はじめに
この記事の目的
「ホームページ アクセス数 調べ方」を探している方へ向けて、必要な知識と実践手順をやさしくまとめました。初心者でも実際に確認できるよう、用語解説からツールの使い方、競合調査、運用のコツまで段階的に説明します。
想定読者
- 自分のホームページの反応を知りたい個人・小規模事業者
- アクセス解析をこれから始める方
- 競合サイトの状況を把握したい方
本書の構成と読み方
第2章から第9章までで、基礎用語、主なツール、具体的な確認手順、競合調査、運用のコツ、よくある質問、ブログ化のポイントを順に解説します。まずは第2章で基礎を押さえると、後の章が読みやすくなります。
読む前の準備
できればサイト管理者のアカウント(GoogleアナリティクスやSearch Console)を用意してください。アカウントがなくても概要は理解できます。
この章を読めば、全体の流れと各章の役割がつかめるはずです。
アクセス数とは?基本用語の解説
ホームページの「アクセス数」は、サイトの利用状況を表す基本的な指標です。ここでは代表的な用語をやさしく説明します。
ページビュー(PV)
ページが表示された回数です。例:1人が3つの記事を読めばPVは3になります。ページの再読み込みもカウントされることがあります。
ユーザー数(UU)
特定期間内にサイトを訪れた人の数です。同じ人が何度訪れても基本は1としてカウントします。ただし、別の端末を使ったりブラウザの設定で同一人物が別扱いになることがあります。
セッション(訪問回数)
1回の訪問のまとまりです。通常、一定時間(多くは30分)操作がなければセッションが切れます。午前と午後に別々に訪れればセッションは2になります。
関連指標(簡単に)
- 滞在時間:そのページにどれだけ滞在したかを示します。
- 直帰率:入口ページだけ見て離脱した割合です。
指標の使い分け方
PVは人気ページの把握、UUはどれだけの人に届いているか、セッションは回遊やリピートの状況を見るのに向きます。複数の指標を合わせて見れば、より正確にサイトの課題や改善点が見えてきます。
アクセス数を調べる主な方法
なぜ複数の方法が必要か
ホームページのアクセス数を正確に把握するには、複数の手段を組み合わせると安心です。ツールによって得られるデータの種類や精度が違うためです。
代表的な方法と特徴
- Googleアナリティクス(GA4): 無料でユーザー数、セッション、PV、流入経路、滞在時間など幅広く取得できます。詳細な行動分析や期間比較に向きます。
- Google Search Console: 検索経由のクリック数や検索キーワード、表示回数に特化しています。検索対策(SEO)の評価に便利です。
- サーバーログ/CMSの統計: サーバー側の記録やWordPressなどのダッシュボードで手早く確認できます。導入が簡単で実数に近い値が得られます。
- 外部ツール(Ahrefs、SimilarWebなど): 競合サイトのアクセス推定やバックリンク分析に強みがあります。多くは有料で、推定値として見る点に注意します。
- ヒートマップ/録画ツール: ページ上でのユーザー行動(クリックやスクロール)を可視化し、改善点が分かります。
使い分けの目安
まずはGA4とSearch Consoleを導入してください。日々の数字はGA4、検索流入の課題はSearch Consoleで把握できます。競合調査や詳細なSEO分析が必要なら外部ツールを検討しましょう。
導入の簡単な手順
- GA4のタグをサイトに設置する。2. Search Consoleでサイト所有権を確認する。3. CMSのプラグインやサーバー統計を併用し、必要なら外部ツールの無料トライアルを使ってみる。
注意点
ツール間で数値に差が出ます。トラッキングの設定やプライバシー設定(同意取得)で変わるため、複数の視点で判断してください。
Googleアナリティクス(GA4)でのアクセス数確認手順
以下では、初めての方にも分かりやすくGA4でアクセス数を確認する手順を説明します。
1. Googleアナリティクスにログイン
- analytics.google.com にアクセスし、Googleアカウントでログインします。権限がない場合は管理者に閲覧権を依頼してください。
2. 対象サイトのプロパティを選択
- 画面上部のプロパティ列から、調べたいサイト(プロパティ)を選びます。
3. レポートからアクセス指標を確認
- メニューの「レポート」→「ライフサイクル」→「集客」で流入元を確認できます。
- 「ライフサイクル」→「エンゲージメント」→「イベント」を開くと、イベントごとの計測値が出ます。ここで「page_view」や「screen_view」などを探します。
