • 異常な負荷や急激な利用増加を素早く把握でき、対応優先度を判断できます。

プロセス管理

  • 実行中プロセスの一覧を見て、詳細(PIDや起動ユーザー、コマンドライン)を確認できます。
  • 必要に応じてプロセスを停止・再起動できます。サービスのトラブル切り分けに便利です。

Windows/Linux両対応

  • 両OS上で同様の操作が可能です。管理画面の違いを気にせず統一した運用ができます。

トラブルシューティングとリモート接続

  • サーバ単位でログ確認や設定確認が行えます。問題箇所を特定して対処できます。
  • RDPやSSH接続はセッションマネージャーと連携して、ブラウザ上から安全に接続できます。鍵情報を直接扱わずに接続できるため、操作が簡単で安全です。

利用イメージ(簡単な例)

1) 異常な負荷をグラフで検知
2) 該当サーバのログをファイルビューアで確認
3) 必要ならプロセスを停止して原因を切り分け
この流れをブラウザだけで完結できます。

マネージドノードの前提条件・準備

概要

フリートマネージャーで操作するためには、対象のインスタンス(マネージドノード)で事前準備が必要です。本章では、何を用意すればよいかをわかりやすく説明します。

必要なIAMロールと権限

・インスタンスに“インスタンスプロファイル(IAMロール)”を割り当てます。これはインスタンスがAWSのサービスにアクセスするための身分証明です。
・代表的なポリシー例:AmazonSSMManagedInstanceCore(EC2向けの基本ポリシー)をアタッチします。

SSM Agentの確認

・多くの公式AMIにはSSM Agentがプリインストールされていますが、念のため起動・バージョンを確認してください。手動でインストール・更新も可能です。

ネットワーク要件

・SSMはアウトバウンドでHTTPS(ポート443)を使います。インターネット経由でも、VPCエンドポイント(プライベート接続)でも構いません。
・例:東京リージョンのプライベートサブネットに配置する場合は、NATゲートウェイ経由かSSM用のVPCエンドポイントを用意します。

実例(参考)

・Windows Server 2025(東京リージョン、プライベートサブネット)でSSM Agentがプリインストール済み、インスタンスプロファイルにAmazonSSMManagedInstanceCoreを割り当て、NAT経由で443通信が可能な構成。

チェックリスト

  1. インスタンスにインスタンスプロファイルが割り当てられている
  2. SSM Agentがインストール・起動している
  3. アウトバウンド443の通信経路がある(NATまたはVPCエンドポイント)
  4. OSやAMIの互換性を確認する

よくあるトラブルと対処

・SSMに接続できない場合は、エージェントのサービス状態、IAMロール、ネットワークの順に確認してください。ログを確認すると原因がわかる場合が多いです。

導入・設定手順(EC2インスタンスの例)

はじめに

この章では、EC2インスタンスをAWS Systems Managerのフリートマネージャーで管理できるようにする具体的な手順を紹介します。大まかな流れは5つです。

1. EC2インスタンスを作成

通常の手順でインスタンスを作成します。AMIは最新のものを選び、セキュリティグループで必要なアウトバウンド(HTTPS)を許可しておいてください。

2. 必要なIAMロールをアタッチ

インスタンスにIAMインスタンスプロファイルを割り当て、AmazonSSMManagedInstanceCore ポリシーを持つロールをアタッチします。これによりSSMサービスがインスタンスを操作できます。

3. SSM Agentの確認

多くの公式AMIはSSM Agentをプリインストールしています。インストール済みか確認し、未導入ならOSに応じてパッケージをインストールして起動してください(例:Amazon LinuxやUbuntuのパッケージコマンド)。

4. ネットワーク経路(SSMエンドポイント)を確保

インスタンスはSSMのエンドポイントへ到達できる必要があります。インターネット経由でHTTPS通信が可能なら問題ありません。プライベート環境ではVPCエンドポイント(com.amazonaws..ssm / ssmmessages / ec2messages)を作成してください。