4. ユーザー数・セッション数・ページビューの確認
- レポート上部や指標列に「ユーザー数」「セッション数」「イベント数(page_view)」が表示されます。
- 特定ページのアクセスは、フィルターでページパス(例:/blog/post1)を指定します。
5. 期間の指定と比較
- 画面右上で日付を指定すると、日別・週別・月別の集計に切り替えられます。比較機能で前期間との差も見られます。
6. GA4未導入の場合
- 管理→データストリーム→ウェブで新しいストリームを作成し、表示されたグローバルサイトタグ(gtag.js)をコピーします。
- 自サイトのHTMLの内に貼り付ければ計測が始まります。
ちょっとしたコツ
- リアルタイムレポートで即時の流入を確認できます。
- データの遅延が起きることがあるので、数時間待って再確認してください。
- レポートはCSVやPDFでエクスポートできます。
Google Search Consoleでの流入キーワード・クリック数の調べ方
はじめに
Google Search Console(GSC)では、検索からの流入キーワードやクリック数を無料で確認できます。検索ユーザーがどんな語句であなたのサイトを見つけたか把握して、改善につなげられます。
手順(簡単な流れ)
- Search Consoleにログインし、対象サイトを選択します。所有権が確認済みのプロパティを選んでください。
- 左メニューから「検索パフォーマンス」を開きます。表示されるグラフと指標で全体像を確認します。
- 上部で日付範囲を設定します。過去28日や過去6か月など比較しやすい期間を選びます。
- 「クエリ」タブを選ぶと、キーワード別の合計クリック数・合計表示回数・平均CTR・平均掲載順位が一覧で見られます。
使い方のポイント
- クリック数:実際に検索結果から訪れた回数です。多いほど流入があることを示します。
- 表示回数:検索結果に表示された回数。表示は多いがクリックが少ない場合はタイトルや説明文(スニペット)を見直しましょう。
- 平均掲載順位:検索での平均順位。低い(数値が大きい)ならSEO対策が必要です。
クエリをクリックすると、そのキーワードでどのページに流入したか確認できます。ページタブやフィルタ(国・デバイス)で絞り込み、改善すべきキーワードやページを洗い出しましょう。
実務的な使い方
- 高表示・低CTRのキーワードはタイトルやメタディスクリプションを改善します。
- 高CTRだが順位が低い場合はコンテンツの質を上げて順位改善をねらいます。
- データは右上の「エクスポート」ボタンでCSVやGoogleスプレッドシートに出力し、詳細分析に使えます。
このようにGSCを定期的に見れば、どのキーワードが効いているか、どのページを強化すべきかが明確になります。
競合サイトのアクセス数を調べる方法
概要
競合サイトのアクセス数は外部ツールで推定できます。代表的なものにAhrefsやSimilarWeb、SEMrushがあります。これらは実測値ではなく推定値ですが、比較や傾向把握に便利です。
Ahrefsを使った手順(例)
- Ahrefsにログインします。
- 「Site Explorer」に競合サイトのドメインを入力します。
- 左メニューの「Organic search」→「Traffic」を選びます。
- 推定オーガニック流入数や上位キーワード、上位ページを確認します。
ポイント:期間を合わせて比較すると精度が分かりやすくなります。
代替ツールと特徴
- SimilarWeb:全体トラフィックの推定に強く、参照元比率が分かる。
- SEMrush:キーワード分析と広告データが豊富。
- Moz:被リンクやドメイン指標の確認に便利。
数値の見方と注意点
- 推定値はツールごとに差があります。複数ツールで比較しましょう。
- 季節変動やキャンペーンで一時的に増えることがあります。短期の数字だけで判断しないでください。
- 国や検索エンジンの違いでデータが偏る場合があります。
比較で見るべきポイント
- 総推定流入数の推移
- 上位キーワードとそれらの推定流入量
- 流入ページ(上位ページ)の内容と導線
- オーガニックと有料の割合
実務での活用例と注意
- 自サイトの目標設定やキーワード発掘に使う
- コンテンツ戦略の参考にする
- 正確性は期待しすぎない。見積もりを基に仮説を立て、実データで検証する運用が大切です。
倫理面・法的注意
データ取得はツールの範囲内で行い、相手サイトへの不正アクセスは絶対に行わないでください。
アクセス解析ツール選びのポイントと運用のコツ
まず押さえるべきツール
Googleアナリティクス(GA4)とSearch Consoleは必須です。基本の流入数や行動、検索クエリの傾向はこれらで把握できます。まずは両方を導入して連携してください。