5. Systems Managerコンソールで確認

AWSコンソールのSystems Manager → Fleet Manager(またはManaged instances)を開き、該当インスタンスが『managed』かつ『Online』になっているか確認します。状態が良ければ、Webコンソールからファイル参照やプロセス表示、ログ閲覧などの操作が可能になります。

よくあるトラブルと確認ポイント

・IAMロールが正しく付与されているか
・SSM Agentが起動しているか
・エンドポイントへの通信が遮断されていないか
以上を順に確認すると、ほとんどの場合は解決します。

フリートマネージャー運用のメリット

セキュリティの強化

フリートマネージャーはサーバにパブリックIPを割り当てず、ポートの開放も不要にします。そのため外部からの攻撃面を減らせます。例えば、踏み台サーバやVPNを用意する手間を減らし、公開ポートによるリスクを避けられます。

運用監視の効率化

複数のサーバの状態やパフォーマンスを一覧で把握できます。問題のあるサーバをすばやく特定し、リモートでコマンド実行やログ確認ができます。日々の障害対応時間を短縮し、運用負荷を下げます。

コスト削減

多くの基本機能は追加費用なしで利用できます。専用の監視ツールや高価なアクセス管理を導入する前に、まずフリートマネージャーで運用を合理化できます。小規模環境でも効果を感じやすいです。

運用自動化への拡張

他のマネージド機能と組み合わせて、パッチ適用や設定変更を自動化できます。手作業を減らし、人為的ミスを抑えられます。定期的な保守作業はスケジュール化して自動実行できます。

監査性と可用性の向上

実行した操作の記録を残せるため、誰がいつ何を行ったかを確認できます。可用性の高い運用を実現し、問題発生時の原因追跡が容易になります。

セッションマネージャーとの違い・連携

概要

セッションマネージャーは主に安全なリモート接続(SSH/RDP代替)を提供します。一方、フリートマネージャーは複数ノードの監視、ファイル操作、プロセス管理など運用作業を総合的に支援します。

主な違い(簡単な比較)

  • セッションマネージャー:対話的なシェルやデスクトップ接続、ポートフォワーディング、監査ログが得意。
  • フリートマネージャー:ダッシュボードで複数インスタンスの状態確認、ファイル転送、プロセスの一覧・操作、定型作業の実行が得意。

連携方法と活用例

  1. 問題の切り分け:フリートマネージャーで異常を検知し、該当ホストを特定。必要ならその画面からセッションマネージャーで直接シェルを開き調査します。
  2. エスカレーション:自動監視でログを確認し、対話が必要な場合はセッションを起動して詳細対応します。
  3. 権限と監査:両者ともSSM Agentと適切なIAM権限が必要です。セッションは操作履歴が残るため、監査要件にも対応します。

実務上の注意点

  • 事前にSSM Agentが全ノードに導入されていることを確認してください。
  • 最小権限のIAMロールを割り当て、操作ログを有効にしてください。

このように、フリート管理とセッション接続を組み合わせることで日常運用の効率と安全性を同時に高められます。

まとめ

フリートマネージャーは、AWS(およびオンプレミスを含む)で稼働するサーバ群を安全かつ効率的に一元管理できる機能です。リモート操作・ファイル転送・ログ確認などをブラウザやコンソールから行え、個別のSSH鍵配布や踏み台サーバの運用負荷を減らします。

主な利点は次のとおりです。
– 運用負荷の軽減:ブラウザやAWSコンソールで作業を完結できます。例:OSパッチ適用作業を一元化できます。
– コスト削減:踏み台や専用ツールの維持費が減ります。
– セキュリティ向上:アクセス制御や操作ログで監査がしやすくなります。

導入は比較的容易です。まずは少数のEC2インスタンスでパイロットを行い、IAMロールやSSMエージェントの設定を確認してください。運用に慣れたら範囲を広げ、効果を数値で把握すると検討判断がしやすくなります。

AWS環境の運用で課題を感じているなら、まずは試してみる価値があります。導入によって日々の作業が確実に楽になります。

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