無料ツールの活用法(例)
- GA4:PV、ユーザー数、滞在時間、コンバージョン設定を行います。内部トラフィックは除外しましょう。
- Search Console:実際に検索で表示されたキーワードとクリック数を確認し、タイトルやディスクリプションの改善に活かします。
有料ツールを検討する場面
競合調査や被リンク分析、キーワードボリュームを精密に見たい場合はAhrefsやSEMrushが有効です。例として、競合サイトの流入上位ページを調べて、自分の弱いコンテンツを補強できます。
運用のコツ
- 定期チェック:週次で主要指標(PV、ユーザー、CTR、CVR)を確認し、月次で深掘りします。過去データと比較して変化点を探してください。
- KPIを決める:目的に応じて測る指標を絞ります(例:問い合わせ数を増やすならCVR重視)。
- 小さな仮説→検証:記事タイトルや導入文を変えてA/B的に効果を測ります。
見るべきポイント
流入経路(オーガニック、SNS、参照)、ページごとの離脱率、流入キーワードの傾向は必ず確認してください。これらをもとにコンテンツや導線を改善していきます。
注意点
データは時期や計測設定で変わります。設定ミスや内部トラフィックの混入に注意し、定期的に計測環境をチェックしてください。運用は継続が大切です。
よくある質問・トラブルシューティング
はじめに
アクセスが急減したりデータが不自然に見えたりすると不安になります。ここでは原因の切り分けと対処法、よくある質問に丁寧に答えます。
アクセス急減時の確認手順
- サイトの稼働確認:ブラウザでページを開く、サーバーのステータスやエラーログ(500/503/404)をチェックします。外部監視サービスも使うと確実です。
- 検索エンジンの制限確認:Search Consoleで手動対策の通知、カバレッジ、robots.txtやnoindex設定を確認してください。
- 計測の確認:解析タグが抜けていないか、タグマネージャーやHTMLの設置位置を確認。GAのリアルタイムで計測状況を確認します。
- コンテンツと順位の確認:主要キーワードの順位変動、競合の動き、季節要因やキャンペーンの有無を見ます。
データが少ない場合の対応
解析を始めたばかりなら、数週間〜1か月はデータを蓄積して傾向を見ます。日別のばらつきを平準化するために週別や月別の比較も行ってください。重要ページにはイベントやコンバージョン設定を入れて早めに傾向をつかみます。
GAとSearch Consoleの差について
- 集計対象の違い:GAは『サイトでのセッションやユーザー』を数え、GSCは『検索結果での表示とクリック』を数えます。例えばGSCで100クリックでもGAで80セッションになることがあります(リダイレクト・広告ブロッカー・複数タブなどの影響)。
- 遅延やフィルタ:集計タイミングや除外フィルタで差が出ます。目的に応じて使い分けてください。
よくある質問(Q&A)
Q: 計測タグを入れたのに数値が0です。
A: ページキャッシュやタグの設置位置、ブラウザの拡張が原因のことが多いです。リアルタイムやTag Assistantで確認してください。
Q: アクセスは増えたがコンバージョンが伸びません。
A: 流入の質(検索意図や参照元)を見直し、ランディングページの改善を行ってください。
Q: 不自然な参照元やスパムが混ざります。
A: 解析側で除外設定やセグメントを作って影響を減らしましょう。
ブログ化に向けたポイント
はじめに
読みやすいブログにするには「実際が見える」ことが大切です。画面や手順を具体的に示すと、読者は迷わずに真似できます。
画像・キャプチャの活用法
- 操作手順はスクリーンショットを順番に入れると分かりやすいです。重要箇所は枠や矢印で強調します。
- 画像には必ず説明文(キャプション)を付け、何を示しているか一文で伝えます。
データの見せ方(アクセス推移・キーワード)
- アクセス推移は図で示し、期間・操作を注記します。増減が起きた日付は原因を短く補足します。
- 流入キーワードは例を3〜5件載せ、どの施策で伸びたかを簡潔に添えます。
改善施策の事例紹介
- 小さなA/B例(見出し文言を変えた、画像を差し替えた等)を載せ、結果を数字で示します。
- 成功例だけでなく、うまくいかなかったケースも書くと信頼感が増します。
初心者向けの配慮
- 用語は注釈で補足し、専門用語は最小限にします。
- よくあるトラブルはQ&A形式で載せ、対処手順を順番に書きます。
公開前チェックリスト
- 画像のサイズと読み込み速度を確認
- 見出しと本文の整合性を確認
- 内部リンクと導線を見直す
以上を意識すると、読者に親切で再現性の高いブログになります。